カウンターサービスが終了してしまいました。

何か違う企画でうき特製のお菓子をお送りします♪



仮名手本忠臣蔵第二部を観て来たなり~







もう次が迫っているので、急いで記録しておきますね。
この日の演目は
浄瑠璃 道行旅路の花聟 清元連中
五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
      同   二つ玉の場
六段目 与市兵衛内勘平腹切の場
七段目 祇園一力茶屋の場

浄瑠璃以外は、「以前」観たことがあったのよねー。
確か勘平仁左衛門さんがやってたと思う。
ほんまにアカンタレの役がぴったりでねー。(笑
記憶にないんだけど(オイ!)、そのときの由良之助團十郎さんがやってたみたい。
↑力弥を愛之助さんがやってたように思う。
ふふふ、はまり役と言えばそうなのかなぁ。

「道行旅路の花聟」
「前回」主君の一大事に逢引きをしてた勘平(錦之助)おかる(菊之助)が山崎に逃げ落ちる道中(戸塚)の舞踊。
もうねぇ、なんなんざんしょ。
恋に心を奪われて勤めを疎かにした、死んでお詫びする、と勘平また言ってんのよ。
それをおかるが止めると。
実際鎌倉からここまで逃げて来たんでしょ。
開き直りなさいよ、と思わず突っ込んじゃったわよ。
そんな堂々巡りのやり取りをして、結局山崎への旅を続けるの。
そこへおかるに横恋慕する師直の家来・伴内(亀三郎)がやって来て、一騒動よ。
って!日本は広いのに、よー二人のいるところがわかったなぁ。(笑
んでもって、伴内勘平にやられると、これまたお定まり。
勘平伴内を殺そうとするんだけど、「主君へのお詫びの邪魔になる」おかるに言われて命は助けてやるの。
うーーーん、あんたらの主君へのお詫びって何?
まぁ、二人は恋と忠心の間で揺れ動きつつも逃げるしかないのよね。
それにしても、菊之助さん、美しかったわ~。
彼の踊り、色気があって大好き。
前回は勘平扇雀さんがやってたんだけど、扇雀さんの方がよかったな。
↑私、扇雀さん、好きなんです。
だって、彼の方がええ男っぷりなんだもん。(笑

席は10列目だったんだけど、まん真ん中の席で、役者さんが私に話し掛けてくれてるような錯覚に陥ったわ。
錯覚錯覚。
次は五段目「山崎街道鉄砲渡しの場」
勘平(菊五郎)おかるの実家で猟師になって暮らしてるのね。
なんでやねーん!
そんなある日狩りの帰りの夜道、雨で火縄が湿って難儀してたら、元の同僚の弥五郎(権十郎)に再会する。
そんな偶然あるんかーい!
勘平「仇討ちの噂を聞いたんやけどほんまなん?ほんまやったら自分の加わりたいんやけどー」
弥五郎に申し出るのよ。
ええーっ!?あんた、それど厚かましくない?
あんたの気持ちの中ではどうか知らんけど、冷静に見たら、一大事に女と逢引きしててやで、何にも言わずに女の実家に逃げて来たんやで。
よーそんなこと言えるなぁ。
弥五郎ははじめはそのような企てはないと言うものの、主君の供養の石碑建立の寄付を集めてると、仇討ちの資金調達を暗に仄めかすのよねー。
あんたも、それ、どうなんやろ。
勘平はお金は調達を約束して、自分の住所を教えてバイバイ。
って!あんた、お金の調達の約束したはええけど、アテはあるんかい。
どこまでもアカンタレなやっちゃなぁ。

