こものちょう、という。
三重県にある。ここに「早春」という10年寝かせた古酒を
杉浦さんがもってきてくれた。
一昨日の「偲ぶ会」は、みんなでそれを飲んだ。ひねてなく、
秋に常温かぬる燗で飲む、とうまい。元気の人生の大半を
藏で眠っていたお酒を飲む、というのはぼくにとっては、
筆舌が及ばぬ味、歴の味がした。「うーん」という間に、
いろいろなものが去来するのだ。
昨日は、大学の後輩で、日本酒をこよなく愛してやまないS君とSさんが、
元気に花をもってきてくれた。一昨日からピアノが祭壇になり、花で飾られ、その横のテーブルも花であふれ、昨日はその一席が使えなかったので、
お店に入れないお客さんが、あまたいた。
同じタイミングで、また菰野町の
早春が届いた。不思議な縁だけど、天真庵の器の9割が、菰野町で
作陶をやっている久保忠廣さんのものだ。昨日の朝、久保さんから
新作の器が届いた。その中の「志野(しの)」のぐいのみをおろして、
早春を飲んだ。久保さんの志野は、最近の売れっ子陶芸家の「作為のある
白」ではなく、あったかい土にふわっとつもった雪のように、自然で
凛然とした雰囲気がある。年を重ねていくと、お酒、とくに日本酒の
うまさが一段と美味くなる。今回のように、深い悲しみを味わったり
すると、またうまさの底に届くくらい、酒の味わいも深くなる。
鳩山内閣ができた日、日本にとっては、歴史的な瞬間に、鳩山家の
愛犬といっしょに、天に昇華していった元気には、やはり「天命」
があったのだろう。
天真庵の暖簾をつくってくれた「みかん君」からも、
激励の電話をもらった。彼のデザインした魔法のような不思議で
暖かいマフラー、「マホマフ」がそろそろ必要な季節がやってくる。
でもこのマフマフが一番似合っていたのは、「元気」だったような気
がする。
三重県にある。ここに「早春」という10年寝かせた古酒を
杉浦さんがもってきてくれた。
一昨日の「偲ぶ会」は、みんなでそれを飲んだ。ひねてなく、
秋に常温かぬる燗で飲む、とうまい。元気の人生の大半を
藏で眠っていたお酒を飲む、というのはぼくにとっては、
筆舌が及ばぬ味、歴の味がした。「うーん」という間に、
いろいろなものが去来するのだ。
昨日は、大学の後輩で、日本酒をこよなく愛してやまないS君とSさんが、
元気に花をもってきてくれた。一昨日からピアノが祭壇になり、花で飾られ、その横のテーブルも花であふれ、昨日はその一席が使えなかったので、
お店に入れないお客さんが、あまたいた。
同じタイミングで、また菰野町の
早春が届いた。不思議な縁だけど、天真庵の器の9割が、菰野町で
作陶をやっている久保忠廣さんのものだ。昨日の朝、久保さんから
新作の器が届いた。その中の「志野(しの)」のぐいのみをおろして、
早春を飲んだ。久保さんの志野は、最近の売れっ子陶芸家の「作為のある
白」ではなく、あったかい土にふわっとつもった雪のように、自然で
凛然とした雰囲気がある。年を重ねていくと、お酒、とくに日本酒の
うまさが一段と美味くなる。今回のように、深い悲しみを味わったり
すると、またうまさの底に届くくらい、酒の味わいも深くなる。
鳩山内閣ができた日、日本にとっては、歴史的な瞬間に、鳩山家の
愛犬といっしょに、天に昇華していった元気には、やはり「天命」
があったのだろう。
天真庵の暖簾をつくってくれた「みかん君」からも、
激励の電話をもらった。彼のデザインした魔法のような不思議で
暖かいマフラー、「マホマフ」がそろそろ必要な季節がやってくる。
でもこのマフマフが一番似合っていたのは、「元気」だったような気
がする。