tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

ティダアパアパ(どうってことない)

2008-05-29 20:13:40 | 日記

でこぼこの化粧ブロックを敷き詰めた、ウブドの町の道沿いに面白いものを見つけた。店の建築現場だ。要所要所に立つ細い鉄骨を入れたコンクリートの柱。その鉄筋コンクリートをよそに、無数の竹材で作りかけの屋根を支えている。おそらく、雨季の今、雨を避けるための屋根が何よりもまして必要なのだろう。かくして、はじめに屋根ありきの工事手順になる。建築途中の店の前には、クリスを手にした守り神の石像が道行く人を見つめていて、その台座にはチャナンが添えられていた。

ウブドの豊かな田園風景を後に、バリ島の南へ移動。途中、プライス表示のある大きな土産物屋によってもらって、小さな木彫りの4匹セットのバリ猫を土産に購入。さらに、チュルク村に寄って、バリ島伝統芸術でもある銀細工のショッピングセンターを見物。プナは、価格が高いからその店で買わなくてもいいし、もし、買いたいものがあれば、彼が値引き交渉をしてくれると言う。たぶん、ガイドとして客をその店に案内することで、コミッションが彼に入るのだろう。プナは店に案内することを恐縮しているのだが、基本的に暇なぼくは喜んで連れて行ってもらう。
バリでは、パンデ(PANDE)の称号で呼ばれる鍛冶屋の親族集団がいる。彼らは太古の火の祭司で、霊力を持つ金属を細工して男性生殖器の象徴であるクリスなどの神聖な器物を作っていた。絵画同様に、その緻密な手作業によって製作される手工業の銀製品に驚く。日本の工業製品とは全く異なる次元の物。そこには悠久の時間の流れが感じられた。

銀細工のショップを出て、バリ島を南下する途中、ガソリンスタンドで給油。これまで、バリ島をあちこち走り回って、ガソリンスタンドの存在に気がつかなかったのだが、当然、これだけ車やバイクが道路を走り回っていれば、ガソリンスタンドが無いはずがない。半分セルフ式の給油で、車のガソリンキャップは自分で開ける。ガソリンは約30リットルで2000円弱。日本のガソリン価格の1/2~1/3というところか。
幹線道路には、家具屋や石工店が数多く建ち並んでいる。それ以上に目に付くのが、あちこちの店先に出ている小さな屋根がついた棚。その棚には1リットルぐらいのガラス瓶に入った液体が売られている。
なんだろう?ココナッツジュース?
プナに聞くと、中身はなんとガソリンだった。圧倒的な数で走っているバイク向けらしい。ガソリンスタンドのバイク専用レーンは混んでいるので、そこに並ぶのが面倒な人の向けとのこと。スタンドより少し高い値段らしいのだが、バイクは不意にガス欠になることが多く需要は多いのかもしれない。たしかに、棚を良く見ると”100% BENSIN”と書いてある。そのそばで、店のおじさんがタバコなんか吸っていたりする。日本の消防法では考えられないのだが・・・・・・tidak apa apa=ティダアパアパというところか。