光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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ペーパーキットの「車両展示台」

2019-05-08 05:09:06 | ストラクチャー
 先日出掛けた鉄道カフェでの望外の戦利品から
 「甲府モデル」ブランドのペーパーキットは貨車から始まり、客車や機関車、電車にもジャンルを広げていて、特に最近出た63系などは試作品を見た限りこれまで出たプラ製品よりも出来がいいとすら思えるレベルに達しています。

 最近ではストラクチャー系のアイテムにも進出を図り始めているのですが、今回の訪問でお目に掛かった試作品のひとつに目が留まりました。

 公園とか博物館なんかで見かける「車両の展示台」
 厚紙のベースにこれまたレーザーカッター打ち抜きの手すりで囲ったという、構造としてはごく単純なものなのですが非常にいい雰囲気を感じました。

 特に優れていると感じたのが、車両の固定に線路ではなくゲージに合わせた溝で表現している点です。
 普通この種の展示台を自作する時には市販の組線路とか鉄コレ付属の線路パーツ(今はついていない様ですが)を使うと思いますが、どうしてもその線路廻りだけ浮いてしまうような、違和感を感じる出来になる事が多いと思います(その違和感をいかに上手に消し去るかがモデラーの腕の見せ所とも言えますが)

 それがこのキットはゲージに合わせて二本の溝を入れただけ。

 最近の博物館なんかで見かける様な表現ですが、たったこれだけのことで脱線の心配もせずに車両の固定もスムーズに行きますし塗装次第では見た目もそう悪くなりません。キットとしても線路パーツが要らない分コストの面でも有利です。

 とにかくこれはわたし的には正に目から鱗、コロンブスの卵的なアイデアに見えたものです。
 これを見たのがカフェの閉店直前のタイミングでしたが、あまりの嬉しさからご店主に無理を言ってサイズ違いを何個か作って頂き持ち帰って来ました(もちろん有償ですが)

 キットとは言ってもパーツの合いがいいのとペーパー製という事もあって組み立て自体は物の2分とかかりません。
 試作品だったのでサイズ的に中途半端な22m級のサイズから作り始めたのですが、これでもEH10クラスの電機を飾るにはちょうどいいサイズとなります。

 このモデルの肝は「細かく打ち抜かれた手すりの抜けの良さ」に尽きます。手すりの間を通して車両の下回りがすっきりと眺められるのはプラパーツではなかなかこうはいかないと思います。
 という訳で急遽改修中のモジュールに「車両展示スペース」が追加される事になりました。
 これでモジュールがまた賑やかになります。

 市販されるキットは小はB6やC11クラスの機関車が収まるものから、大は新幹線の25M級が収まるものまで4種類あり、飾る車両に合わせてサイズが選択できるそうです。また100円ショップのクリアケースに収まるサイズの物もあるそうですから応用範囲は広いでしょう。

 レイアウトに組み込むのは勿論ですが、最近では職場や勉強部屋のデスクトップの飾りに食玩を飾るノリでNゲージ車両を飾るケースもちらほら聞くので、そうしたニーズにも好適と思います。

 個人的にはこれの16番スケールの物も欲しかったのですがこれについては現在試作段階との事でこれにも期待ができます。
 最近、ストラクチャー系の新製品でこれほど心動かされるものはありませんでしたが、久しぶりに(コンセプト的に)スカッとするアイテムに出会った気がします。