ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

「ピーター&ザ・スターキャッチャー」

2021-01-09 11:23:08 | 芝居
12月12日新国立劇場小劇場で、リック・エリス作「ピーター&ザ・スターキャッチャー」を見た(原作:デイヴ・バリー、リドリー・ピアスン、翻訳:小宮山智津子、
演出:ノゾエ征爾)。
2004年出版のファンタジー小説「ピーターと星の守護団」を元に舞台化され、2009年米国で初演。2012年にブロードウェイで上演され
トニー賞9部門にノミネート、5冠を勝ち取ったヒット作。今回が日本初演の由。
「ピーターパン」の前日譚。
ネタバレあります注意!

舞台はヴィクトリア朝時代の大英帝国。孤児の少年(のちのピーター・パン)は仲間とともに「ネバーランド号」に売られてしまい、船内で好奇心旺盛な少女
モリーと出会う。モリーは父アスター卿と同じく「スターキャッチャー」として、星のかけら「スタースタッフ」を守る使命を帯びていた・・・(チラシより)。

懇切丁寧な解説を載せたカラフルなパンフレットが有難い。
どうしてピーターパンは永遠に子供なのか、どのようにしてピーターはピーターパンになったのか、という物語。
書かれるべくして書かれた作品だ。

モリーと父は時々ドードー語やノルウェー語で会話する。特に後半でモリーがノルウェー語?で長い文章を話すのがすごい。
役者は皆さんなかなか達者。特にモリー役の豊原江理佳が出色。
黒ひげ役の櫻井章喜と、アスター卿(モリーの父)役の新川將人も好演。
女優が一人なのは残念だが、登場するのが船乗りと海賊と南の島の住人たちだから仕方ないのかも。

英国人は南の島の人々を野蛮人と呼ぶが、彼らから見れば英国人だって野蛮人だ、という今日的な視点が語られて快い。

ラストでピーターが仲間に肩車され、鳥のような奇声を発したが、あれは何なのだろう?
意味が分からない。
ユニークで楽しくて面白い芝居だったが、最後の締めが弱くて残念。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ガールズ・イン・クライシス」 | トップ | 井上ひさし作「ある八重子物語」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

芝居」カテゴリの最新記事