昨夜、音楽家の坂本龍一さんが亡くなったとのニュースがありました。
亡くなったのは、３月28日だったとの事でした。
３月29日に配信された共同通信の書面インタビューでは
「音楽制作も難しいほど気力・体力ともに減衰しています。
残念ながら手紙を送る以上の発信や行動は難しい」と
現状を明かしていました。
この記事を読んだ時には、かなり病状が悪いように感じましたが、
配信された時点で既に死去していたことになるようです。
僕は、正直なところ坂本龍一さんには、余り興味がありませんでした。
ＹＭＯの、いわゆるテクノポップに馴染めませんでした。
そのため、坂本さんの訃報の曲名を聴いても、分かりませんでした。
映画の「ラストエンペラー」や「戦場のメリークリスマス」などは
分かりますが。
しかしながら一方で、
坂本さんが長年、反戦、反原発活動を続けてきたことに、
興味を持っていました。
2001年９月のアメリカの同時多発テロを現場近くで体験したとの事で、
イラク戦争などに反対していたとの事ですし、
ロシアのウクライナ侵攻に際しても、
「主権国家を武力で侵略するのは、どこの国だろうと許されない」と
発言していたとの事です。
また、生涯を通して反原発の姿勢も貫いて来ました。
その坂本さんの最後の活動が、
東京の神宮外苑の再開発計画に対する反対だったようです。
上記の共同通信の書面インタビューは、
この計画に対する考えの中で述べられていたようです。
僕が、神宮外苑に行ったのは、2021年11月23日に行ったのが最新です。
関東大学ラグビーの早稲田対慶応の試合を観に行ったのですが、
その際、国立競技場など周辺を歩いて来ました。
国立競技場は新しくなりましたが、それ以外は昭和のままだと感じました。
それはそれで僕は良い事かと思いました。
その頃から再開発の話がありましたが、
具体化して来て、神宮外苑の樹木を多数伐採する内容が明らかになり、
反対する人が多くなった感じです。
僕は、再開発計画の詳細やその必要などがよく分かりませんが、
民間企業が再開発を行えるよう、かなり東京都も無理をした感じがします。
そして、どうも周辺住民や関係者との
コンセンサスが得られない内に走り出したような気がします。
坂本さんは、
「いったん現在の計画を中断し、
再開発計画全体を持続可能で生物多様性を生かすよう見直してほしい」と
訴えていたと報じられています。
いわば坂本さんの遺言のような形になってしまいましたが、
今後、どうなるのか注目していたいと思います。
