相変わらず映画を観ています。
少し前ですが、「新宿泥棒日記」を観ました。
1969年に公開された、大島渚監督の映画作品です。
ご覧になった方もいらっしゃるかも知れませんが、僕は初めてでした。
映画では、1968年の夏との設定でしたが、
横尾忠則さん演じる青年が、
紀伊国屋書店で万引きするところから始まります。
紀伊国屋には、学生時代何度か行きました。
店内の様子がとても懐かしかったです。
店員に捕まった青年は社長の所に連れて行かれます。
そして紀伊国屋書店の社長の田辺茂一が出て来るのに驚いてしまいました。
文化人として有名な人でしたから、何故か知っていました。
性風俗の研究者として知られていた高橋鐵も実名で出ていました。
俳優では、佐藤慶、渡辺文雄、戸浦六宏、山崎唯などが
実名で出演していて、
台本があったのかどうか分かりませんが、
性について、学生たちが酒飲んで議論するような場面に出ていて、
こんな時代もあったなぁと思いました。
そして、映画は、状況劇場の場面になります。
先日亡くなった唐十郎が出ていましたが、若かったですね。
その他、麿赤兒、李礼仙などの状況劇場の俳優が出ていました。
僕は、新宿の花園神社境内で行われていた
状況劇場の舞台を観た事がありませんでしたが、
その様子を知る事が出来たような気がしました。
この映画、全体は白黒でしたが、状況劇場のシーンになると、
赤テントから始まって舞台もカラーになりました。
あの頃、エロ映画でパートカラーと言う、
絡みのシーンになるとカラーの映画がありましたが、
そんな事を思い出しました。
映画は、最後1968年10月21日、国際反戦デーの
新宿騒乱事件の実写のような映像が流れて、唐突に終わります。
映画としてどうかなぁとは思うのですが、
この映画が封切られた頃、新宿をウロウロしていた僕としては、
とても懐かしく観る事が出来ました。
なお、明日は所用のため、日記などは休ませて頂きますので、
お含み置き下さい。