小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

大西ハーブ農園のフレッシュハーブ

2012-05-21 | 食・酒

             

 青森県六戸町で150種類以上のハーブを栽培している大西正雄さんから、思いがけない贈り物が届いた。取れたてのフレッシュハーブ。

 大西さんは以前、取材で伺ったことがある大西ハーブ農園の主で、日本各地の有名な料理人だけでなく、海外から訪れたフレンチ、イタリアンのシェフたちが、大西さんがつくっているハーブの種類の豊富さと味の濃さを絶賛していると聞いた。「ミシュラン東京」に掲載されている3つ星レストランをはじめ、全国100軒近くのレストランにフレッシュハーブを出荷している。

 ハーブといえば地中海の温暖な気候をイメージする。イヤというほど聞かれてきただろうけど、私も「なぜ、青森でハーブ栽培?」という質問を投げかけた。
 すると大西さんは「青森は本州では確かに北の果てだけど、地球規模で見たら北でも南でもないでしょ」とスケールのデッカイことを言う。
 続けて、
「地中海沿岸地方は北緯40度に位置しているのだけど、ここもほぼ同じ北緯40度。青森というと『津軽海峡冬景色』のイメージが強いから、どこもかしこも豪雪で厳寒の地だと思っているでしょ? でも太平洋側のこの地域は雪も少ないし、冬も晴れる日が多く、日照時間が長いわけ。ハーブにとって、この光が大事なのですよ」
 と言うのだった。

  大西さんは旅行が趣味で、高校時代から日本各地を回り、大学に入ってからは海外へも足を伸ばした。そんな旅行先でハーブに一目惚れしたのだそうだ。当時、実家は葉タバコ農家で、葉タバコの栽培には大量の農薬が必要だった。農産物を量産するために、農薬を大量に使っていいのか。大西さんにはそれが引っかかっていたそうだ。

 海外で初めてハーブが、人々の健康を維持するために身近にあるものとして定着していることを知り、魅せられた大西さんは六戸町でハーブ栽培を始めたのだ。
「次男だからできたんだよね。長男は米や野菜を作る農家を継いでますよ。私がここでハーブを作ると言ったとき、親からも親戚からも頭がおかしくなったのではないかと言われましたよ」

 サラリーマンをしながら、ハーブの栽培を始めたのが26年前。初めから完全無農薬・無化施肥栽培。苗床は、ブナの森が育てた黒い腐植土、八甲田山が噴火したときの地球のミネラルが豊富な火山灰土、それに川砂の3種類の土をブレンドして作っている。

 木枠の花壇を積み重ねていく独特の栽培法はとても合理的。
「自分のオリジナルだと思っていたのだけど、この方法はすでに江戸時代に行われていたの。文献にそれを見つけてがっかりしたよ」
と笑いながら話してくれた。 

 肥料は馬糞を使った自家堆肥。軍馬や競走馬の産地として発展してきた上北地方では今でも乗馬ビジネスが盛んで、馬糞の処理が問題となる。「馬は牛や鶏と違い、自然素材の飼料しか口にしない」と大西さん。「その馬の糞を使えば化学物質が含まれていない堆肥が作れるでしょ」
 大西さんは
「私が作ったハーブが美味しいかどうかということより、人の体にいいかどうかが重要なんです。食べたら体が喜ぶというハーブを作っていきたいんですよ」ときっぱり言っていた。ハーブがもつ本来の力とは、そういうものだから、ハーブの薬効を知って、もっと生活に取り入れて欲しいそうだ。 

 フレッシュハーブを送ってもらったお礼の電話をすると、今ハーブ収穫の最盛期で、毎日てんてこまいだそうだ。150種類以上あって、しかもハーブの葉は1枚1枚、丁寧に手摘みしているから、パートさんもフル稼働だろう。

