Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

パイレーツ・ムービー

2024-01-19 | 映画(は行)

◾️「パイレーツ・ムービー/The Pirate Movie」(1983年・オーストラリア)

監督=ケン・アナキン
主演=クリスティ・マクニコル クリストファー・アトキンズ テッド・ハミルトン

「リトル・ダーリング」(1980)でクリスティ・マクニコルのファンになった僕は、続く主演作「さよならジョージア」、「泣かないで」(隠れた名作)、「白いロマンス」と地元映画館で新作が上映されたら足を運んだ。「パイレーツ・ムービー」はその時期の主演作で、映画雑誌ではちょくちょく紹介されていたが、日本での公開は製作からしばらく経った時期だったし、地元映画館での上映もなかった。最近レンタルDVDで見つけたもので、今回が初鑑賞。

オープニングタイトルは古い映画を思わせる海賊船のバトルシーン。ヴィレッジピープルやジンギスカンを思わせる暑苦しい歌声(若い方はわからないですよね😅)で、いかにもディスコな楽曲が流れる。これだけでもう80年代初頭の空気が漂う。冴えないメガネっ子メーベルは、海賊ショーに出演しているイケメン男子フレデリックからセイリングに誘われる。しかし彼の取り巻き女子たちにのけ者にされてしまう。ボートで追いかけるが転覆。浜辺に打ち上げられた彼女は夢を見る…。それは、彼女は英国統治下の浜辺の町を舞台に、軍人の末娘メーベルが海賊に育てられたイケメン男子と恋をするお話。

…とまあ、最初から夢オチですと宣言する潔さ。そのせいか、少々無茶な展開も呆気にとられている間にどんどん進行していく。

海辺で二人は出会いました♡
好きよ!お父さんに会って!♡
僕は海賊船から来ました🏴‍☠️
海賊だと!?交際は認めないぞ!💢
大人たちの対立もあって二人は敵味方に🤺
それでも恋の炎は…🔥

あー、はいはい😓

ミュージカル仕立てだが、誰もがイメージするゴージャスなミュージカル音楽とは違う。流れる楽曲の中には、いかにも80年代AOR寄りなアレンジで二人の恋心を歌いあげるものもある。クリストファー・アトキンズ君がHow Can I Live Without Her ?と切なく歌うラブバラードは、エアサプライの「さよならロンリーラブ」の雰囲気(若い方はわからないですよね😅)。われらがクリスティはそもそも音楽活動もしてたし、「さよならジョージア」でも歌ってたから、ミュージカルはお手のもの。デュエットを含む3曲を披露。クライマックスはハッピーエンドを高らかに歌い上げ、キャストみんなでダンス。この曲もちょっとABBAっぽい雰囲気(若い方は…😅)。お気楽もいいとこの軽いミュージカル。

「鯨の骨で作ったコルセットに縛られる女の生き方は嫌よ!」と下着見せながら力説するクリスティ。こういう勝気な女の子が似合うんだよな。クリストファー・アトキンズ君はあの「青い珊瑚礁」の後だけに、ふんどし姿もよく似合うww。

んで最初に示した露骨な夢オチは、これ以上ない、お気楽なハッピーエンドになるのです。この映画の堅苦しくない空気、あの頃リアルタイムで観てたら、硬派な映画ファンを気取り始めてた当時の僕は毛嫌いしただろな。今観ると、これも時代だよなと微笑ましく思える。歳とると寛容になるのかも。何にしても、僕らのクリスティに再会できた100分でした😊。「レイダース」と「スターウォーズ」のパロディは余計だと思うが、これも時代かww。





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