長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

梅が咲き始めた

2013-02-18 07:48:50 | Weblog
庭のしだれ梅が咲き始めた。
今の季節は探梅、ということを今朝の天声人語で知る。
梅を探す季節で、これからは観梅になるそうな。日本語というのは
ほんとうに、自然をとらえるのに敏感で繊細。
梅の言霊は、生みなさい、新しい時代に何か新しいものをうみだしなさい、
という言霊でもある。時代にあわせるのではなく、自分が歩いていく一歩一歩が
時代をつくっていく、そんな生き方をしたいものだ。
昨日の星野綾乃さんのピアノの演奏や仲間の人たちとの話をきいたり見たりしていると、
「梅」の言霊ヒーリングみたいなものが伝わってくる。

さて、今日は月曜日。卵かけごはんの日。いけないあと2分。夜は味噌つくり。
二月もボーっとしていたらすぐに逃げてしまう。
3月は天才nobie(17日)、シャンソンの上原英理(24日)、
やまね組(22日)、ねっと31さわやかおじさんばんど(31日)と
豪華な春の桜組みたいなイベントが目白押し。そういえば、梅が咲くころ
には、都内でも目白の姿をよく見かける。

明日は「書の会」

水木が「無茶しぃの会」「卒啄珈琲塾」

さきほど「かっぽれを習いたい」という女性からのメールがあった。
ただし、帰国したら・・・とのこと。




出張蕎麦会&お茶会

2013-02-17 08:46:33 | Weblog
さきほどベトナムのホーチミンからメールがきて、
「ホーチミンで蕎麦会&お茶会をやってほしい」とのこと。
なんか「蕎麦とお茶の旅」の原点みたいな話なので、日程と段取りを
真剣に考えてみたいと思う。
お店を始める前には、「呼ばれるのが花の芸者」よろしく、九州の山奥や、
京都のお寺や、群馬のキャンプ場などに、ひょくひょくでかけていたけど、
海を渡ってまで蕎麦を打つのは初体験になる。星野村のお茶を世界に伝える
伝道師の役割もあるので、これからまた新しい活動期になるきっかけになりそうだ。
その勢いで、天真庵をベトナムにもっていったりして・・・

今日の営業は16時まで。

夜は
星野綾乃さんのピアノがある。
この若いアーティストたちの、天真庵まるごと楽しむ音楽会
みたいな企画は、こちらが勉強になることが多く、とても
いい勉強と気づきがあり、毎回楽しみだ。

月曜日は、味噌つくり。
火曜日が、「書の会」
水曜日木曜日が「卒啄珈琲塾」午後が「無茶しぃの会」

蕎麦打ち希望者が増えてきたので、来月から月二回になった。
あまり「うんちくたれ」は歓迎しないけど、元気に蕎麦打ちを
やりたい人は大歓迎。「そばや」なんかならんでも、ええやん。
気楽に蕎麦打ってあそぼ・・そんな人らがきてほしい。

殿様の着物を変えた。

2013-02-16 09:04:28 | Weblog
黒豚の角煮をのせた温かい蕎麦、その名も「とんさま」
の着物を昨日から変えた。大分の小鹿田焼き(おんたやき)の
器にしてみた。なかなか、とんさまもご満悦の様子。
器は料理の着物、とかの魯山人がのたまわれたけど、いいえて妙な
気がした。飛び鉋模様は、まさに縄文時代から連綿と紡いできた
日本人の食卓を飾る神文様みたいなものだ。
なんか毎日寒い日が続くし、明るい話題も少ないけど、気の
おけない仲間たちと、ワイワイいいながら、食べたり飲んだり
するほど愉快なことはない。

明日は、星野綾乃さんのピアノがある。
若い音楽仲間たちがやってきて、みんながひとつになって、
音楽や蕎麦や酒を楽しむ一体感がいい。若い人たちに教えられる
こと多し、だ。