 送ってもらったセットはサラダ用のハーブの下に、きちんとビニールにハーブティー用、料理用が分けられて入っていた。取り寄せると確か4,800円だったと思う。おもてなしのお料理用にいいのではないかしら。さて、これからフレッシュハーブティーをいただいてみようかな。

 新しくホームページを開設したらしく、送られて来たパンフにアドレスが乗っていたのだけど、つながらない。どうしてかしら。
 一応、書くと、http://www.onishi-herb.jp/
 連絡先は、TEL:0176-55-3459 FAX:0176-55-3059

 

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トチの死因

2012-05-21 | 犬&猫との暮らし

 ここのところ2頭のフィラリア予防の検査やら血液検査やら、ブナの落ち着かない様子についてやらクリの手術やらで、ずいぶん犬たちを酒井先生に診察してもらった。

 検査をしている間にもいろいろ話す機会があり、何かの拍子に私は「実はトチがなんで死んでしまったのか、分からないのです」と伝えた。

 へたり込んでしまうことが何度かあり、最期は突然訪れたこと、そしてその日どのように逝ってしまったかを話すと、先生は「お話からすると多分、心筋症だったのではないかと思います」と言った。

 心筋症は心不全や心臓突然死を起こす病気なのだそうだ。
 心臓の筋肉(心筋)が変性することによって、全身に血液を送る心臓の機能が低下し、ポンプとして血液を送り出す力が落ちれば脳に酸素が運ばれず、めまいや失神が見られるし、突然死する場合があるという。

 ああ、そうか、トチはきっとめまいや失神を起こしていたのでしょう。

 初めてへたり込んだあの日、ハアハアと呼吸が荒くなり、舌をだらんと口の右側に垂らして、よろよろと河川敷の小道に倒れてしまったトチ。しばらく立ち上がれなかったのだけれど、何とか意識が回復して、家に連れ帰ることができたけれど、知らぬ間に心臓を患っていたのね、トチ。

 前にかかっていた獣医さんに連れて行き、その旨話したのだけど、触診では「特に何ともなさそうだ」ということで、きちっと検査もしてあげなかった。それから半月も経たずに逝ってしまったトチ。

 酒井先生のお話を聞いて、なぜかホッとした。病名を付けてもらえたからだろう。少しだけ肩の荷が下りた気がした。

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犬の散歩と金環日食と姪っ子と

2012-05-21 | 犬&猫との暮らし

 クリの術後はすこぶる順調で、家を空けるのを心配したのは2日間くらい。食事のときだけ外していたエリザベスカラーも、土曜日には終日外していたけれど、何の問題もなかった。

 クリの快復ぶりは目覚ましく、エリザベスカラーを付けたまま、私の布団に強引に潜り込んできて閉口したほどである。それくらい普段の状態に戻ったのでした。

 今朝、河川敷を犬たちと散歩をしていたら、どこからともなくカップルが集まって来た。老いも若きもカップルであった。まあ、なかには犬とおじさんというカップル(?)もいたけれど。
 まだ金環日食には早い時間じゃないの?と
ぼんやりしていたけれど、辺りはなんとなーく薄暗くなったような……、そうです、実はすでにもうお日様は欠け始めていたのです。

 帰宅後、妹が用意してくれていた日食観察用メガネを持って、階上の彼女の家へ。何も遮るもののないベランダからメガネ越しに空を見上げると、オレンジ色の細い三日月のような太陽が見えた。そのうち美しいオレンジ色の環になった。なんと神秘的なことでしょうか。
 
 心配していたお天気もなんとか持ち、雲に邪魔されることなく、きれいな金環を拝むことができました。

 その宇宙の神秘を姪っ子に説明しようと思い、「次に金環日食の日が来る時には、おばちゃんはもう死んじゃっていると思うから」と言うと、彼女は「ええーっ?! おばちゃん、いつ死んじゃうの?」と、壮大な宇宙のロマンの話ではなく、私が死ぬという瑣末なことに食い付き、変な説明に終始したのであった。

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