今年の秋は、日本各地でイノシシやクマなど野生の獣が、里近くに下りて来て
人や農作物に多くの被害をもたらしました。
その原因として、異常な夏の暑さが上げられていますが、
さらに根本的な原因としては、山の荒廃が指摘されています。
日本では、戦後、拡大する木材需要を満たすために、
スギやヒノキなどの針葉樹の大規模な植林が行われて来ました。
現在は、森林面積の約40%が人工林で占められていると言われています。
人工林は、下草刈り、除伐、間伐、枝打ちなどの手入れが必要で、
これを行っていないために、成長していない細い樹木が密なままで放置され、
森林内に日光が入らないために下草が生えず、
表土が流出した状態になっています。
このため、大雨による土砂崩れなどの発生が頻発したり、
山が荒れて、獣も住めない状況になっている訳です。
日本の国土の約3分の2が森林です。
森林面積の比率は、フィンランドに次いで
先進国の中では2位になっています。
かつては、林業従事者は40万人を超えていましたが、
現在では10万人を切るまでになっています。
この原因となったのが、1960年(昭和35年)の木材の輸入自由化でした。
世界最大の木材輸入国である日本は、
豊富な国産材を使わずに、
アメリカ、カナダ、ロシア、マレーシア、インドネシア、
オーストラリア、チリ、パプアニューギニアなど、
太平洋沿岸各国から大量の木材を輸入しています。
そして、それぞれの国で過度な森林伐採が起こり、
各国で自然破壊が起きるなど、環境に大きな影響を与えています。
最近、マスコミの報道などで、TPP問題を巡り、
木材輸入自由化との対比での議論が出ています。
農業も、里山など自然環境の保全に大きな力を発揮しています。
サシバと言う猛禽類がいます。
春先に、南から渡って来るタカの仲間ですが、
日本の水田のカエルやヘビなどを食べて、日本で繁殖しています。
サシバは、田起こしによって、冬眠から覚めたカエルを食べ、
田植えの時期に水が張られた田でカエルが繁殖すると幼鳥の餌にします。
そのカエル達は、水辺に集まる昆虫達を食べて繁殖します。
サシバは、日本の農業と時期を合わせて日本にやって来る訳です。
TPPによって、農産物の輸入自由化になると、
日本の農業が崩壊し、
こうした自然の営みも維持できなくなる可能性があります。
また、地方では、農業が主産業と言う地域がかなりあります。
地域の崩壊にもつながる可能性があります。
TPPの問題は、
このような大きな問題である事を十分認識する必要があると思います。
今日、政府は管総理大臣を議長とする、
食と農林漁業の再生実現会議を発足させ、構成員を公表しました。
その中には、歌手で千葉県で自然農法を実践されている、
加藤登紀子さんも加わっていますし、
栃木県で、実際に農業に携わっている女性も選ばれました。
こうした方々に、是非表面的な議論に流されない、
実のある議論をして頂きたいと期待したいと思います。
人や農作物に多くの被害をもたらしました。
その原因として、異常な夏の暑さが上げられていますが、
さらに根本的な原因としては、山の荒廃が指摘されています。
日本では、戦後、拡大する木材需要を満たすために、
スギやヒノキなどの針葉樹の大規模な植林が行われて来ました。
現在は、森林面積の約40%が人工林で占められていると言われています。
人工林は、下草刈り、除伐、間伐、枝打ちなどの手入れが必要で、
これを行っていないために、成長していない細い樹木が密なままで放置され、
森林内に日光が入らないために下草が生えず、
表土が流出した状態になっています。
このため、大雨による土砂崩れなどの発生が頻発したり、
山が荒れて、獣も住めない状況になっている訳です。
日本の国土の約3分の2が森林です。
森林面積の比率は、フィンランドに次いで
先進国の中では2位になっています。
かつては、林業従事者は40万人を超えていましたが、
現在では10万人を切るまでになっています。
この原因となったのが、1960年(昭和35年)の木材の輸入自由化でした。
世界最大の木材輸入国である日本は、
豊富な国産材を使わずに、
アメリカ、カナダ、ロシア、マレーシア、インドネシア、
オーストラリア、チリ、パプアニューギニアなど、
太平洋沿岸各国から大量の木材を輸入しています。
そして、それぞれの国で過度な森林伐採が起こり、
各国で自然破壊が起きるなど、環境に大きな影響を与えています。
最近、マスコミの報道などで、TPP問題を巡り、
木材輸入自由化との対比での議論が出ています。
農業も、里山など自然環境の保全に大きな力を発揮しています。
サシバと言う猛禽類がいます。
春先に、南から渡って来るタカの仲間ですが、
日本の水田のカエルやヘビなどを食べて、日本で繁殖しています。
サシバは、田起こしによって、冬眠から覚めたカエルを食べ、
田植えの時期に水が張られた田でカエルが繁殖すると幼鳥の餌にします。
そのカエル達は、水辺に集まる昆虫達を食べて繁殖します。
サシバは、日本の農業と時期を合わせて日本にやって来る訳です。
TPPによって、農産物の輸入自由化になると、
日本の農業が崩壊し、
こうした自然の営みも維持できなくなる可能性があります。
また、地方では、農業が主産業と言う地域がかなりあります。
地域の崩壊にもつながる可能性があります。
TPPの問題は、
このような大きな問題である事を十分認識する必要があると思います。
今日、政府は管総理大臣を議長とする、
食と農林漁業の再生実現会議を発足させ、構成員を公表しました。
その中には、歌手で千葉県で自然農法を実践されている、
加藤登紀子さんも加わっていますし、
栃木県で、実際に農業に携わっている女性も選ばれました。
こうした方々に、是非表面的な議論に流されない、
実のある議論をして頂きたいと期待したいと思います。