カウンターサービスが終了してしまいました。

何か違う企画でうき特製のお菓子をお送りします♪



さよなら国立劇場なり〜







今朝、「幸田町の玄好寺 が全焼」と連絡が入ったの。
副住職が亡くなって、軸はほぼ残ってないみたい。
このお寺には6月に調査に入ってたんだって。
記録が残ったのは不幸中の幸いか。
いやいや、そういう問題ちゃうよね。
しかし、命も含めて永遠に残るものなんてないんだなぁ。
副ご住職のご冥福をお祈りいたします。

さて、忘れないうちに国立劇場の「妹背山婦女庭訓 」第二部の記録を残しておきます。
9月の一部の吉野川は本当によかったんだよねー。
菊五郎さんがご出演なさるし、国立では最後になるとめっちゃ楽しみにしていました。
なんだろ、期待が大きすぎたのかなぁ。
いやいや、吉野川が良すぎたんだな。
序幕の道行は烏帽子折求女・梅枝さんに、毎夜橘姫・米吉さんが身分を隠して会いに来てるのね。
求女が橘姫と一緒にいるところを、恋人お三輪・菊之助さんに見つかって一悶着。
「人の男に何しとんねん」ってなもんよ。
つうか、明らかなドロドロ三角関係やで。
求女は橘姫の素性を知りたくて、姫の袖に苧環の赤い糸を結び付けて後を追う。
またお三輪も求女に苧環の白い糸を付いて後を追うんだけど、こちらは途中で切れてしまうんだな。
若くて美しい人達の色恋沙汰、いいねぇ。
おばちゃん、ニヤニヤしちゃったわ。(笑
席は最前列センター。
もうね、前に人の頭があるストレスを考えるとここしかちれない。
二幕目はコロっと場面が変わって蘇我入鹿・歌六さんの館。
漁師鱶七(金輪五郎)・芝翫さんが鎌足の代理として桃花酒と書状をやって来た。
何故か、そのまま捕虜として囚われる。
館に戻って来た橘姫、実は彼女は入鹿の妹だったのよ。
もちろん求女も糸に導かれて付いて来てんのね。
姫は「求女を藤原淡海だと知ってても恋心を抑えられなくて、素性を明かせなかった」と打ち明ける。
ここで求女がめっちゃ狡いの。
姫に「自分と結婚したければ、入鹿が宮中から奪った十握の宝剣を取り戻せ」と囁くのよ。
お前、ちょっと待てや。
お三輪はどうするねん。
2人女性共利用するだけするんかい!
お三輪は求女と姫が結婚すると聞いて、嫉妬と焦燥に駆られて御殿を徘徊してたら官女に見つかって苛められるの。
この場面はまぁまぁエゲツナイんだよなぁ。
イジメを受けて精魂尽き果てたお三輪なのに、内祝言の口上が耳に入ったら再び御殿に向かおうとする。
そこに鱶七に現れて、お三輪を切っちゃうの。
なんで?なんで?
「こうして命を捧げることが想い人の敵を倒す手立てになる」と。
おい!なんで自分を裏切った男のために死ななあかんねん。
入鹿は母が雌鹿の生き血を飲んで授かった魔人で、鹿の性質を備えてるねんて。
おい、おい!鹿とのハーフなんかい!?
いやいや、雌鹿やったら、おかんレズビアンなんかい?
頭が混乱するわ〜。
ま、とにかく魔人を倒すには、爪黒の雌鹿の血と嫉妬に狂った女の生き血を笛に注いで音を聞かせるといいらしい。
なんじゃそれ。
奇想天外過ぎやしやせんか?
笛に注ぐ生き血くらいなら、殺すまでせんでもその辺切るだけでええんちゃうん?
わからん、わからん。
内祝言の宴もたけなわ、姫の舞を入鹿が楽しんでいるところに矢が放たれた。
矢を放ったのは、入鹿の厳命によって息子を自害させてしまった大判事清澄・権十郎さん。
おお、ここで先月の大判事が出てくるわけね。
敵味方入り乱れてる騒動の中、姫が宝剣を手に取って大判事に投げ渡す。
しかし、姫が投げた宝剣は偽物。
姫は再び入鹿が帯刀してた本物の宝剣を奪おうとするけど、お兄さんに切られてしまうの。
入鹿無敵じゃん。
いやいや、こっちには血を吸ったキショい笛があるやん。
笛の音で宝剣は入鹿の手から離れて、龍の姿になって池へ入っていったのよ。
んでもって、姫が最期の力を振り絞って池に身を投げると、再び池から現れた龍が天高く舞い上がる。
この龍、また宝剣に姿を変えて、大判事の手へ。
何?何?鹿だの龍だの、展開が唐突過ぎる。
攻め込んで来た討伐軍相手に戦う入鹿の前に、鎌足・時蔵さんが采女の局・菊之助さん、淡海、大判事、金輪五郎を伴って現れる。
采女の局が八咫の鏡で入鹿を照らすと入鹿は力を失い、鎌足が持つ神通稀代の焼鎌で誅伐されてめでたしめでたし。
なんだろう、ストーリーの整合性とか求めちゃダメなのね。(笑
皆さんの所作の美しさを楽しむ演目なのかな。
一部の方が断然好きだったわ。
ただ最後の大団円、鎌足は上手から出て来て入鹿に鎌を当てるだけの動きなのよ。
それすらも菊五郎さんは出来なかったってことなのか?
国立劇場の最後の公演なんだよ。
1か月丸々休演って、そんなにお悪いのかなぁ。
何だか寂しかったよ。
この鏡獅子(六代目菊五郎)も見納め。
七代目菊五郎さんを観てから見納めたかったなぁ。
私が生きてるうちに建て替えられるのかのう。
とにかくさよなら国立劇場。


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