お客さんの心が見えるてくる

★☆☆　期待値大の青年

　去年の１２月まで道後公民館で臨時職員をしていた徳本一樹君という青年がおります。
彼は、在職中、本当に一所懸命仕事をしてくれました。
彼が道後公民館のマスコットというかムードメーカになってくれていたおかげで、いつ道後公民館に出かけても明るい雰囲気（宮本公民館長や西村書記、中矢公民館主事も個性的で明るい性格なのでさらに倍増していました。）があり、出かけていくのが楽しみでした。

　彼は市役所を目指していたのですが、残念にもその夢を果たすことができませんでした。
私としても、彼が後輩になってくれれば、松山市の未来も明るいとつい思ったりしました。
でも、本当に残念ですが、その夢は叶いませんでした。
　そして、彼は建材やリフォーム工事を扱う会社へ就職してしまいました。（この会社はとても得をしたと思います。）

　そんな彼が昨日、入社して始めて訪ねてきてくれました。
そんな彼に私がしてあげることは何もないので、営業の心得みたいな、彼にとっては迷惑かもしれない話をしてしまいました。
　その内容は、次のとおりです。

　私「徳ちゃん（私たちは彼をこう呼んでいました）、俺は学生時代に
　　　勉強せんかったから、そのつけが社会に出てから回ってきたよう
　　　な気がするんよ。
　　　でも、社会に出てからの勉強の方が実は大事で、学生時代の勉強
　　　の仕方は理論を学んで応用に入っていくけど、社会に出たら体験
　　　（応用）してから、その根拠（理論）を学ぶみたいなところが
　　　あるんよね。」
　彼「そうなんですよね。」
　私「大事なことは、ほとんどの人が、この根拠を押さえ込まないまま
　　　進むから大事な時に力が発揮できんことがあるんよ。」
　彼「そうなんですか」
　私「社会に出てからの、この根拠の裏づけの取り方って、そんなに
　　　難しいものでなくって、例えば、徳ちゃんの仕事やったら新聞の
　　　折込からそれが学べると思うんよ。」
　彼「え！！そうなんですか。」
　私「ほうよ。ええかい、例えばマンション業者の広告が月の内、何回
　　　入るかで広告宣伝費になんぼ、かけとるかわかると、その業者
　　　さんの売上予測ができることない？また、同じ物件が何回目で
　　　消えるかでキャッシュフローの動きも見えたりするやろ。
　　　難しい本買って勉強もせないかんけど、もっと身近なところから
　　　学べれることがいっぱいある。それには、いつも問題意識を持ち、
　　　よーく観察することやね。そうしたら、お客さんの心が見えてくる。」
　彼「なるほど、目から鱗（うろこ）が落ちました。」

　こんな親父の話を謙虚に聴いてくれる彼は、将来、すごく成長することでしょう。
　　がんばれ、徳！！