山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

子劇レポ【8】など近況

2010-09-25 23:38:43 | 企画2009~2015
■9月20日(月)

ちょっと一休み

明日21日より一泊二日で南阿蘇に行きます。
劇団員が働いているホテルまで小旅行です。
熊本市から車で1時間です。旅行とは言えませんが・・・。
座長=夢現と二人きりです。怪しいことになりそうです。

座長は12月公演の台本書きのつもりです。次回公演12月「かぐや」の作者は夢現です。家では落ち着いて書けないので、ホテル缶詰計画。
私が同行ということは、座長も本気で書き上げようというつもりはないのです。
台本書きは名目だと思うのです。劇団への言い訳です。
とにかく、一休みして来ます。

■9月21日(火)

南阿蘇へ。


座長とふたりで南阿蘇へ行って来ました。

ホテルへ直行のつもりが、ファームランド、草千里、阿蘇中岳火口方面へ。
やっぱり、ホテル缶詰で台本作成なんてムリ~。

阿蘇は雄大です!・・・何度も訪れているのに別世界。ここに来ると地球の鼓動を感じます。
聞くところによると、アソとはアイヌ語で「火を吹く山」とか?・・・謎が深まります。
ホテルには正午到着予定が夕方前になる。

ホテルの大浴場どんどこ湯でマッサージ!
夕食は馬刺しなどのバイキングを頂くが、余りの量の多さに生ビールは一杯で止まる。(生ビールはホテルで働く劇団員Honda君提供)

■9月22日(水)

朝5時に目覚める。
露天風呂で湯につかる。年をとると目覚めが早い!
朝食はバイキングである。満腹。
阿蘇神社、内牧温泉を散策する。

演劇の話は一言もしなかった。
ずーっと、阿蘇を語り合っていたのだった。
ここには神話があるのです。

■9月23日(木)

稽古in


発表会も終わり、南阿蘇で一休みも終わり、次回公演12月に向けての稽古in!

稽古前30分、私は発表会のヒョーロンをする。
二つ良いことを言って、一つ批判する。
褒めることは難しいのです。テレてしまいす。デレデレで顔がピンクに染まります。酒焼けではありません。
褒めると、劇団員たちは疑いの目で見てきます。
褒めたり、褒められることに慣れていないのです。ぎこちない空気に包まれた。

一人ひとりの存在感が大きくなった。・・・「うそーっ!」
舞台に立つと堂々として見える。・・・「信じられない!」
ウマいヘタの基準では語れない、美味しい演技だった。・・・「目が腐ったか!」
「私」という日常が消えていた。・・・「?」
キツネにとりつかれているように見えた。・・・「??」
フツーではない。・・・「!」
ここにお客さんは魅了された。・・・「わかったようでわかんない。」

言いながら私はナニサマという思いになる。
何を威張っているのだろう。
ヒョーロンはケシカランのです。
何を言っても安全なのです。

稽古場は、あくまでも危険な場所。一歩間違うと大怪我になる。
心の傷は簡単には治せない。
それを覚悟の上で稽古に入る。
慣れ合いからは生まれない。愚痴を言う暇もない。
理不尽に堪えて劇は作られる。

稽古inと同時にヒョーロンは終わる。
肩の力が抜けた。


■9月25日(土)

子劇レポ【8】


今回で8回目の「創作劇にチャレンジ!」ワークショップ。

「劇は楽しいかい?」と呼びかけながら、子どもたちと劇作りに励んでいる。
まずは、楽しいことをしていると思ってくれなければ、子どもたちの表情が生きてこないからだ。
小学生の低学年が中心である。この前、人間として生まれたばかりだ。

私たち劇団は子どもたちのご機嫌を覗いながら臨んでいるのである。
圧倒的に私たち大人の方が強い立場にある。

テッテ的に媚を売ります。褒めまくります。
「おお、その笑顔がとってもいい!その調子で!」
みんなで拍手します。ちょっとでも良ければ、みんなで拍手して盛り上げます。
拍手!の連続です。ブラボー!と叫びます。

これも、ひとつの演劇実験である。
子どもたちは、どこまで調子よくノレルのだろう!
褒めることが、本当に成長の種になり得るか。
褒められて嫌な顔をする子どもはいない。