月曜日は、味噌つくり。
火曜日が、「書の会」
水曜日木曜日が「卒啄珈琲塾」午後が「無茶しぃの会」

蕎麦打ち希望者が増えてきたので、来月から月二回になった。
あまり「うんちくたれ」は歓迎しないけど、元気に蕎麦打ちを
やりたい人は大歓迎。「そばや」なんかならんでも、ええやん。
気楽に蕎麦打ってあそぼ・・そんな人らがきてほしい。

sonomono ズバリ・・

2013-02-15 09:15:25 | Weblog
東京に長崎がある。
同じ高校を出て、同じ京都の大学を出て、その後東京にきた友達がいる。
その友達が住んでいたところが、東長崎。「東京にも長崎があるんか?」
と質問したことがある。30年以上も前の話だが。

昨日その「東長崎」にいってきた。
大分の小鹿田焼のお店。「おんたやき」という。お店の名は「sonomono」ズバリ!素敵な女主人がいる。
日田の山あいで、昔から女性が土の担当で、水車で土をくだき、蹴轆轤(けろくろ)を
使って器をつくり、飛び鉋や打ち刷毛目といった縄文みたいな文様の生活の雑器を
つくってきた集落がある。自給自足を旨とし、10軒以上は窯元をおかないという
主義で長く持続可能な生活を実現している日本人たちがいる。

今月の24日まで、銀座の「野の花司」の二階のギャラリースペースで、彼女
がプロデュースした展覧会をやっている。

久しぶりに池袋界隈を散策した。最初に池袋にあった事務所は、
六つ又交差点の近くにあった。そこに、普通のしつらえだけど、美味い
蕎麦屋がある。ぼくの名前を反対にしたお店。
温かい「若鶏そば」を食べながら、黒麹蕎麦焼酎「寶山」を飲む。
ここの主人は、ぼくの蕎麦の師匠と兄弟弟子で、一茶庵で蕎麦の修行をした人だ。
三色蕎麦が人気だが、ぼくはだいたい温かい蕎麦を食べながら、酒を飲む、という
のが多い。絞めは、「田舎そば」を注文して、寶山をもう一杯飲む。

その後、大塚駅までぶらぶら歩く。天真庵の二階にある李朝箪笥(バンダヂ)を
買った骨董屋の前を通ると、女将がちょうどでてきて、中に入り、いつものように
丁寧に玉露を入れてくれた。器は井上春峰。京焼きの代表選手。
奥の座敷に、なかなかいい「涼炉」と書いた箱を見つけた。なんか「!」
とくる。いけない、慢性の骨董病が体の中に発熱している。
女将の許しを得て、中身を拝見。「いいね~」とうなっていると、女将が
「寶山先生の」という。これもまた京焼きの老舗というか名家「雲林院寶山」
のものだ。「さっきは蕎麦屋で寶山を飲んだら、いっぱい800円だった。
これはもそんなもん?」と冗談をいっていたら、箱の底に、値段が書いてある。
ちょうど100杯飲める価格。でもここからが骨董屋との駆け引きになる。

・・・・勝った負けたではなく、「買った」ということになり、重たい箱
を両手にかかえ、リュックには、小鹿田焼の器やお酒が入っていて、そのまま
大塚駅から都電にのった。かなり混んでいて、「込み合ってきたら、背負ってる
リュックを前にかかえたりしてください!」というアナウンス。
こころの中で「どうしたらいいの・・」といいながら、町屋で京成に乗り換え
押上につく。夕方のニュースで、踏切事故のことを知る。きっとそこを通った
10分くらい後のことだ。昨日と今日は偶然続いているけど、続かない
ようなこともある。一日一生。昨日で一生を終えたけど、また今日生かされた。
感謝。

寶山の涼炉は、来週の「無茶しぃの会」で、みんなで使いましょう。



生まれつき方向音痴につき・・

2013-02-13 14:01:26 | Weblog
今日はお休み。

お店をやっていると5年に一度保険所?の書き換えがある。
めんどうだけど、5年続いた証でもある。
今日は墨田区役所にいく。いつものようにイヤな予感。
方向音痴だけど、浅草通りを、まっつぐ浅草のほうに 歩いていくと、
ビール会社のウンコビルが見え、その後ろが区役所。
ハガキに生活保険課?5階・・というメモが書いてあったので、
エレベーターにのって、いく。書類を描き始めた。
お店では、「マスター」とか「のむらさん」とか「庵主」とか呼ばれて
いるけど、書類には、株式会社アーム 代表取締役 野村・・・
と正式に書かなくてはいけない。住所も文化1-6-5ではいけない。
一丁目六番五号と書かなくてはいけない。