場面は変わって、「二つ玉の場」
もうねぇ、この話はめちゃくちゃ酷い話なのよ。
おかると両親は相談して、祇園に身を売って勘平のためにお金を作ろうとするのね。
いったい、なんなん?
身を売ってまで尽くさなあかん旦那か?
つうか、両親も反対しろや。
おとっつあんが祇園まで出掛けて話をつけて手付金(50両)を持って帰る途中、斧定九郎(松緑)に切り殺されてしまうの。
この定九郎つう男は、塩治家の悪徳家老九太夫の息子で、父親も匙を投げるほど手が付けられない悪党なのよ。
ほんま、悪いやっちゃなぁ、を松緑さんが嫌らしく演じてました。
ほんでもって、ここは嗤っちゃうんだけど、突然イノシシが現れるの。
イノシシからは逃れられたんだけど、運悪くつうか、運よく定九郎勘平にイノシシと間違われて撃たれてしまうのよ~。
こんな都合のええ話ある?
間違って人を撃ったことに気付く勘平、慌てて介抱しようとしたその手に触れたのは財布。
仇討ちに加わりたい一心の勘平は死骸から財布を奪って、弥五郎の元に行っちゃうんだよな。
そらな、定九郎は悪いヤツやけど、死人から財布を盗むって、あんたも相当イカれてるで。
人としてそんなことしたらあかんやろ。

ここで休憩。
ちょいと国立劇場散策。
3階まで行って、上からロビーを見てみました。
やっぱり歌舞伎座より特別感があるなぁ。
食堂も何箇所かあったし、カレーや焼きそばみたいなものも食べられるようなので、今度挑戦してみようと思います。
さ、六段目の「与市兵衛内勘平腹切の場」
もう大体察しが付いてると思いますが、勘平が盗んだのは舅が娘を売ったお金。
つまり自分のためのお金だったのよ。
なんつう間抜けな話よのう。
おかるの家では、祇園からおかるを迎えに女将と女衒が来てるのね。
おとっつあん、まだ帰ってけえへんやん。
おとっつあんは昨夜のうちに手付金を持って帰った聞かされて、おかんとおかるは心配でたまらない。
もうこの世にはいませんからぁ~。
おかるが籠に乗せられ祇園に向かおうとしたとき、勘平が戻って来るの。
おかんが「内緒にしてたけど、親子三人で相談して、あんたのためにおかるを祇園に売ることにした」と話すと、
勘平「金の工面は付いたので、女房を売りに出さないくていい」と。
オイオイ!盗んだお金で何を言うてんねん。
つうか、そのお金は女房を売ったお金じゃ。
こうなってくると、女衒が黙っていませんわな。
おとっつあんとの間に交わされた証文を見せ、女将がこれと同じものに入れてお金を渡したと財布を見せるの。
その財布を見た勘平は愕然とする。
わしが死体から奪った財布と同じ柄やん。
もしかして、あの死体は舅だった!?
↑夜で暗くて誰を撃ったか確認してなかった。
ええーっ!?ちょ、ちょっと待って、わし、えらいことしてしもたん?
何を思ったのか、「昨夜、おとっつあんに会った」とバレバレな嘘までついてしまう。
そんな勘平の様子に、おかんは不審を抱くんだな。
ま、とにかく証文もあるし、女房を身売りは受け入れるしかない。
おかるは籠に乗せられ祇園へ。
そこへおとっつあんの死体を猟師仲間が運んでくる。
おかんは突然のことで取り乱しながらも、勘平に怪しさを感じずにはいられない。
勘平に胸元から件の財布を奪い、「血が付いてるのが何よりの証拠。この親殺し~!」
と責めたてるんだ。
あーあ、コイツ、なんでいつまでも財布を持ってるんだ?さっさと捨てればよかったのに。
また間が悪いことに、郷右衛門弥五郎がやって来て、
「由良之助は『不忠を働いたあんたの金なんかどんなことがあっても受け取れん』と言うてる」と。
ああああぁぁ、そんなつもりはなかったのに、どんどん悪い方向へ行っちゃう人なのねー。
追い打ちをかけるように、おかんが「そのお金は舅を殺して奪ったものなんや~。この人でなし~」
と大騒ぎし始めたの。
あらま、そういう風に言うと、めっちゃえげつない話になるなぁ。
もちろん弥五郎達は、何じゃコイツ?主君の一大事に逢引きしてた上に親殺しだと?この恥知らず!と怒るわなぁ。
勘平は昨夜の一尾始終を話し始め、「全ては色に耽った天罰だ」と腹に刀を突き立ててしまうんだ。
あーあ、最後まで格好悪い。
勘平の話を聞いた弥五郎が死体を見てみると、おとっつあんの傷は鉄砲ではなくて刀によるものだったと判明。
そういや、来る途中定九郎が鉄砲に撃たれて死んでいたなぁと。
オイオイ、そんなこと呑気に思い出すなって。
うん?だとすると、おとっつあんを殺して金を奪ったのは定九郎だったんだなと気づく一同。
勘平は図らずもおとっつあんの仇討ちをしたってことなのか?
ちゃうちゃう。
言うても、死体から財布を奪った罪は消えませんからぁ~。
人でなしは人でなしやで。
勘平は虫の息で疑念が晴れたことに安堵して、魂だけこの世に留まって仇討ちのお供がしたいと。
それを聞いた郷右衛門は連判状を取り出して、その場で46人目の同士として勘平に血判を押させた。
そして、勘平は静かに息を引き取るのであった。
チャンチャン。
なんだけどさぁ、何度観ても、胸糞の悪いつうか、嫌な話なんだよね。
2月だったかなぁ、前に菊五郎さんの酷い芝居を観て、どうなのかなぁと思ってたんだけど、さすがに体調を整えて挑んでみえたのか、ええ感じにアカンタレを演じてみえました。
でも、私は断然仁左衛門さんの方がよかったけどね。

