「アベノミクスに陰り」の見方
このところ経済減速の数字が発表されたり、株価がさえなかったりで、アベノミクスにもいよいよ翳りが見えたとか、アベノミクスも賞味期限切れ、といった論評があちこちでなされています。
消費税導入は駆け込み需要とその反動で経済をギクシャクさせましたし、さらに来年の消費税再増税が控えていますし、予想したより輸出が伸びず、経常収支が赤字になったりで、国民の不安感は強まっているようです。
増税したのに財政の改善については何も語られません。いわゆる第3の矢も、総論は、大胆な構造改革と言いますが、今までも構造改革であまりいいことはありませんでしたし、政策の説明は抽象的で要領を得ませんし、具体的に出て来るものを見ると、法人税減税とか、残業代ゼロ政策とか、国民に安心感を与えるようなものではありません。
第3の矢の内容は、産業基盤の強化、戦略市場の創造、国際戦略などとなっているようですが、産業基盤の強化の基本は人材を育てることで時間がかかります。戦略市場の創造は人材の育成が、新技術に繋がり新市場が開拓できるので、もっと時間がかかります。国際戦略は対中・対韓政策でまったく失敗していますし、集団的自衛権で国民の不安はますます大きくなるでしょう。
もともとアベノミクスといっても、本質は「黒田流異次元金融緩和」で20円幅の円安になったことが殆ど全てで、第2の矢、財政支出の大盤振る舞い、但し殆どが公共事業で、財政悪化を消費税増税で補填というのが実態、ここまでは政府の力で出来ても、日本経済の本格回復には、日本人が、本気でやる気になって、経済活動を積極的に推進するという、国民の力の発揮が必要です。これには、国民がその気にならなければなりません。
これがアベノミクスの一番弱い所で、当面の人気取りには腐心しますが、本格的な中・長期の戦略については、抽象的な絵しか描けないという所でしょうか。
第1の矢、円安政策は大成功だったと思います。第2の矢、財政には長期ビジョンが不安です。第3の矢の成功のためには、国民の前向きの意欲の回復とその発揮が必須です。これについては、ほとんど見るべきものがありません。
短期的なポピュリズム思考と、本人の単純な思い込みが邪魔をしているようです。
しかし、第3の矢が機能しなくても、日本経済は大丈夫でしょう。企業も消費者も、労使も、ゆっくりかもしれませんが、着実に行動していくでしょう。
こうした国際情勢の大変動期には、短期の人気取りでなく、国家100年の計を考えるような大宰相が必要なのかもしれませんが、今は世界中のリーダーがポピュリズムに堕していますから、日本でもあまり期待できないようです・
リーダーはともあれ、フォロワーである国民が立派であれば、時間が経つうちには、必ず成果が現れるものです。
企業労使も、国民も、気落ちせずに、現状の中でのベストを目指して着実な努力を続けることが、ますます重要になってきているように思います。
このところ経済減速の数字が発表されたり、株価がさえなかったりで、アベノミクスにもいよいよ翳りが見えたとか、アベノミクスも賞味期限切れ、といった論評があちこちでなされています。
消費税導入は駆け込み需要とその反動で経済をギクシャクさせましたし、さらに来年の消費税再増税が控えていますし、予想したより輸出が伸びず、経常収支が赤字になったりで、国民の不安感は強まっているようです。
増税したのに財政の改善については何も語られません。いわゆる第3の矢も、総論は、大胆な構造改革と言いますが、今までも構造改革であまりいいことはありませんでしたし、政策の説明は抽象的で要領を得ませんし、具体的に出て来るものを見ると、法人税減税とか、残業代ゼロ政策とか、国民に安心感を与えるようなものではありません。
第3の矢の内容は、産業基盤の強化、戦略市場の創造、国際戦略などとなっているようですが、産業基盤の強化の基本は人材を育てることで時間がかかります。戦略市場の創造は人材の育成が、新技術に繋がり新市場が開拓できるので、もっと時間がかかります。国際戦略は対中・対韓政策でまったく失敗していますし、集団的自衛権で国民の不安はますます大きくなるでしょう。
もともとアベノミクスといっても、本質は「黒田流異次元金融緩和」で20円幅の円安になったことが殆ど全てで、第2の矢、財政支出の大盤振る舞い、但し殆どが公共事業で、財政悪化を消費税増税で補填というのが実態、ここまでは政府の力で出来ても、日本経済の本格回復には、日本人が、本気でやる気になって、経済活動を積極的に推進するという、国民の力の発揮が必要です。これには、国民がその気にならなければなりません。
これがアベノミクスの一番弱い所で、当面の人気取りには腐心しますが、本格的な中・長期の戦略については、抽象的な絵しか描けないという所でしょうか。
第1の矢、円安政策は大成功だったと思います。第2の矢、財政には長期ビジョンが不安です。第3の矢の成功のためには、国民の前向きの意欲の回復とその発揮が必須です。これについては、ほとんど見るべきものがありません。
短期的なポピュリズム思考と、本人の単純な思い込みが邪魔をしているようです。
しかし、第3の矢が機能しなくても、日本経済は大丈夫でしょう。企業も消費者も、労使も、ゆっくりかもしれませんが、着実に行動していくでしょう。
こうした国際情勢の大変動期には、短期の人気取りでなく、国家100年の計を考えるような大宰相が必要なのかもしれませんが、今は世界中のリーダーがポピュリズムに堕していますから、日本でもあまり期待できないようです・
リーダーはともあれ、フォロワーである国民が立派であれば、時間が経つうちには、必ず成果が現れるものです。
企業労使も、国民も、気落ちせずに、現状の中でのベストを目指して着実な努力を続けることが、ますます重要になってきているように思います。