法人の登記の住所を「墨田区・・・」と書いていたら、係のジョシ職員さんが
「豊島区になっています」というので、「今は、墨田区よ」とため口をたたいて
いたら、「法人の登記簿謄本が必要になります」といわれた。
「ぼくのブログを見たら、豊島区から墨田区に移ってきた歴史がつらつらとかかれて
いますよ」といったけど、そんなことが役所に通じるはずがない。
5年前にちょっと不便な登記所にいった記憶が蘇ってきた。菊川、というちょっと
はずれた不便な場所にある。自転車でどこでもスイスイいけるような人だとなんていう
ことはないけど、こちとら、生まれついての方向音痴。いったん、お店に戻り、登記所へ・・

四つ目通りをまっつぐ歩いて、錦糸町を超え、高速道路の下を右折し、
怪しげなホテルのあるとこを、まっつぐ歩き・・・・
(昼間からカップルが、でたりはいったりしている人気のスポットがあった。ので、
近づいてみた。なんと入り口に、パンブでおいてある。手にとって、読んでいたら、
その間にも、カップルがでたり入ったり。中に入っても、でたりはいったりしている?
なんか全室がバリのリゾート感覚?そんなふれこみのホテルだ。
この業界もきっと生き残りをかけて、努力しているのだろう。)

そんなことはどうでもいい。菊川にいかなくては・・・
自転車のパンクを修理しているやさしそうな自転車屋のにいちゃんに、
「すいません。登記所はどういけばいいのでしょうか?」と声をかけたら、
「まっつぐ信号4つ目を左です」というので、そのように歩いたら、目的地
についた。印紙700円を買って無事終了。
朝9時半にスタートしたのに、12時近くなった。これからまた役所にいくと、
お昼時になる。朝一番のすがすがしい時間にいってもスムーズにいかないのに、
お昼時の職員さんたちも腹が減って、イライラしているところにいっても、
具合がよろしくないので、てくてく歩きながら、下町の「いいネ!」と
思うようなお店でごはんでも食べようということになった。
休みの日は、どうしても昼から「ごはん」ではなく「お酒」のほうがいいので、
「蕎麦屋」の看板を探す。緑町3丁目あたりの裏道を徘徊していた。30年くらい昔このあたり
に、有名な俳優さんの小指さんが小料理屋があり、秋葉からよく通って飲みにきていた。
「この辺?」というところを、歩いてみたけど、見当たらなかった。あの女将が45歳だった
としたも、75歳・・・あるはずないか・・とか思いながら歩いていたら、小さな蕎麦屋があった。
さっそく入り、卵焼きといたわさで菊正の燗酒をやる。こんな幸せなことはない。すっかり旅?
の疲れやトラベルいやトラブルを忘れ、2合の徳利を空にした。最後に蕎麦を手繰りながら、
3本目の菊正をあけた。

そのまま無事に手続きが終わり(ほんとうは、なんやら手帳がいるらしく、再発行
には2100円かかります、といわれた。でもぜったいでてこない自信があるので、
再発行してもらうことにした)

そして、今家にもどりこのブログを書いた後、また方向音痴の狂ったナビ搭載
の体を動かし、門前仲町の古本屋にいく予定だ。
役所や登記所にいくだけで、すごい重労働だけど、方向音痴のおかげで、
一度通った道をまたいく機会が少なく、いろいろな新しい道を歩くたびに、
新しい発見や出会いがあったりする。だからぼくは、方向音痴を悔いたり、
恨んだりすることなく、元気に旅を続けている。

たからもん 

2013-02-12 09:13:14 | Weblog
たからもの・・・家・お金・家族・車・・・
それらは、からものではなく「借り物」
神様が必要なときに、貸してくれる。「自分のもの」
なんて考えて所有しようとすると逃げていく。
必要がなくなったら、返せばいい。また必要なときに
借りればいい。そう思うと気がらくになる。