演技を委縮させないため、のびのびとした子どもの本来もっている明るさを満開にするため。

演技やダンスの振り付けをしている劇団員たちのストレスは溜まる。
理想通りに子どもたちがやれないからだ。簡単に言う通りにはならないのも現実。・・・そして、劇団員たちは子どもたちから学んでいる。

一様にではなく、個々バラバラに小さな役者の顔になってきた。
こころが開いてきました。

その証拠に、私はカンチョーされたのだった。
先生や爺ちゃんではなく、今日、はじめて「山南さん」と呼ばれた。

発表会でした☆4

2010-09-19 01:30:42 | モノローグ【エトセトラ】
劇☆イメージの展覧会

■妄想の「妄」と展覧会の「展」、名付けて「妄展」
 9月18日(土)熊本市中央公民館にて。


秋の藤崎宮例祭(通称、ボシタ祭り)が20日から始まるため、そのアピール合戦か、馬追いの団体が市内を練り歩いていた。藤崎宮と会場である中央公民館が近い。当然、渋滞していた。公民館の駐車場も満杯である。

先日の日記で書いた「私の出演」ネタばらしです。
私は開演の30分前、死人として転がっている役。つまり、死体という訳です。BGMは「お経」。南無阿弥陀仏。・・・死体だから動いてはならない。顔には白い布が被されている。
入場してくるお客さんは私を拝む。こんなことは初体験である。
ところが、じっとしていられない。開場してから、何度も起き上がる。特に「チーン!」の音で勃起しそうになるのだ。木魚のリズムに乗って勝手に腰が波を打つ。
そういう訳で、笑うお葬式で「妄展」ハジマル。

本番となると、空気は一変する。
ストロボによるサブミナル効果で襖が開くと、大音量、フットライトによる影、意味不明なダンス、言語障害でトランス状態を誘う。

☆五人衆の一人目は呼吸の「呼」を妄想する過眞嶋憲法。
黙っていればイイ男。私と同じで喋くりマン。寡黙と瞬発力で見せる。
☆二番手、肥後丸。「怒り」の「ド」をテーマにする。
メルヘン女優の一歩手前。瞬間的な演技、仕草にセクシーが爆発する。
☆三番手は「骨」の工藤慎平。修羅場の眼である。
何故か束の鉛筆が転げ落ちる。語る、叫ぶ。丸めた紙が宙を飛び交う。
☆四番。笑える「危」の田中幸太。額の皺が気になる。
口を尖らせると漫画「稲中卓球部」である。癒し系の怪物。油断の味方。
☆五番、歌姫の坂本咲希。滅亡の「滅」はイチゴのパンツであった。
パンツを脱ぎ、ハンカチ代わりに涙を拭う女である。暴虐ですらある。

全編を通して、1~5番のつなぎを座長=夢現が現れる。
この存在が、場面設定を「お葬式」にする決定的なこととなる。
最後は「アーメンソーメン」で冷ソーメンをすすることになった。ズルズルである。
フラッシュ効果によるアニメから飛び出たようなダンスで幕を閉じる。

誰かが言った。「これは、アルコール『ゼロ』のパブショーのようだ!」

終演後、お客さんたちと楽しい宴会になった。
会場の隣、白川公園で夜中12時過ぎまで談笑する。
ホームレスの人がいた。・・・秋である。

次は11月のこども創作劇、12月の演劇エクスプレス(大阪の劇団☆流星群との交流公演)へ向かう。
「劇☆イメージの展覧会」は少数チームに分けて旅公演企画へつなぐことにする。
更に突然変異で進化するであろう。乞うご期待。

発表会ですよ☆3

2010-09-17 23:13:23 | モノローグ【エトセトラ】
「劇☆イメージの展覧会」
いよいよ、明日9月18日(土)発表会本番です。

予約は満席になりました。当日になって、どうしても見たい方はある程度は受付ます。劇団員に連絡を下さい。

今日は最終稽古。
阿蘇からHONDA君も来てくれて、色々な感想やアイデアを頂く。
ありがたーいデアル。

やっぱり、現場(会場)にいるだけで、イメージ=思いつきが膨れ上がる。
突然です。
こうした方がいい!ゼッタイ良い!・・・という訳で、私も出演することになった。
出べそ、出しゃばりである。
いえいえ、私でなくてもいいんだよ。・・・しかし、全員一致で私が出演することに決まる。
有頂天である。

