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テレビ ビブリア古書堂の事件手帖「たんぽぽ娘」を観た

 小生はテレビドラマは観ない。そんな小生が珍しくもテレビドラマを観た。録画しておいた「ビブリア古書堂の事件手帖」を観た。原作はベストセラーらしいが読んでない。
 なぜ、小生がふだん観ないテレビドラマを観たか。それは、小生の好きな作家ロバート・F・ヤングの代表作「たんぽぽ娘」にまつわるエピソードだから。小生はヤングが好きで興味があるから観たというわけ。
 ドラマそのものは他愛のないもので、主役の剛力彩芽もかわいいが、なんとも下手くそな女優さんだ。もうちょっとそれなりの女優を起用できなかったのか。今、一番売れている子だから彼女を使ったのか。原作は未読だから主人公の栞子はどんなキャラか知らないが、古書店の店主というのだから、剛力じゃ若すぎないか。
 お話というのが、集英社コバルト文庫海外ロマンチックSF傑作選2「たんぽぽ娘」が盗まれた。犯人はだれだ。というもの。で、盗まれた本がヤングではなく、クラークやアシモフでも成り立つ話なら、思いっきりバカにしてやろうと思ったが、なるほど上手くヤングの作風を生かしている。ある男が妻に送った本がこの「たんぽぽ娘」だったというわけ。
 いかにもヤングらしいベタな人情話に仕上げてあった。テレビドラマとしては上出来とはいいかねるが、ロバート・F・ヤングを生かしていたので合格。でも、この番組もう観ることはないだろう。ヤングを取り上げたのだから、R・A・ラファティ、ヴァン・ヴォクト、ジェイムス・ブリッシュ、アリステア・マクリーン、ジャック・ヒギンス。日本人作家なら、久野四郎、藤本泉、田中光二、大藪春彦、西村寿行、稲見一良などがネタになったら、また観てもいいかな。
 ところで、このコバルト文庫版の「たんぽぽ娘」えらい高値で取引されているとのこと。ロバート・F・ヤング、どっちかというと忘れかけられている作家。SFもん以外知られていない作家だろう。ヤングの作品はそんなに需要があるとは思えぬ。不思議な現象だ。
 この「たんぽぽ娘」、5月に河出書房新社「奇想コレクション」から出るとのこと。編訳はコバルト版は風見潤だったが、河出版は伊藤典夫とのこと。買わなくちゃ。
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