昨日は「易」の勉強会だった。かたわらで、蕎麦会の
準備をしながらそんなこと考えながら、本を読んでいたら、
「宝もの」の言霊にであった。
日本人はお米のことを昔からそうようよんでいた。
「田から」であり「田力(たじから)」から由縁しているらしい。
お茶もお米も、普通に食べれるようになったのは、長い歴史の中では
つい最近、昨日みたいなもん。もう少し大事にせんとあかんわね。
昨日は、朝から「卵かけごはん」で、週一の「お米タイム」
充実した一日やった。

今日は「英語で蕎麦会」
この会は、若くて元気なジョシがくるので、今日は
玄米ご飯に、日向鶏の鶏ガラでとった出汁をつかったカレー
を食べようかと思っている。

明日明後日は定休日だけど、味噌つくり。
大豆や小豆は、普茶料理にもたくさん使われてきた。
黄檗山に隠元さんが、いんげん豆やかぼちゃなどを伝え、
普茶料理が盛んになり、お寺の門前には、必ずおいしいお豆腐やさん
があった。まだそんなきちんとしていた時代の最後あたりに、京都に
住めてほんとによかったと、最近つくづく思う。
お大師さんも大好きだったらしい。東北では片口に小豆とだんごを
入れ、萩の長い箸をそえてお供えするらしい。
お大師さんが子供たちに、ふるまったという伝説からきているらしい。


17日(日)は、星野彩乃さんのピアノライブ。
彼女のピアノは、時空を超えた世界に旅するような不思議な調べが
あって素敵だ。若いアーティストの元気な姿を見ると、ああ、この国
もまだ大丈夫だ、と思う。

今日は易の勉強会

2013-02-11 08:07:20 | Weblog
旧暦では、やっと新年を迎えたことになる。謹賀新年。
今年は謹賀よりも、菌が・・の味噌つくりに忙しい毎日。
昨日は開店してから、ずっとLUNAさんのCDをきいた。
お水を飲んだり、トイレで出したりする時間もなく、お客さん
の対応におわれる一日だった。蕎麦も3時前に売り切れ、その後
はひたすらガレットを焼いた。
夕方からは、楽しい味噌つくり。

今朝は朝4時からバンバン蕎麦を打った。今、作務衣に着替えに
帰る。途中、卵かけごはんにくる人とすれ違う。
かっぽれの相方のひとり「ワキジー」だ。
帽子をとって「おはようございます」とあいさつされた。
そのちょっとしたしぐさに、育ちの良さを感じる。

さて、ヨカチンの話やカッポレの話どころではない。
ワキジーの相手をしにもどらなくては・・・

今日は起源祭。日本は始った日。

青ブラ・・とヨカチン音頭

2013-02-10 08:16:04 | Weblog
青いブラジャーではないよ。

木曜日に、煎茶のお稽古をすませ、青山通りをブラブラした。
ちょうどその日、青山学院の入試の日で、たくさんの受験生が
試験を終え、渋谷駅のほうに向かって歩いていくところだった。
桜咲く人、散る人と運命の分かれ道ではあるが、
「人のゆく裏に道あり花の山」という言葉もある。
桜がさくころ、晴れてまた渋谷から大学まで往復していく道の
先に花が咲くかどうかは、神のみぞ知る。
反対に落ちたからって、どうってことない。

ちょうど、よくいく骨董屋の道をふさがれた格好になったので、
そのまま大学の反対側の古本屋に入って、「銀花」10冊を買って
踵をかえして表参道から押上にもどった。
失われた20年というけど、この雑誌が廃刊になる「今」
という時代を少し憂いながら、毎夜の晩酌の友にしている、と、
昔よくうちに遊びにきていた画家の紹介があった。
20年前の雑誌で「貧乏していても、絵を描いていると、そんなこととは無縁の世界にいれる」
ようなことが書いてあった。彼の生きざまそのものの絵を久しぶりに、押入れ
から出して眺めてみる。ますます酒がうまくなる。
彼が酔うとよく一升瓶をかかえて「ヨカチン音頭」を歌っていた。朝から、紹介するテンションはないけど・
ユーチューブにもあると思うので、好きな人は、「ヨカチン音頭」で寒い夜を日本酒飲みながら過ごすのもいい。
立命館大学の学生もよく歌っていたので、酔香の主人に歌ってもらうのもいいかも・・・?

