天然居士の独り言

主に日記主体のブログです。

袴田事件・・・

2023年03月20日 18時45分13秒 | 日記
 袴田事件は、1966年(昭和41年)6月30日、
 静岡県清水市(現:静岡市清水区)で発生した
 一家4人が殺害された強盗殺人・放火事件です。
 被告人として起訴された袴田巌さんに対し、
 1980年(昭和55年)に死刑の有罪判決が確定しましたが、
 袴田さんは死刑確定前から冤罪を主張していました。
 2014年(平成26年)3月27日、
 静岡地方裁判所が再審開始と死刑及び拘置の執行停止を決定しましたが、
 2018年(平成30年)6月11日に東京高等裁判所で再審請求が棄却され、
 弁護側が、最高裁に特別抗告を行い、
 2020年(令和2年)12月22日に
 最高裁判所から東京高裁へ審理が差し戻され、
 2023年(令和5年)3月13日に
 再び同高裁で再審開始の決定がなされていました。
 この決定に対して、
 検察が特別抗告を行うかどうかが、ここのところの焦点でしたが、
 今日、東京高等検察庁は、特別抗告を断念すると発表しました。
 今後、静岡地方裁判所で再審が開かれる事になります。

 この袴田事件については、
 1981年(昭和56年)4月20日に、
 袴田さんが静岡地裁に第1次の再審請求を申し立てていますが、
 2008年(平成20年)3月24日、最高裁が特別抗告を棄却し、
 第一次再審請求は、再審が認められずに終了しています。
 そして同年4月25日に袴田さんの姉が請求人となり、
 静岡地裁に第2次再審請求を行い、それが今回終結した次第です。

 3月13日に出された東京高裁の審理の争点は、
 事件からおよそ1年2か月後の1967年(昭和42年)8月31日に、
 味噌製造工場にある味噌の1号タンク内から、
 従業員が発見した血染めの「5点の衣類」でした。
 因みに、被害に遭ったのは味噌製造会社の専務一家です。
 高裁の決定では、捜査機関による捏造の可能性にまで踏み込んでいました。

 これから行われる再審でどのような判断が出るのかは分かりませんが、
 検察庁が特別抗告を断念した事から考えると、
 再審無罪となる可能性は高いものと思われます。

 これまで死刑確定後、再審無罪となったのは4件あります。
 1983年(昭和58年)7月15日に決定となった免田事件、
 1984年(昭和59年)3月12日の財田川事件、
 1984年(昭和59年)7月11日の松山事件、
 1989年(平成元年)1月31日の三島事件です。
 いずれも、昭和50年前後に起こった殺人事件で、
 強引な捜査と自白偏重の裁判が問題となった事件だと思います。

 再審請求事件としては、飯塚事件もあります。
 これは、既に死刑が執行されてしまった事案の第二次再審請求です。
 かなり冤罪の可能性があるように思いますが、
 どのような結果になるのかも興味があります。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 横綱大関不在・・・ | トップ | 野球・野球・・・ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事