先月はこんなのあったかなぁ、気が付かなかったわ。
ロビーに鏡獅子のマネキンが置いてありました。
七段目の「祇園一力茶屋の場」
塩治家の浪人は、主君の仇討ちを心待ちにしてるんだけど、由良之助(吉右衛門)は祇園の一力茶屋に通い詰め、放蕩三昧を続けてるのね。
浪人達はそれを苦々しく思ってるのよ。
そら、そうだわね、中途半端なままって、結構精神的に辛いで。
そんな由良之助源蔵(亀三郎)・重太郎(亀寿)・喜多八(隼人)が足軽・平右衛門(又五郎)を従えて訪ねて来たの。
↑中村隼人君、力弥(先月は彼だった)じゃないの?残念。
三人侍が由良之助「鎌倉に出立の時期はいつなのか?」と聞くんだけど、由良之助は酔っててまるで取り合わないの。
3人は業を煮やして刀に手を掛けるんだけど、平右衛門が止めに入って、何とか収まる。
真意を伝えれば彼らの不安だって解消するでしょうに、大将としての資質はどうなんだろ。
私はこういう賢げに「用意周到、タイミングを計ってるんや」みたいなことを言う由良之助がタイプが大嫌いよ。
平右衛門も仇討ちの仲間に入りたいと訴えるんだけど、寝たふりをして聞かないふり。
も~、イライラするぅ。(笑
そこに力弥(種之助)が判官の妻・顔世御前からの密書を届けに来る。
その密書を読もうとしたところに師直側に寝返った元家老・九太夫(橘三郎)が座敷に入って一緒に酒盛り。
由良之助は精進すべき主君の命日の前日にも関わらず、九太夫が勧めた蛸を口にしてしまう。
たぶん、九太夫に仇討ちの気持ちがないことを伝えるつもりと思うけど、ちと茶番だよね。
九太夫は蛸を口にしてしまった由良之助を見て、仇討ちの意思がないと判断するんだけど、力弥が持って来た手紙にやっぱり引っ掛かりを感じる。
九太夫は帰ったふりをして縁の下に潜り込んで、しばらく様子を見ることにしたのよ。
この茶屋には遊女になったおかる(雀右衛門)もいて、2階で酔い醒ましに風に当たってたら、階下に由良之助が手紙を読もうと現われたのね。
どうせ恋文でしょうよ、とそれを鏡で盗み見をするおかる。
一方、縁の下の九太夫もその手紙をを覗き見しようとしてたの。
おかるがかんざしを落としてしまって、その音に驚いた由良之助が手紙を隠すと。
あのさぁ、味方まで騙してあれだけ慎重にやって来たのに、何で座敷で読もうと思ったかなぁ。
この間抜けさに呆れるわ。
驚いて手紙を引っ張ったら端が切れてて、縁の下からも見られていたことに気づく由良之助
2人に見られるって、どこまで緩いねん。
おかるを2階から下ろし、彼女を身請けしようと提案するんだけど、これはよくわかんないんだよねー。
ま、何はともあれ、自由の身になれると喜んだおかるは早速勘平に手紙を書こうとしたところに、兄の平右衛門登場。
↑おかるは勘平が死んだことを知らない。
ええっ?こんな偶然ってある?
恋人だけじゃなく、お兄さんまで判官の家来だったの?
今までそんな話、一個も出て来てないやん。
