ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

氷の国

2008-10-10 18:04:02 | 時事(海外)
国が滅びる場合、3つの形があると言われている。

ひとつは、大国から侵略されて隷属する場合である。
古くはローマ帝国や近代ではナチスによる国家の属州化が挙げられる。
もうひとつは、天変地異の大災害による滅亡。古代の都市国家であった
ポンペイが火山の噴火で埋もれたのが顕著な例である。

そしてごく最近の「国家滅亡」の症例として、国家財政破綻に
よるものが挙げられる。ひとつの国の破産である。
そして現在、そのような危機に陥っているのが、北極圏に近い
島国、アイスランドである。

人口約30万人、漁業以外にこれといった産業がなく、30年前には
欧州最貧国といわれたこの国は大胆な構造改革を進め、海外から
株式市場や不動産市場に投機を呼びこむことに成功した。その結果、
年収一人当たりの豊かさでは、世界のベスト5に入るまでとなった。

それが先のサブプライム・ショックで同国の銀行は国際金融市場での
資金調達が困難となり経営危機に陥った。同時にインフレが進行し、
通貨は急落したという。

アイスランドの人々は今、本当に大変だろう。通貨価値は半減し、
持ち株を売ることもできなければ、銀行の口座からお金を引き下ろすこと
さえできないのだという。また、アイスランドの各銀行に口座を
持っていた数万人の英国市民も、預金を引き出せないまま銀行が
破産したため口座が凍結されたそうである。その結果、英国政府が
アイスランド政府を訴えるという外交問題まで発展している。

アイスランドはまもなく厳冬の時期を迎える。元来、氷の国とも
言われるアイスランドだが、人々の資産まで凍らせてしまっては
洒落にはならないだろう。

救いの手を差し伸べようとしているのはロシアだが、現在40億ユーロ
(約5500億円)ほどの融資を働きかけているそうである。しかし、
その裏には2年前に米軍が撤退したこの地に足がかりを付けて、
将来的に北極圏を自国の勢力圏内に置こうという意図があるとも
言われている。

まさに、「人の弱みに付け込んで…」というやつである。

そういえば現在、アイスランドの通貨、アイスランドクローナの価値が
急落している…加えて急激な円高である。ということは、今が物価の
高いアイスランドを限りなく安く旅行ができるタイミングではないだろうか?

外貨が落ちるということは、アイスランドにとっても大歓迎なはずである。
いやいや、もしかしたら物の値段を、急遽、安定しているユーロ建てに
したりしている可能性もあるかもしれない…全くの思い込みだが…。

まあ、こういうのも一種の「人の弱みに付け込んで…」
なのかもしれないが…。





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