笑いが社会を変える
皆さんは、一日の最初に笑う時ってどんな時ですか。
私は、最近、朝起きてすぐの自分の顔を見たときです。
昔、落語家の故・桂枝雀師匠が自分の顔を見て、「つい、自分の顔がおもろうて笑ってしまうんです。」といった記事を読んだことがあります。
見慣れた自分の顔を見て笑う?そんなバカなと思ったものでしたが、最近、「あるよね。」と思い始めました。
坊主頭の自分を見てゲラゲラとまではいきませんが、本当に笑ってしまうのです。
他の人がその様子を見ていたら、きっと訝(いぶか)ることでしょう。
でも、これが自分だからいいのですが、他人を見て笑うとおかしなことになります。
そういえばテレビのお笑い番組を見ていて、変わったなあと思うことがあります。
それはいつの間にか、人の肉体的ハンディキャップの部分や失敗をネタに笑いに変えてしまう風潮になってきたということです。
聴衆は何の違和感もなく、それを受け入れて笑っています。
日本という国は、いつから弱い立場の人を笑うようになったのでしょうか。
日本民族の誇りは、常に弱い立場の人たちも、人としての尊厳を守り、そしてその人の人格を尊重するところにあったのではないでしょうか。
「品のいい笑い」は、明るくやさしい社会を創っていたのではないでしょうか。
「下品な笑い」は、そういう意味では排他的社会へと進行させてしまう可能性があると思うのです。
それから自分の顔を見て笑う効果をひとつ教えましょう。
自分の顔が随分と穏やかになっていくということです。