tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

本気で内需の拡大を考えるときでは

2010年08月08日 11時27分37秒 | 経済
本気で内需の拡大を考えるときでは
 ねじれ国会の前哨戦は終わりましたが、いよいよ秋からは本番です。という事で、政府与党は日本経済が起死回生の一方を踏み出すために何をしようとしているのか、野党はそれぞれに、どうやって日本経済をまともな状態に回復できるか、何か秘策を持っているのか、少しでもヒントを得たいと思って注視しているのですが、まだ何もヒントになるようなものがありません。

 アメリカ経済も展望が暗いようです。失業率は上がって、消費需要も、思ったように伸びません。 もちろんアメリカはこれまで過剰消費社会ですから、そのまま順調に伸ばしていけば、またどこかで経常赤字を金融でヤリ繰るようなことになって、行き詰まるでしょうから、GDPの枠内で、控えめな生活をしたほうが、長い目で見れば世界に迷惑を掛けないことになるのでしょう。

 そんな事から今、日本のような経常黒字国への内需拡大の要請が強いのも当然です。日本自体も何とか内需拡大を目指し努力してきています。 その結果、金融緩和でバブルを招いたり、財政出動で世界に稀な国債残高を積み上げたりですが、一向に 内需は拡大しません。 病気に薬が効かないと同じで、多分、症状に対して処方や投薬が合わないのでしょう。間違った治療をいくら重ねても、副作用がひどくなるだけで、病気は回復しません。
 ここいらで、今まで、内需拡大のためにと、「ひとつ覚え」でやってきた、財政・金融政策の繰返 しはやめて、もっと違った方法も工夫し、国民に意見を聞きながら「内需拡大の新機軸 」を開発し実行してみたら、というのが、この所ずっと、このブログで書いてきた趣旨です。

 ところで、一方では、かつては「有事のドル」でしたが、最近は「有事の円」などといわれます。世界で最も財政赤字がひどく、最も成長しない国の代表のような日本の「円」が、国際資本にとって「最も信頼できる通貨」という、まことにおかしな事態が続いています。

 財政赤字がいくら大きくても円は信用されているのです。消費税率の引き上げが実現して日本財政が健全化したら、円はもっと信用され。もっと円高になるかもしれません

 こんなことを続けていたら、日本人がいくら真面目に過労死するまで働いても、日本経済は浮かばれないでしょう。現に$1=¥80割れも見えそうな状態です。その皺寄せを受けて苦しむのは企業とその従業員という結果になるのでしょう。

 すべての原因は内需不足でしょう。しかし、この内需不足には「国民にも責任がある 」ということを国民は知りません。それを国民に知らせる必要があるようです。


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