それにしてもタイヘン。
何故なら、私は音響照明係でもある。
やっぱり、裏より表が好きなんです。
裏も表もやることになった。・・・嬉しくて気が狂いそうです。

とにかく、発表会は前代未聞になりますからね。
来られる皆様、お楽しみにして下さい。

時間に余裕がある方は終演後、白川公園で呑みましょう!

発表会ですよ☆2

2010-09-16 23:52:08 | モノローグ【エトセトラ】
9月18日「劇☆イメージの展覧会」まで、稽古は明日(17日)の一回きりになりました。
明日は発表会の会場で仕上げ、リハーサルです。・・・現場でゲンバロー!

今日は「もう一回」を繰り返してみる。
これまでは少しずつ変わっていたことが、今になって急激な変化をみるようになった。
「もう一回」の威力です。
切りがないことをダラダラやっているのと、追いつめられた「もう一回」はまるで違います。

それは何?

☆ネタバレ

「呼」ましまんのカックンダンスで目が喘ぐ。「ふ」
「怒」ひごちゃん、ロングスカートの奥がマボロシちゃん。「ま」
「骨」くどしんは、やっぱりポキポキポッキンがこぼれる。「ぽ」
「危」こうたん、もこもこもっこり、なんじゃこりゃよっと。「き」
「滅」さきいの歌はテイノーのミリョクでシヌシヌしー。「う」
「そして」ざっちょさん、パーア!キンキンと暴れる。「す」

芸術の秋ですか?どうも違います。・・・

「変」です。イメージの展覧会は「妄展」です。

今日の稽古場は本拠地であるキリスト教会。
ある場面で「アーメン、ソーメン、ヒヤソーメン!」と合唱するところがあるのだが、・・・。
教会の二階に住んでいらっしゃる牧師さん家族には筒抜けに聞こえている筈。
家族の子どもたちは三人の小学生兄弟がいるのですが、劇練習の台詞をよく覚えるらしい。
アーメン、ソーメン・・・」ここは小さな声で!
もう、遅いか。

はい、もう一回。

発表会ですよ☆1

2010-09-15 23:21:01 | モノローグ【エトセトラ】
「劇☆イメージの展覧会」発表会も残すところ、後2回の稽古である。

今回の発表会は自作自演です。合間に構成的な手を加えています。
出演者6名が、1人5分~10分程度のプログラム。
全体を通しても45分程度の短編だが、パワーはあります。

ワークショップ「イメージトレーニングの方法」の成果として発表します。
今回で、このような発表会形式は最後となります。
このネタを煮詰めて本公演(12月・演劇エクスプレス)に導入したり、少数編成での旅公演を企画します。

尚、不定期ですが、ワークショップは継続します。
演劇に限らず、美術・ダンス・音楽などのコラボレーションを計画しているからです。

「劇☆イメージの展覧会」
9月18日(土)午後7時開演(開場は30分前)
熊本市中央公民館3F(白川公園奥・熊本北署横)
入場無料です。
要予約。yumesajiki@ybb.ne.jp
問)096-343-0334 劇団夢桟敷まで

注)終演後1時間程度、お客様との親睦を兼ねてお茶会あり。
その後、白川公園にて持ち込みによる野外宴会あり。雨天の場合は近くの「ガスト浄行寺店」にて飲食会。自由参加です。
劇団側より大阪事務所から送られたブラジルの酒を持って行きます。

ご来場者には「イメージトレーニングの方法」プリントを配布致します。




写真は「暴走する誰かさん。」稽古日記より。
http://star.nibi.jp/d/yumesajiki/

ふたつのWS(2)

