天然居士の独り言

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蘇民祭・・・

2024年02月18日 19時15分28秒 | 日記
 岩手県奥州市の黒石寺に伝わる蘇民祭が昨夜行われましたが、
 この祭りは1000年以上続くとされ、
 日本の三大奇祭の1つに数えられています。
 もっとも三大奇祭と言うと、
 秋田県の「なまはげ柴灯祭」、長野県の「御柱祭」、
 静岡県の「吉田の火祭」とされていますが、
 静岡県の「島田大祭(大井神社大祭)」、
 岡山県の「西大寺会陽はだか祭り」、
 そして岩手県の「黒石寺蘇民祭」を挙げる場合もあります。

 昨夜行われた黒石寺蘇民祭は、
 檀家の高齢化や減少から儀式などの運営が難しくなった事などから
 1000年以上の歴史を閉じる事になり、以前から話題になっていました。

 黒石寺蘇民祭は、2008年の祭に先駆けて奥州市が作成したポスターが、
 上半身裸で胸毛の濃い男性が大きく写っているデザインであった事から、
 「女性客が不快感を覚え、
  セクシャルハラスメントに該当するおそれがある」として
 JR東日本が駅構内の掲示を拒否した事で、逆に有名になりました。

 黒石寺蘇民祭の最大の呼び物は五穀豊穣などを約束されると言われている
 「蘇民袋」と呼ばれる麻袋の争奪戦で、
 参加者は下帯一つでこれを奪い合います。
 かつては、
 この下帯を含め一切の衣服を着用しないで全裸で行われていました。
 しかし、観光客の増加と共に
 ストリーキング目的の参加者も増加して問題視され、
 黒石寺も2007年以降は下帯の着用が義務付けられ、
 全裸で行う伝統が途絶えていました。

 蘇民祭は、蘇民将来と言う人物に関連する伝説に基づく祭です。
 蘇民将来は、備後国風土記に記された人物で、
 旅の途中で宿を乞うた武塔神を裕福な弟の巨旦将来は断り、
 貧しい兄の蘇民将来は粗末ながらもてなしました。
 後に再訪した武塔神は、自らを速須佐雄能神(スサノオ)と正体を名乗り、
 茅の輪を付けて、蘇民将来の子孫の護符を付ければ
 疫病を避けることができると教えたとする説話がベースになっています。

 特に岩手県南部では、蘇民祭を行う社寺が何か所かあるようです。
 関係者の高齢化や担い手不足の要因から、
 蘇民祭のイメージとなっている裸の男性が
 蘇民袋を奪い合う祭りの部分については
 各地で終了していく傾向にあるとの事ですが、
 復活して行われている所もあるようです。

 地方の過疎化により、
 こうした伝統のある祭が縮小あるいは廃止となる事が続いています。
 何とかならないかと思うのですが。

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