tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

マネー資本主義と生産性

2012年01月22日 12時43分26秒 | 経済
マネー資本主義と生産性
 経済活動は、人間と資本で成り立っています。生産の3要素『土地、労働(人間)、資本』の土地は資本に含まれると考えてください。そして経済活動の主人公は人間です。資本主義と言いますから、資本が主人公だと思ってはいけません。主人公はあくまで人間です。

 資本主義であろうと社会主義であろうと自由主義であろうと民主主義であろうと、共産主義であろうと、全体主義であろうと個人主義であろうと禁欲主義であろうと享楽主義であろうと、すべて人間がいなければ存在しません。だからすべて人間が主人公です。

 同様に、今、実体経済とマネー経済が競合しているようです。この場合は、実体経済が主人公です。理由は、マネー経済は実体経済がなければ存在しないからです。
 そして経済活動の主人公は人間です。

 同じように考えれば、マネー資本主義の主人公も人間です。但しこの主人公は、「こころ」を「マネー」に乗っ取られた人間です。シャミッソーの『影を売った男』(悪魔に自分の影を売って異常な能力を手に入れた人の話)のように。
 この主人公は、通常の資本主義の主人公の人間とは違い「マネー」の心で行動します。
 そのための行動の違いは、SBI証券さんの
http://www.dambo-33.com/kouza/toshi-toki.shtml
が非常にわかりやすく説明しておられますので、有難く引用させていただきます。そして私見を付け加えますと、我々は誰でも、心の中にそうした部分を持っています。

 ところで、人間は実体経済の中で暮らしています。人間は実体経済を成長させることで、より豊かで快適な生活を実現してきました。
 その時のキーワードが『生産性』です。正式には労働生産性です。労働生産性 は「働く人1人当たりの生産量(額)」で、人間の享受する豊かさ快適さはこれに比例します。

 戦後日本は、狭い4つの島の中で、生産性を上げることに邁進し、領土を拡張しなくても、植民地を収奪しなくても、生産性さえ上げげれば、いくらでも豊かになれることを世界的に実証し、ある意味では、世界の人々の考え方を変えてきました。
 日本人にとって、生命線の「生産性」は、マネー経済学にとって、どんな意味を持つのでしょうか。


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