2010-09-11 23:45:31 | 企画2009~2015
■9月7日「暗号」

一回、排泄する。ブリブリ。茶色だったので、今日も健康だ。

ドドーッと波が押し寄せてくることもあれば、サーァと引くこともある。・・・風や月の引力、個人的な感情や社会的事情によっても、それが繰り返される。

この先、百年の「暗号」。
どうやら、私は百年の普遍を追い求めていたのだった。・・・それを「夢」と言うが、ある意味、「生活」であり、「営み」である。
百年を大袈裟に捉えることもなくなった。

『呼』『怒』『骨』『危』『滅』「そして」

劇☆ワークショップ「イメージの展覧会」で配布する原稿を作っていたのだが、・・・暗号が「エロス」のオンパレードになってしまったよ。
今、「エロスと暴力」を語れる演劇人がこの世にいるだろうか。
限定50部!・・・終了後に語る。

■9月10日「劇☆いめーじの展覧会」稽古

ワークショップ「イメージトレーニング」の成果や如何に!

実験的なことを密室で繰り返しているだけでは、練習のための練習になってしまう。
演劇のお勉強をしている場合ではない。演劇は学問ではないのだ。

そこで、早急ではあるが「発表会」をすることになった。

人様に見られて成長するのが舞台の面白いところ。
さらけ出して見られる露出狂は、舞台では「狂」ではなく「正常」なこと。

今回の発表会は実験的である。
突然変異!・・・このメンバーだからできる。ミョーな生命体誕生。
次回公演12月「かぐや」にもつながるし、ソロ活動あるいは少数編成による構成劇としても進化し続ける「種」でもある。

目指すは国境を超える劇作りへ!
大きく出る。・・・お金は無い。だが、人脈はある。


■劇☆イメージの展覧会

 9月18日(土)午後7時開演。
 熊本市中央公民館3F
 入場無料(但し、要予約)


終演後は白川公園にて持ち込みによる宴会をする。ここで意見交換などを行い、みなさんと交流を図るのです。



今日の稽古で全体の流れが形となってきた。通常の公演とは違ったものが見えます。
五人衆「坂本咲希・田中幸太・工藤慎平・肥後丸。・過眞嶋憲法」の核実験です。
ご存じ、座長の夢現も出演するよ。
私は今回、音響照明の担当です。その後、演出として爆発します。

■9月11日「子劇レポ【7】」


(土)午後2時~4時半/会場 熊本市清水市民センターホール

「子ども劇を作る」ワークショップ7回目である。
ダンスでは12名を6名ずつ2チームに分けた。ダンス指導は劇団員の咲希と肥後丸が担当する。
月に2回の間延びした稽古のため、当然、振付の覚えが悪い。1分くらいのダンスなのだが、1振ネタは38種類もある。大人でも大変!「ちょっとネタを減らしたらどうだ?」と担当者に言うと、子どもたちは「頑張ります!」

いや~、健気です。あきらめないのです。

長い台詞も、「少し短くしよう!」というと、子どもは「頑張ります!」・・・そうか、子どもたちは頑張りに来ているのだ。

劇団の方針は、子どもたちが楽しんでくれるか、を基準、勝負どころとして劇作りワークショップに臨んでいる。

特に女子は頑張る。女子は強い。
それに比べて!男子は・・・、と言いたくなるが。
そうやって比較するのはいけない。
男子は恥ずかしがり屋さんだ。劇はハズカシーね。これも受け止めてやろう。
羞恥心のなくなった私からすれば、これは新鮮です。
「ハズカシー」という台詞や態度も劇の中に取り込もう。
地域で流行語にしよう。

小学1年生のボクちゃんは象の役で出る。一番小さいのが、一番大きい象の役である。
今回は動物語のオンパレードだが、「パオー!」という叫びも「ぴゃー!」になってしまう。

あのね、11月の発表会では耳の遠いお年寄りもたくさん来るので大きな声を出そうね。
「ぴゃー!」が「ぱほー!」に変わった。

音楽もアフリカ太鼓など、ほぼ決まってきた。
最後の歌は感動ものだよ。

劇「ふしぎの森」は、これまでの小学校演劇に一石を投じます。
子ども劇は舞台版ポンキッキーになります。
歌ってオドル、古代の感覚を呼び戻すのです。

動物や鳥たちの言葉を発明中!