「鍵盤実技における取り組み」ーピアノ実技を通した現代音楽の理解ー
ご興味のある方はコチラVol.3です 平成29年度教職課程年報Vol.3
124ページから共著で書いてます。タイトルは共著の近藤さんが考えたのかな?副題は年報委員会の先生が付けて(提案して)くれました。書いてからだいぶ経ってる(1月アタマだった気が・・)ので、「ん?ずいぶんアタシにしてはカタいタイトルだし文体だなー」と他人事のように感じましたが、校正は近藤さんがしたんでしたかね 忘れましたが・・
内容は紛れも無く「矢沢節」で、書き上がった原稿を見た近藤さんが:「やはりピアノの方はコワいです・・やっぱりピアニストは・・」とさかんに仰ってたんですが・・
「教育実践記録」ですので、生々しいでーす
曰く:
「作曲を専攻する大学3、4年生と院生を対象とした『鍵盤実技』の授業における「ピアノのレッスン」の特徴として、受講生が例えベートーヴェンの中期以前のソナタまでしか弾いたことがなかったとしても、前期の授業で全員にメシアンのピアノ作品を演奏、分析させている」
ものすごいスパルタ教育でーす。2年で脱落者を1名出しましたが、「絶対に脱落させない。必ずメシアンを弾かせて語らせてみせる」という授業でーす
中期以前のソナタどころかソナチネ・レベルでも「大丈夫!ワタシが教えれば3ヶ月でメシアンが弾けるようになります!」で、ブルグミュラーのように必修なのでーす
でも
「試験で止まったら単位は出ません」のひと言は特効薬でーす これほどハードな授業でも、(自)愛溢れる先生(←ヤザワ)のおかげで、3ヶ月で全員・メシアンが弾けるようになるのでーす
しかも試験は公開で質疑応答形式というのもヤザワの案でーす。他の科目の先生やら学生も招いて、「まな板の上の鯉」状態での採点なのでーす
ドSと言われるだけのことはアル科目なんですが、実は試験の時は:ヤザワは自分が弾く時よりずっと緊張してワナワナしているのです。
「ワタシの辞書に『失敗』という文字はないのよ。だって失敗しないんだもん」という態度らしいので、みんなに「心臓に毛が生えてるそれも剛毛が」と言われてるんですが、生徒の本番となると、これが途端に・大緊張するんです。
愛情深いのか、自分は緊張しないので、他人事で緊張するスリルを味わいたくて、このような試験なのか。だとしたらアタシってばドMじゃねそれならバランス取って結局・フツーじゃん
先日の発表会
トップバッターのチビ生徒ちゃんを緊張して聞きながら:「ああ良かった。上手に弾けたわ」と安堵し、その後、何人もチビを聞いてると(4歳〜)、暗譜を忘れてしまって鍵盤を見つめてしまってるコ、何回か弾き直しても暗譜が思い出せなくて、急に椅子から降りてお辞儀をしたかと思うと逃げ帰ってしまうコとかも何十人もいれば何人かはいるわけで、それを見ているうちに、ものすごく緊張してしまって。
「ひぇ〜・・あんなことになったら公開レッスンになんてならないわ・・」
模範生は小学3年生なので、4、5歳とは違うはずだけど、「出来なかったら単位は出ません」で・切り抜けるほど胆力も精神力も経験値もないはず。そういやレッスン中に急に泣き出してママにしがみついて帰ってくコもいたんだった
こ〜こ〜ろ〜ちゃ〜ん(←模範生ちゃん)頼んだわよ〜お願い〜
この公開レッスン形式というのも、アタシが自分で立案したんだよな お気楽というより、やはりこの恐怖感が味わいたいドMなのか
と自問しつつステージ袖に行けば、出番を控えたチビの群れが緊張した面持ちで椅子に座っているのを見て、ますます緊張して・その群れの中の誰よりも緊張してチビに混ざったのでした。
ステージに出すはずの机と椅子、リズム叩きを拾うはずのワイヤレス・マイクなども100名近くの出演では抜け落ちていて、元NHKディレクターのママ・ボランティアさん(←役目はやっぱりディレクター)の機転でロビーの丸テーブルと椅子を運んでもらい、マイクを手で持って生徒の音を拾ってもらいました。
もう口から心臓が飛び出そうというほどアガりましたよ 半泣き
「なんでこんなレジメ作っちゃったんだろー」と震えながら原稿を読んで、「ではここでレッスンで行っている『リズム叩き』をご紹介します」と・冷や汗もので(生徒に)渡してみれば、こころちゃんは落ち着いて集中して、普段と同じように良く出来たのでした。
3課題とも完璧に叩けてメロディーも歌ってくれたので、だいぶヤザワも正気に返ってきました。
あとは「聴音」ー書き取りー(耳コピ)だけど、コレは万が一、書けなかったら、ちゃちゃっとヤザワがその場で直して、あとは弾いてもらえば大丈夫。
と思っていたけど、これも・ちゃんと聞き取れて書けて、ちゃんと弾いてくれたのでした
この時は会場からどよめきと拍手が起こりましたよ
ようやくヤザワも落ち着いたのでした。やっぱり・こころちゃんを選んだのは正解だったわ
それにしても、やはり大ホールのステージで、初めての曲を観客の前で聴音して書き取るなんて、ピアノの演奏よりずっと難しいと今日になって気がつきましたよ。いや、当日に会場で気がついて、その無謀ぶりにパニックになったんでしょうね。ブザンソンの指揮者コンクールじゃないんだから。ご両親もハラハラしてたかもな〜
ステマネもしていた鶴見幸代先生(教室とかガッコでは先生、センセイとお互い呼び合う)に、「プリント配布を忘れていてごめんない(それであんなに動揺して狼狽してたんでしょう?)」と言われて、あーこれでますますツルミにアタシは変態だと思われたなー
とヤな気持ちになったのでした
ま、出番に必要なモノ全てがスルーされてたのは確かだけど。問題はそんなことじゃなかったのだよ
みんながそう思ってたとしたら、あの講義の脆弱生(こころちゃんでなかった場合)に気がついていないということで、まあヤザワ自体は見苦しかったにしても・成功だったということにしておこう
ところで。ツルミンは何かと私を変態だと思っているような態度を以前からするので:「アンタさ、アタシのことヘンタイだと思ってない」「・・・・・・(違うんですか?という沈黙)」「言っとくけどアタシ別にヘンな趣味ないしフツーだから」「・・・・・・(ヘンタイ決定だな。という沈黙)」
なんでアタシがツルミ(←毛深いデブ好き)のようなヘンタイにヘンタイと思われてんだ
というのはヤザワの以前からの疑問であります。何をもってヤツはヘンタイと判断しているのか。
今度聞いてみよ。
喉元過ぎれば熱さ忘るる
終わって満面笑顔。きりちゃんとこころちゃん(右)と。ヴァイオリンと掛け持ちの小1男子も上手に弾けてました
出演記念品(ごほうび)のカワイイ文房具とかをもらって大喜び
センセイ以外はみんな大変・よく出来ました