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アンタッチャブル


監督 ブライアン・デ・パルマ
出演 ケビン・コスナー、ショーン・コネリー、ロバート・デ・ニーロ

 大昔、テレビドラマで人気を博したのでご存知のムキも多いかと思う。アメリカの天下の悪法禁酒法時代の話。ギャングのボス、アル・カポネは酒密造で巨利を得、絶大な力を持ってシカゴの街に君臨している。市の幹部、警察から、裁判所、あらゆる方面に賄賂を配り、だれもカポネには手を出させない。
 財務省から密造酒の取り締まりにエリオット・ネスが派遣されてきた。生真面目で正義感の強いネスはマジでカポネをあげようとする。もちろん賄賂なんか受け取らない。そんなネスは老巡査、若い警官、財務省の帳簿係の3人を仲間に入れる。このチームは、賄賂を受けつけない、悪者も手出しはできない。「アンタッチャブル」と呼ばれるようになった。
 この映画の成功は上記、3人の俳優の演技によるところが大きいだろう。まず、主役のエリオット・ネスのケビン・コスナー。悪者からの賄賂は受けつけない。生真面目、実直、誠実に仕事を遂行するネスは、ええ年したおっさんながら、少年っぽい初々しさを残すコスナーがはまり役だ。
 若いネスの人生の師ともいうべき、老巡査役のコネリー。人生のウラもオモテも知りつくした大ベテランのしぶさ、深さが大きな魅力となっている。
 そしてカポネ役のデ・ニーロ。しくじった手下をバットで殴り殺す凶悪さ。裁判の陪審員まで買収するぬけめなさ。じつに憎憎しい悪役ぶり。こういう映画は悪役の出来が大きく作用する。この映画のデ・ニーロの悪役は実に秀逸であった。
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