株式投資は企業支援かギャンブルか?
企業というのは、法律的には株主のものという事になるのでしょう。経営者は、株主から委任されて、株式会社を経営し、利益を上げて、株主に収益を還元する役割でしょう。
しかし、現実には、企業は経営者がほぼ全権を握って運営し、株主に対しては年に一度の株主総会で経営状態の説明をし、株主へのの配当(収益の株主への還元)を支払って、経営者の方針に株主は賛同し、いわゆる「シャンシャン総会」で責任を果たすというかたちになって来ています。
もちろん、機関投資家が多くの株を買って、経営者に経営のやり方について注文したり、経営者の首の すげ替えを要求したりするケースもないわけではないでしょうが、いわゆる「経営者革命」を経て、企業は独立の法人格を持つといった認識が一般的になっています。
こうした経営社会の中で、株主は(経営権への口出しもままならないのに)株を持つのでしょうか。
多分、その企業が良い経営者のもと立派な仕事をしているので、応援してやろう、業績もいいから、配当もいいし、株も値上がりするだろうといった思考回路の結果その企業の株を買うのでしょう。
いわば、株式を買う事で、その企業の応援団に入って、狙い通りの配当や株価上昇の恩恵にあずかろうという事でしょう。株式投資は、優良会社の株を長期にも持つことで、その会社とともに、自分の資産も成長するという考え方で、気に入った会社の株を買うのです。そして、もしその会社が思ったように発展しなければ、経営者に注文を付けるのではなく、株を売って、別の気に入った会社の株を買えばいいのです。
本来株を持つという事はこんな感じのものだったのでしょう。(現に、株主優待を見て株を買う人も多いようです)
しかし、こうしたのんびりした考え方は、今の忙しい世の中では、だんだん流行らなくなって来ているようです。その会社の株価が上がっても下がっても長期に会社の発展を期待するなどはのんびりし過ぎで、株価が上がったら即売って、次の値上がり期待できる株を買うという形で回転率を高くした方が収益はずっと多くなると考えても当然でしょう。
こうして株式投資は、プロのトレーダーを生み、回転期間をますます短く、デイトレから、コンピュータを使った秒トレ、更には1000分の1秒を争うまでになって来ているようです。
ここまで来ますと、株主は株を持つことで企業に出資していることは確かですが、株の売買による収益は、出資を生かして企業の作った付加価値の分配ではなく、サイコロ目やカードの代わりに、株式相場を使ったギャンブルという事になって来てしまいます。(ギャンブルは既存の付加価値の奪い合いをするだけで付加価値は創りません)
しかも投資資金は実際の出資金とはかけ離れたレバレッジのかかった額になっています。現物取引などは株式売買のごく一部という事でしょう。
これが今日の株式投資の実態だとすれば、こうした株式投資は殆どギャンブルで、ただ、サイコロなどの代わりに経済指標を利用して行うという事で、あたかも経済行為のように思われているだけのことではないでしょうか。
これを業とする職務が、その所得の大きさのゆえに巨大な報酬(賃金)の対象になるという事は、あまり合理的ではないようです。
さて、エッセンシャルワーカーの賃金の低さが問題になっているとき、こうした問題をどう考えたらいいのでしょうか。
企業というのは、法律的には株主のものという事になるのでしょう。経営者は、株主から委任されて、株式会社を経営し、利益を上げて、株主に収益を還元する役割でしょう。
しかし、現実には、企業は経営者がほぼ全権を握って運営し、株主に対しては年に一度の株主総会で経営状態の説明をし、株主へのの配当(収益の株主への還元)を支払って、経営者の方針に株主は賛同し、いわゆる「シャンシャン総会」で責任を果たすというかたちになって来ています。
もちろん、機関投資家が多くの株を買って、経営者に経営のやり方について注文したり、経営者の首の すげ替えを要求したりするケースもないわけではないでしょうが、いわゆる「経営者革命」を経て、企業は独立の法人格を持つといった認識が一般的になっています。
こうした経営社会の中で、株主は(経営権への口出しもままならないのに)株を持つのでしょうか。
多分、その企業が良い経営者のもと立派な仕事をしているので、応援してやろう、業績もいいから、配当もいいし、株も値上がりするだろうといった思考回路の結果その企業の株を買うのでしょう。
いわば、株式を買う事で、その企業の応援団に入って、狙い通りの配当や株価上昇の恩恵にあずかろうという事でしょう。株式投資は、優良会社の株を長期にも持つことで、その会社とともに、自分の資産も成長するという考え方で、気に入った会社の株を買うのです。そして、もしその会社が思ったように発展しなければ、経営者に注文を付けるのではなく、株を売って、別の気に入った会社の株を買えばいいのです。
本来株を持つという事はこんな感じのものだったのでしょう。(現に、株主優待を見て株を買う人も多いようです)
しかし、こうしたのんびりした考え方は、今の忙しい世の中では、だんだん流行らなくなって来ているようです。その会社の株価が上がっても下がっても長期に会社の発展を期待するなどはのんびりし過ぎで、株価が上がったら即売って、次の値上がり期待できる株を買うという形で回転率を高くした方が収益はずっと多くなると考えても当然でしょう。
こうして株式投資は、プロのトレーダーを生み、回転期間をますます短く、デイトレから、コンピュータを使った秒トレ、更には1000分の1秒を争うまでになって来ているようです。
ここまで来ますと、株主は株を持つことで企業に出資していることは確かですが、株の売買による収益は、出資を生かして企業の作った付加価値の分配ではなく、サイコロ目やカードの代わりに、株式相場を使ったギャンブルという事になって来てしまいます。(ギャンブルは既存の付加価値の奪い合いをするだけで付加価値は創りません)
しかも投資資金は実際の出資金とはかけ離れたレバレッジのかかった額になっています。現物取引などは株式売買のごく一部という事でしょう。
これが今日の株式投資の実態だとすれば、こうした株式投資は殆どギャンブルで、ただ、サイコロなどの代わりに経済指標を利用して行うという事で、あたかも経済行為のように思われているだけのことではないでしょうか。
これを業とする職務が、その所得の大きさのゆえに巨大な報酬(賃金)の対象になるという事は、あまり合理的ではないようです。
さて、エッセンシャルワーカーの賃金の低さが問題になっているとき、こうした問題をどう考えたらいいのでしょうか。