今日は日曜日。営業は16時まで。
その後は「味噌つくり」

明日の朝は「卵かけごはん」
夜は「易のお勉強会」

火曜日は「英語で蕎麦会」

水曜日木曜日も「みそ作り」

17日(日)が星野彩乃さんのピアノライブ。
二か月連続だけど、たぶん毎週やってもあきないくらい、いい。

カレーの殿様 とんさまかれー

2013-02-09 08:14:56 | Weblog
庭のしだれ梅が、かわいらしい蕾をつけた。寒い朝だけど春近し。

昨日のお昼、袴姿のさわやかなおじさんがお店の前を通りすぎた。
しばらくしたら、うちのお店ののれんをくぐってこられた。
織田流煎茶道でいっしょにお茶の修行をしている先輩だった。
お土産に、庭で咲いた椿を持参してくれた。風雅な人だ。
大好きな侘び助の紅白が可憐な蕾を咲かせようとしている姿を
見て、思わずにんまり。蕎麦の注文をしばらく無視して、二階の
渡辺愛子作の信楽壺に投げ入れた。茶室がいきいきとする。

夕方そのジョシ陶芸家が、味噌つくりにきた。3年生になる。
陶芸家は、土をこねるのをなりわいにしているので、味噌やそば
の菊練りは、教えなくても体にしみこんでいる。

昨日の晩御飯は、「カレー」。
とんさま(角煮そば)のしこみは、黒豚のばら肉の塊を、かえし
と酒とたまねぎの刻んだもで、3時間ちょいことこと煮る。
その時できる「玉ねぎに肉のうまみとかえしがたっぷり含まれた成果物」
をベースに、カレーをつくると、えもいわれぬ美味いカレーができる。
昨日はそれに、普茶料理にでてくるこんにゃくの含め煮を入れ、普茶カレー。
カレーの王様ならぬ、カレーの殿様みたいなんができる。

お寺で蕎麦を食べる 蕎麦のルーツ

2013-02-08 08:17:12 | Weblog
寺方蕎麦、という言葉が古い蕎麦の本にでてくる。
栄西禅師が茶を日本に持ち込む時に、麺食いの文化も
もってきて、お寺で精進料理のように供されてきた記録がある。
京都は、どちらかといえばうどんの方に軍配があがりそうだが、
住んでみると、意外に「普通においしい蕎麦屋」があるし、比叡山の
千日回峰行の断食の前に、そばがきを食べる、というのもならわしに
なっている。比叡おろしの底冷えのする夜に、あつあつのにんそばを
食べながら、熱燗を飲む、ほど粋なことはない。学生時代は、「名誉冠」
という伏見の酒を毎日のように飲んでいた。生活費の半分以上が、名誉の
ために費やされていた。不名誉なことではあるが・・

昨日は、押上の「春慶寺」で、蕎麦会をやった。スカイツリーができる前は、
界隈では一番高い建物?なくらい高いお寺。スカイツリーからも足元を見れば
よく見える。集まったゆかりの人たちも、楽しそうに蕎麦打ちに参加してくれ、
てんぷらをあげてくれたり、鴨南蛮の用意をきゃっきゃいいながら手伝ってくれたり
して、「もちつき」よろしく、参加型寺方蕎麦会が、滞りなくおこなわれ、
こころに刻まれるような思いで深い一日になった。天恩感謝。

今やっている大河ドラマ(見たことないけど)と関係がある京都の黒谷という
古刹で、8年くらい前に「梅見の会」に招待され、その場で蕎麦を打ったことを思い出した。
そこの住職と飲んだ時の勢いで約束し、「梨の木神社の水を汲んできたら、打つ」
という条件だった。ちゃんと約束どおり、朝早くおきて、御所の横にわく名水を
組んできていただき、それで打って梅見をした日が、昨日のことのように思える。
今年は「寺方に出張蕎麦」でもやってみるか。