長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

頑固一哲

2009-09-05 06:45:26 | Weblog
昨日家に帰ってメールをチェックしていたら、ワカのメールに
天真庵にくる熊本の弁護士の同級生が50才でなくなった、とあった。
九州気骨の会の幹事だった菊川一美君が、マイケルジャクソンが死んだ
日の前後に49歳で旅立った。ほんとうに人生は、いつおわりがくるか
わからない。

熊本といえば、敬老の日に、「ぼした祭り」がある。
今は、藤崎宮秋の大祭という。もともとは、加藤清正が
挑戦を「ほろぼした」という、ぼ・し・た祭り。
筆舌では及ばないほど、素朴な奇祭だ。
でもこの祭りを体験すると、熊本がよくわかる。
「肥後」と、韓国とはもともとかかわりが深い。
北朝鮮を見ていてわかるけど、気候的にきびしくて
食物の調達がとても厳しい土地。いっぽう海ひとつ
へだてた肥後の国は、温暖で食べ物も豊富だった。
だから大陸が苦しいときに、肥後の国の人たちが「庇護」
してくれた、という韓国語が「ヒゴ」という国の語源らしい。

「肥後もっこす」というのは、がんこもの、という方言。
一昨日の休みの日に、玉ノ井(東向島)をぶらぶら歩いていたら、
新しいお菓子やをみつけた。無垢の看板に「一哲」と書いてある。
いかにも頑固な職人さんがはじめたお店。
いろいろ買ったら、どらやきを試食させてもらった。
イタリアンメレンゲで浮かせた無添加・オリジナル皮に、
「さつまいも餡」をつつんである。「うまい」といったら、すかさず
「おいしい材料が手に入るのが、なにより幸せです」と、頑固一哲な
職人が笑った。