長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

やたらめったにお目にかかれない大根料理?

2015-10-19 07:16:15 | Weblog

昨日で炎色野さんでの久保さんの展覧会が終わった。

いろいろいい器との出会いがあったみたいだ。よかちんもいいけど、よか器もよかよか、だ。

土いじりを始めたお客さんに、黒豆の枝豆をいただいた。さっそく湯がいてみる。

枝豆を見るとビールがほしくなる。さつま揚げを見ると、焼酎が飲みたくなる。白身のさしみ

があると、織部の向うに入れて、日本酒が飲みたくなる。パブロフの犬では、そうはいくまい。

人間さまには、少し高尚な「精神的文化力」というものがある?

これから「卵かけごはん」なので、かみさんが味噌汁の実と葛藤している。先日八郷の「暮らしの実験室」

から届いた野菜の中から選別をしている様子。その中に大根の葉があったので、それを「やたら」にした。

長野の山奥にある蕎麦屋のおばあちゃんに教わった長野の郷土料理。そこで「そば前」を所望したら、ワンカップ

大関の入れ物に地酒を並々ついで、おばあちゃんがよろよろとしながら「こぼさないで、こぼさないで」とひとりごと

いいながらもってきてくれ、そのかたわらに「なんやら?」みたいな野菜の酒肴がついていた。「これは」ときくと、

「やたら」とばあちゃんがのたまう。「?」と思っていたら、「やたらめったにださない。お酒が好きでいい男がきたときだけ」

といい、笑った。大根の葉っぱに、大根の糠漬け(古漬けのほうがいい)、あればみょうが、またあれば胡瓜か茄子の糠漬け・・

などをいっしょにいれ、そこに醤油をかける。これが酒のつまみにいいし、蕎麦を食べる時の薬味にもなる。

素朴だけど、蕎麦どころで産まれた必然的郷土料理。さきほど、しこんだので、今日の夜の「福の会」では、

これで蕎麦を食べることになりそうだ。今日は久保さんの新作の志野の「燗鍋」でお酒を燗して、そんな蕎麦会を

やってみようと思う。まだ朝ごはんも食べていないのに、夕餉の心配いや楽しい準備をしている。いい器、いい酒、いい野菜・・

それにいい人が集まってくる。これ以上の幸せはないかもなんばん。