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えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

希望を抱いて⑧

2025年05月09日 16時10分00秒 | ドンキホーテ
 パレスチナのみなさん 能登のみなさん こんにちは

 彼女はその動画をじっと見つめていた。最後まで見終わると、
「がれきから助け出された女の子、妹の有加に似てる」
「確か、来年小学校だったよね」
「そう。これどこですか」
「パレスチナのガザ。イスラエルがガザを攻撃して女の人や子供たちを虐殺しているの知ってるよね。テレビのニュースでもやっているし、新聞にも載ってる」
「あんまり。私、ほとんどテレビ見ないんです。新聞も取ってないし」
「でも、どう思う」
「どう思うって、それは。もし有加だったらと思うと、辛い」
「そうだよね。でもこれほんとうに今、ガザで起きている。どうにかしないとって、思わない」
「それは。人が殺されたり、傷つけられたりしない方がいいに決まってる。助けてあげたい。けど、どうにもならないんでしょ」
「みんながそんなこと思ったら、ほんとうになんともならない。そういうんじゃなくて。このグループがデモを呼び掛けてるだろ。織田さんも一緒に参加しない。あさっての土曜日」
 どうにもならないの言葉に苛立ち、詰問するように誘ってしまった。それに反応した彼女は、一気に突き放した言いぶりで返してきた。
「日南希さんはお気軽ですよね。何不自由なく暮らして。大学に行って、勉強できて。今度は見ず知らずの子どもを助けるって、デモに行くって。正義の人ですよね。私この日、焼鳥屋のバイト入ってるし。お母さんだって一人で私と弟と妹を育ててくれていて、ちょっとでも助けてやらないと。こんなことやっている暇なんてないんです。一人でよい子ぶってください。私急ぐから」
 彼女は事務所から出て行った。
こんなこと。ガザでは今も無垢な子どもが殺され続けている。こんなことじゃない、決して。でもこんなことより、もっと大事なことが彼女にはある。お気軽な僕だからよい子ぶってデモに参加する? そうじゃないと思うけれど、彼女に返す言葉が見つからない。

 続く
⑨はこちらをご覧ください。

 上記は昨年夏、イスラエルから攻撃を受けるパレスチナ・ガザを思って書いた創作です。不定期に何回かに分けてご紹介させてもらっています。約1年前の作品です。よろしければご覧ください。SNSなので多くの方に読んでいただけるように細切れです。ご容赦ください。
 停戦を破ったイスラエルのガザ攻撃が続きます。パレスチナで今起き起きていることに関心を持ってください。声を挙げましょう。「イスラエルはガザ攻撃を止めなさい」

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 TEL 072-923-5587 FAX 072-996-4187  
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