マニアの戯言

映画マニアの勝手な映画感想日記

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「ヒトラーの贋札」

2008-10-22 13:15:33 | ドイツ映画&ドラマ

Die Fälscher 2007年 ドイツ作品

監督 ステファン・ルツォヴィツキー
出演 カール・マルコヴィクス アウグスト・ディール デーヴィト・シュトリーゾフ

勝手なあらすじ(自分の解釈の上でのストーリー)
ホテルに宿泊している一人の男、サロモン(サリー)・ソロビッチ。
カジノで遊んでいる彼の目線の先には、過去の出来事が映っていた。
1936年、ベルリン。
ユダヤ人のサリーは、世界的に有名な贋作師でナチの捜査を切り抜けていた。しかし、バーで知り合った女性に偽パスポートを作った時、ナチの捜査官ヘルツォークに捕まってしまう。
1939年にはザクセンハウゼン収容所へ身柄を移される。そこには彼を捕まえたヘルツォークが待っていた。いろんな収容所から集められた人々は美術大出身や印刷業を営んでいた者ばかり。
実はナチ軍が特別な作戦の為の人材集めだったのだ。それは、「ベルンハルト作戦」という外国の紙幣の贋札作りだった。

勝手な感想(自分の思い込み多々)
ずっと見たいと思っていたドイツ映画。やっとレンタルしてみた。
戦争映画といえばそうだが、人間ドラマとしてすっごく見応えがあった。
いろいろと考えさせられてしまった。

「ベルンハルト作戦」というのは、ドイツがイギリスの紙幣ポンドやアメリカの紙幣ドルの贋札を作成し、それぞれの国の経済を混乱させようとした作戦。
(詳しくはこちらを参考に)


敵国のもとで、生き延びる為とはいえ、手を貸したユダヤ人達。
同じユダヤ人でも才能と職業が違うだけで、日々同胞が殺されているというのに、自分達はこのままでいいのだろうか?
そんなメッセージがひしひしと伝わってきた。

特別な事じゃない。
現在生きている自分達だって同じ事だと思った。
信念をつらぬくのか?
このまま現状に流されるのか?

個人的にはサリーの生き方に同感した。
その時、その時を生きないと、という価値観はすばらしいと思った。
みんなからは非難されていたが、あえて悪役になるそんな感じがすっごくかっこよく思えた。

彼だってさり気なくあの青年を庇っていたし、助けたかっただろうし。

対象的なブルーガーの気持ちも分からない訳ではない。
壁一つ向こうでは日々殺されているのに、こんな良い暮らしをしていていいのだろうか?という感じも。

だけど、究極な所、
人って自分が一番大事だと思っていると思うのだ。
彼は若くて理想を言っているが、理想は時には傷害になりえる。

それによって他の人々が危険にさらされるのは困る。
でも、理想がないと・・・。

などと、
自分の中でも相当揺れて見ていたのだった。

サリーを演じたカール・マルコヴィクスは、どことなくハンフリー・ボガート風でかっこよく思えた。

サリーの生き方は逆に勇気がいったんではないかと思ってしまった。

ブルーガーを演じたアウグスト・ディールは何処かで見たなあと思ったら「青い棘」の彼だった。あの時もちょっと問題児だったような役柄の記憶が。

そういえば、
みんなの息抜きに卓球をやってたよね。
8月のオリンピックで知ったが、ドイツって意外と卓球強いんだよね、知らなかった。
これだけ身近なスポーツなら強いんだろうなあと思ったのだった。

あ!またもや、マニアック目線が出てしまった。
すんません。(爆)

コメント (2)
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