ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

プログラム・ノート全Up!

2010年02月21日 | 現代音楽
全プログラムノートが揃いました!

Tomoko Yazawa Piano Solo プログラムノート

曲順はコンサート当日の順番です。

昨日はベーゼンドルファーのショールームでインペリアルで練習をしてきました。キャロリンの曲がアタマから追加鍵盤(ベーゼンのオリジナル)から始まるので家のピアノでは練習できません。

この一番低い97鍵の『ド』を聞くのは私にとっても珍しいこと。未知の響きがしましたよ。

一昨年YAMAHAが買収したベーゼンですが、ここ10年ほどの間に作られたウィーン製のベーゼンは、かつての『重い。鈍い。ドイツ・ロマン派しか向かない』という大方のピアニストが持っているイメージとはかなり違うピアノ作りで、ベーゼンらしいダークで深い響きを残しつつ、タッチもスタンウェイほど軽くなく、非常に弾きやすいピアノに変貌を遂げていると思います。

ということはまだあまりピアニストの間には知られていないので、「どうしてベーゼンを選ぶのか?」と思われるようで、よく聞かれます。ホント、15年前とかでもベーゼン弾くと腰が痛くなったものよね(笑)

ショールームで色んなグランドも弾かせていただきましたが、どれも素晴らしい音色とタッチで欲しくて涎が出そうでした。

区営ながら素晴らしい名器を揃えた杉並公会堂。ここのベーゼンとみなとみらいホールのベーゼンは素晴らしいと思います。ベーゼンの技術者によると、音楽の友ホールのベーゼンが一番、ベーゼンらしいピアノであるとのことです。こちらはシューマンやブラームスで聴くといいのでしょうね。あの重厚さをスタンウェイで出すのは逆に至難の業。今より6キロほど軽かった頃(笑)、メシアンを弾いて次の日整体に行った覚えがあります。今ならメシアンもちょろいのかしら?(笑)

音響スタッフとも先週リハをしました。今回はなんとポリーニがノーノの日本初演をした時と、ブーレーズの『レポン』日本初演のスタッフという豪華さです!

「あの会場ではポリーニ先生はこことここにスピーカーを置いて、こうして~~ましたが、今回はこの会場ですと、あのような効果を出すには~~」とか色んなアイデアを出してくれて、すごく楽しみです

なかなかゴージャスな企画ですので、聞き逃さないで下さいね。
このご時世、今後このような企画が成立するのかもわかりません。
最後かもしれないと思って悔いのないよう準備し、楽しんで弾きたいと思います。

会場でお会いできるのをお待ちしております!


打鍵!多謝→

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