山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

キミ子さん、合掌。

2010-03-08 23:53:59 | モノローグ【エトセトラ】

3月8日(月)午前9時。向キミ子さんが亡くなる。
劇団では衣裳係として支えてくれていた。

お酒の席では、私をいじめてくれる数少ない女性だ。
私はそれが楽しく、屈託なくバカを言い合える関係だった。
昨年の秋に末期癌だと知った。・・・どんな顔をして会えばいいのだ。
いつも笑顔でバカばかり言っていたので、同じ顔を通すしかない。
昨年末、稽古場に顔を出してくれた。
劇団員たちは泣かないようにしていた。いつもの通りがいい。

今年になって劇団で千羽鶴と寄せ書きを彼女に送った。
楽しかったことを思い出しながら送った。

まさか、こんなに早く、その日が来るとは!
お通夜で彼女に再会した時、「又会おう!」と拝む。
51才。まだまだ、若かったのに。

ありがとう、向キミ子さん。

刺激的

2010-03-06 23:37:01 | モノローグ【エトセトラ】
役者という生き物は怪物である。私は確信した。
脱皮は昆虫や爬虫類だけでなく、人間にもある。とりわけ、役者はわかりやすい。目で見える。
読んでいる以上のものが現る。
脱皮の瞬間、セクシーである。・・・この瞬間を私は何度、立ちあってきたのだろう。

昨年から取り組んでいる劇「薔薇色之病室」シリーズは次回公演(名古屋・熊本)に向けて引き算で取り組む。つまり、焦点を絞り込むためにいらぬものはそぎ落とすつもりだ。

いらぬモノ?

固定概念はいらない。
個人感情さえ必要がなくなった。
もっと大きな感情=パトスが原動力となる。
役作りは、わかろうがわかるまいが、結果は全て必然。

登場人物の中で6人の脱皮を見届けることにした。
演出する側の戦いであり、役者との共同作業を不平等ではあるが6人に絞る。劇の生命線をここに置く。

逆転した「みどり」と「マリムラ」/独裁者「カリガリ」と殺人鬼「ミチロー」/歌劇団タマゴ頭復活の「春日野」と謎多き「スザンヌ」・・・場面は妄想の「戦争・犯罪」を繰り広げる病室。そして病室。

夜の中の夜。・・・演劇依存症は往く。

今夜の日記はお粗末でした。