走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

地域通貨

2012年02月27日 20時34分14秒 | つぶやき

 先週土曜日朝の「ガイヤの夜明け」を観ていて、改めて地方分権と地域通貨について考えてみた。

 まず、今、国際的な問題になったギリシャから端を発する欧州危機である。
 EUという欧州の国々を経済圏として一体化することで更なる発展を目指したわけであるが、その理想と現実のギャップにより打ち砕かれた。
 しかし、それにいたる手法は目覚しいものがあり、米国自体は内心「やられた!」感があったのではないか。
 なにしろ基軸通貨である「ドル」を脅かす「ユーロ」が誕生したのだから

 そもそも論からすると、EU構想は、前々からあったものであろう。
 ただ、具体的に進みだしたのは何よりも1989年の「ベルリンの壁の崩壊」からではなかったか。

 そして、統合といっても国の違いだけでなく歴史や文化、宗教、国家に対する価値観などなど、さまざまなイデオロギーやイズムがあり、それらを統合するには土台無理がある。
 しかし、それらを無理強いしてまでも貫き通そうとして生まれたのが「統一通貨」ではなかったのか。
 つまり、異なる価値観さえも乗り越えられるのが「通貨」だと宣言に近いものを主張した結果ではなかったか。

 そして、冒頭の「ガイヤの夜明け」に話を戻そう。
 
 秩父に「みやのかわ商店街」というところがある。
 決して都会の華やかな商店街ではない。
 むしろ、失礼だが田舎の昔よくあった商店街である。
 ただ異なる点は、シャッターが降りていない商店街なのである。
 若い後継者も次から次に生まれている。

 では、他の商店街と異なる点はというと、その商店街には「愛」がある。
 常にお客様を大切にするという「愛」があるのである。
 
 例えば、お客様が来てくれないので困っている。どうすればいいのかひたすら悩んでいる商店街が多い中で、この商店街は中山間地域の「買物難民」という人たちのために、輪番制で定期的に「出張商店街」を開催している。
 つまり、自らが出向いていっているのである。
 恐らく、このことで赤字になっても黒字にはならないであろう。
 では、その赤字分をどのように補填(ほてん)しているのか?

 もう一つのユニークな事業をみてみよう。
 お年寄り向けサービスとしての「お助け隊」の設置である。
 お年寄りが困った時に気軽に何でも「お助け隊」に頼めるのである。
 概念的には有償サービスなので、頼むお年よりも気兼ねなく頼める。

 流れ的にはこうだ。
 お年よりは、1枚800円のサービスチケットを商店街の事務局から購入する。
 そして、サービスを「お助け隊」に依頼し、一時間当たり1枚のチケットを支払うのである。
 そして、後日、「お助け隊」の人たちは商店街の事務局に商店街でしか使えない地域通貨と換金してもらうのである。
 このときに事務局経費として1枚あたり300円分が差し引かれるのである。
 300円も差し引くのかというと、恐らくその大半が先に紹介した「出張商店街」事業に当てられるのである。
 つまり、お年寄りに還元されるのである。
 また、この地域通貨の考え方は本当に理想形である。

 なぜなら「通貨」は、その前提に「信用性」が極めて高くなければならない。
 そして、経済学者で同志社大学大学院ビジネス研究科 の 浜 矩子 教授の言葉を借りるなら、「通用性」にかかっている。
 「通用性」は、「購買力」のことで、「この通貨なら受け取っても大丈夫だろう、もっていれば幅広く使えるだろう」と、多くの人に認識してもらうのが重要だという。
 この商店街が発行する地域通貨は、サービス受給者であるお年よりは気軽で便利なサービスだと喜び、商店街の人たちは地域の中で消費されると喜び、お助け隊の人たちはやりがいを見つけたと喜ぶ、「三方善し」のスキームとなっている。

 地域通貨を発行するときのチエや工夫が凝縮されている。

 そして、先の浜教授は地方分権を実現するためには地域通貨が鍵だとも言われている。
 私自身も、このことに関心を持ち、地方分権後の地域通貨の有り様についてアイデアを思いついている。
 本当に勝手な想像だがワクワクするようなアイデアである。

 誰か、このアイデア使ってくれ~!!(それまで内緒!?)
 

100万閲覧を突破!!

2012年02月27日 03時58分24秒 | うれしい

 ついに、2,350日目に閲覧の部が100万を超えました。
 ゆっくりとした地道な「歩み」でしたが、「継続は宝なり」であります。

 本当に、駄文に長くお付き合いいただき、心からお礼申し上げます。
 どこまで続けられるのか自信はありませんが、もうしばらくお付き合いいただければと思います。

 このブログを読んでいただいた皆さんに心からお礼申し上げます。