そんなちっちゃいこと気にするなって。ハハハ。
何かねー、この兄妹のやり取りが以前観たものより長くてねぇ。
時間があるからって、ちとひつこいぞな。
東京のお笑いのように、「オモロイでしょ?」と同じことを繰り返すのが、押し付けがましくて嫌いなんだよね。
おかるの身請けの話を聞いた平右衛門、いよいよ由良之助は仇討ちをする気がないのかと呆れる。
そんな兄におかるは盗み見をした手紙の内容をチクっちゃう。
由良之助に仇討ちの意思があると確認できた平右衛門は突然おかるに斬りかかるのよ。
兄に突然斬りかかられたら、そら、妹は逃げるわね。
そんな妹に兄はおとっつあんが殺されたこと、勘平が自害したことを言っちゃうだなぁ。
そして、自分が何故斬りかかったか訳を話すのよ。
これもバカバカしい話なの。
由良之助は手紙の内容を知ったおかるを口封じのために殺すであろう、同じ殺されるなら、自分が殺して手柄にして仇討ちのお供がしたい、
そうぬかしよるのだ、この兄は。
いやいや、自分の不注意で手紙を盗み読みされたからって殺そうと思うのもどうかしてるし、手柄のために妹を殺そうとしてる兄はもっとどうかしてる。
あんたら、絶対おかしいで。
主君の命も妹の命も一個、同じ重さやで。
もう、皆頭おかしわ。
おとっつあんと旦那の死を知った妹は生きる希望もなくすわね。
兄に「(私を)殺してもいいわよ」と。
あかん、あかーん。
そこに由良之助がやって来て、兄妹の亡き主君への忠義を誉め、平右衛門にお供を許す。
おかるには夫の代わりに手柄を立てさせようと、縁の下にいる九太夫めがけて刀を突き刺させるの。
ええーっ!自分でやればええんちゃうの?
息も絶え絶えの九太夫を縁の下から引きずり出して、「(主君の命日前日に)よくもわしに蛸を食わせたな。この裏切りもんが」
と打ち据えるのよ。
うん?あんた、ズルくない?
蛸を食ったんはあんた自身やで。
そんな恨み事言われてもなぁ、困ると思うよ。
どっちにしろ怪しまれてたんやから、「さすがに命日前日には食えん」と断ったらよかったんちゃうの?
変にうつけ者のふりをするからややっこしくなるんちゃうの?
勝手やわ~。
何かさぁ、最後に九太夫「加茂川にも捨てて来い」と言ったりして、もしかせんでも由良之助(大石内蔵助)ええ人じゃないんじゃないかのう。
ちっとも美談じゃないで。
モヤモヤしたまま幕でございました。
この話自体がかなり理不尽なんだよねー。
なるほどねー、5,6,7段は観たことがあったけど、こうやって一度に全段観ていくとまた違った印象になるのね。
来月で最終回、生きてるうちに見られそうでよかったわ~。


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




« 箱根に行って... 素敵な奥さん... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。