goo

イカと豚の煮物


海の勇者と陸の王者、こんな所であいまみえることとなりました。さあ、いかなることにあいなりまするやら。究極の異種格闘技戦ここに開幕。
 おおっと。イカ、いきなり先制攻撃だ。足を引っ張って内臓を引きずり出しました。早くも凄惨な展開です。ああ、まな板が真っ黒になった。スミ袋を破った模様です。
 イカの掟破りの先制攻撃に、一瞬ひるんだ豚ですが、さすがブター級王者のバラ肉。体制を立て直しました。かたまり肉だから立ち直りが早い。家伝の名刀藤原有次でひと口大に切りました。さすがの切れ味です。豚、そのままの勢いでフライパンにに飛び込みました。すかさずレンジに点火。流れるよう動きです。豚、こんがりといい色に焼けました。
 イカも負けてません。足のツブツブを取って、1本づつバラバラにしました。返す刀で甲を引き抜き胴をタンザクに切った。剣技ではイカも負けてません。
 ここでレフリーが入場です。主審の長ネギと副審の生姜がやってきました。主審の長ネギ両者を呼びます。
 焼けた豚とタンザクになったイカが鍋に上がりました。さあ、いよいよ世紀の一戦です。カーン。試合開始のゴングが鳴りました。ここで水と酒が鍋に入りました。鍋がぐつぐついっております。ああ、双方のセコンドについていた選手が乱入です。イカのセコンド砂糖と、豚のセコンド醬油が鍋に暴れこみました。鍋の中は4者入り乱れて収集がつかなくなりました。こと、ここにいたってはコミッショナーの裁定が下されました。落し蓋です。コミッショナー伝家の宝刀、落し蓋が双方にかぶせられました。30分の試合延長です。
 さて、30分経過。煮汁はいい具合に煮詰まっております。豚もイカも反省したのか柔らかくなってしまいました。究極の異種格闘技戦はじつにおいしい結果とあいなりました。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )