26日に一挙視聴。
渡瀬恒彦さんの遺作として話題を呼んだ。なるほど、最終盤の独白は圧巻だった。
綾辻行人さんが「ラストのあれが凄すぎて、いろんなことがどうでも良くなった」と
ツイートしていたが、視聴者の多くが同じ思いを抱いたと察する。
あえて「いろんなこと」をほじくり返すと、
探偵役を配して「謎解き」をさせたため、木に竹を接いだ感じになってしまった。
原作では「オトウサマ、オカアサマ」で始まる犯人の瓶詰の独白が流れ着き、真相が明らかになる(一部ウソ)
冒頭で手回しの蓄音機が、終盤でリモコンカメラが何十台と登場する展開もちぐはぐ。
そもそも「コイツが疑わしい」と思ったら、「○○橋」のパクリのトリックを解く前に、
捜査陣がパラフィン・テスト(硝煙反応検査)をしたら済む話だろう。
何のために、わざわざ本庁から出向いてきたのやらwww
脚本の長坂秀佳氏は「特捜最前線」の脚本を長く担当し、その後は乱歩賞作家にもなった
パラフィン・テストを知らないはずはないので、これは「わかりボケ」だろう
クリスティの作品には「プロット魅力的。謎解きガバガバ」という傾向があるが、
今回のドラマもそんな印象に拍車をかけて終わった。
とはいえ、「そして誰も」は「絶海の孤島」&「見立て殺人」という設定に挑んだ意欲作であり、
後に多くの面白い後継作品も生んだ。高く評価されるべき作品であることに疑いはない。
日本でも、横溝正史「獄門島」「悪魔の手毬唄」や西村京太郎「殺しの双曲線」
そして、綾辻行人「十角館の殺人」といった傑作を産み落とした。
というワケで、刊行30周年の今年、多くの人が「十角館」を読むことを望む。
- センバツ
秀岳館、作新学院の夏春連覇の夢を砕く。
東海大福岡と大阪桐蔭は馬鹿試合の末に8強入り。
何となくだが、早実・清宮は結局、甲子園の土を持ち帰れずに終わりそうな予感がある。