長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

6月に咲くさくら

2009-09-13 06:36:27 | Weblog
先日、お客さんが「さくら」をもってきたくれた。
さっそく庭に植えた。桜ではない、6月にさく「さくら」。

カウンターの上に渡辺愛子さんにもらった「さや」(通称さやこ)に、土をいれ、
そこに木賊(とくさ)と、せきしょうを植え、翁白髪苔をほどこし、
飾っていると、いろいろなお客さんから、いろいろな反応をいただいた
おもしろい。

先週不思議な青年がカウンターにとまった。下町流の角刈りで、お祭り好き
な江戸っ子の典型みたいな青年。お店にはいるやいなや、その「さやこ」を
見て、「苔と木賊とせきしょうのバランスがいいですね」という。
若いのに、せきしょう、をしっていて、不思議な青年だと思った。

お酒を所望されたので、酒器の入った籠をだすと、15個くらいある
器の中から、偶然、渡辺愛子作の信楽の酒器を選んだ。不思議な
偶然か・・・?

自分の話を始めた。
小学校4年の時に、花の図鑑を見たのがきっかけで、自宅前の路地で
ユリとか菊とかの栽培を始めた。ハナショウブは中学2年のときに始め、
品種改良にも挑戦したけど、なかなかうまくいかず、20歳ときに
また本格的に再挑戦して、5種類の新種を誕生させたらしい。
そして、構想から試行錯誤を繰り返し、10年かかってハナシュブの新種「さくら」
を誕生させた。花はサクラ色で、中央の「立ち弁」が長く、凛とした花が
咲くらしい。来年の6月が楽しみだ。

植物を育てるのには、「話かけてやるといい」というけど、
植物に愛情をかけてやると、愛情豊かな人たちが、不思議
と集まってきて、「緑の話」で盛り上がることが多くなってきた。
地球規模のエコの話などが、毎日声高に叫ばれたり、新聞や雑誌で
かしましくいわれているけど、身近に「緑をおいて、それに毎日水を
あげたり、ときどき肥料をあげたり、お世話をする」ことのほうが
大事な1歩かもしれない。「違う生き方」をしたいと思っていても
なにも始まらない。昨日とは違う道を「1歩」踏みださないと、
新しい未来はこない。

明日は「ねんど」。みんな楽しく、いきいきと作品をつくっている。
自分がつくりたい「思い」を、自分の手でつくっていく。
ただ、それだけのことだけど、これも思っているだけでは、なにも
生まれない。

明後日は「書」の会。
先日のクラッシックのコンサートに、貞本先生がきてくれた。
いつもは、すぐに酒を飲むのがならわしだけど、2階にあがって、
玉露をいれてみた。文人が玉露を飲む・・・なかなかいい風情だった。

水曜日は「かっぽれ」。
この会にもそろそろ新人希望の人の足音がきこえてきた。
「浴衣を自分できたい方」「アホらしいな仕事におわれ、自分がアホになれない
方」「劣悪な環境の中で仕事をしていて、ストレスがたまらない方」
には、うってつけの「かっぽれ」。というと、あてはまらない人は、いなくなるか
・・・?♪さあて、カッポレ、カッポレ・・