長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

生ビールの季節は終わったけど 生クビがやってくる

2015-10-17 08:12:20 | Weblog
♪雨は降る降る人馬は濡れる、越すに越されぬ田原坂右手(めて)に血刀左手(ゆんて)に手綱、馬上豊かな美少年
シャカホイ シャカホイ
 
今日も朝から恵みの雨。
 
さて、本日と明日は、「生くび」いや「生くぼ」がやってくる。二日も東京にいるのはめずらしい!
渋谷の炎色野の展覧会に三重から久保さんがやってくる。本日は12時から
18時。明日最終日なのでが12時から15時。 ぜひ、すばらしい陶展であり陶芸家なので、いってね。
 
天真庵では珈琲カップ。そばは志野の四方皿に薬味入れの小皿、蕎麦猪口、蕎麦湯が
織部の土瓶・・・と、ほぼブラジルみたいに「ほぼくぼ」でやっている。
二階でお茶のお稽古の時も、20年前にいただいた急須、斑唐津の茶碗、菓子器も、織部とか志野
などの丸皿が活躍する。お花のお稽古の時も彼の花器が大活躍。お酒を召し上がる人は、籠の中の好きな猪口を選んでもらうけど、これも
「ほぼくぼ」の酒器だ。器量よしの器を使うと、自分やお店の器量があがる、という。
「あのひとは器が大きい」なんていう言い方を昔からする。もともと料理人でもないぼくが、
なんとか蕎麦が打てるようになり、そば前の酒肴をつくれるようになったのは、その器たちの「おかげ」
だと思っている。
 
論語の会も20年。久保さんとの器つながりも20年。自分の器は、いつもめいっぱいの感がいなめないけど、
これからは、久保さんの茶器で毎朝ゆっくり煎茶を飲んだり、腹八分くらいの食事をし、酒も二合半までにし、
仕事も追われることなく、ゆっくりできたらいいとつくづく思う。
「日本人にもどれ」と、わが同郷の先輩で、出光興産を興した翁がいっていた。彼は美術館をつくったけど、
陶器、その中でも唐津をこよなく愛した。これからまだまだ混沌とした時代が続きそうだけど、来年は
有田焼が始まって400年。みんな戦争にあけくれた後の「人間復興」の時に、器を欲したのだ。