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えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

希望を抱いて⑱

2025年07月18日 16時10分00秒 | ドンキホーテ
 パレスチナのみなさん イスラエルのみなさん 能登のみなさん こんにちは

 デモから、家にたどり着くと午後9時を回っていた。シュプレヒコールの叫び声、笛の音、太鼓の響きが耳に貼りついている。体はまだデモの余韻を残している。玄関の扉を開ける前に大きく深呼吸を2回した。

「ただいま」
「お帰り」
 父が迎えてくれた。
「今日はバイトもないのに遅かったな。どこか行ってた」
「ちょっと友だちと話し込んじゃって。ごめん」
「そうか。晩ご飯は。みんな遅いから父さんさっき一人で食べた。日南希の分もあるよ」
 母も弟の行照もまだ帰っていないようだ。
「あ、よかった。お腹減った。今日はなに」
「日南希の好きなハンバーグ」
「ありがとう。後は僕がする」
「そうか、任せたよ。ハンバーグは今、冷蔵庫に入れたばかり。コーンスープも鍋にはいっている」
「ありがとう。お母さんは」
「母さんは残業だけど、もうすぐ帰ってくると思う。行照はバイトが遅くなるって」
「先に手洗ってくる」
 お風呂場の洗面台の鏡を見ると、グレーのカーディガンの右肩に手の平ぐらいの赤いしみがついている。さっき持っていた赤い横断幕の赤がついたのだ。父に気づかれなかっただろうか。急いで自室に戻って着替えた。デモに参加したことを、父に隠そうとしている。アメリカ村で顔を隠そうとしたのはSNSで拡散されるのが怖かったから。何も悪いことをしていないのに、両親には言えない。家族に隠すのはどうして? 何か後ろめたい気持ちになるのはなぜ。父や母に心配をかけたくないから。普段思われている真面目で臆病な僕とは違うことをしているから。周りの期待を裏切っているから。真面目って、期待ってなに。よく分からない。

続く

 上記は昨年夏、イスラエルから攻撃を受けるパレスチナ・ガザを思って書いた創作です。不定期に何回かに分けてご紹介させてもらっています。約1年前の作品です。よろしければご覧ください。SNSなので少しでも多くの方に読んでいただけるように細切れです。ご容赦ください。
 停戦を破ったイスラエルのガザ攻撃が続きます。パレスチナで今起き起きていることに関心を持ってください。声を挙げましょう。「イスラエルはガザ攻撃を止めなさい」

⑲はこちらをご覧ください 

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 (有)ニューホンコン造花 
 〒581-0845 八尾市上之島町北5-32-2
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