10数年ぶりに電車に乗った。今月の小遣いを出すつもりがないようなので、安定性に欠け、法定最高速度30㌖バイクで行くつもりでいた。だが、当日朝に皮肉とともに今月分をもらう。トンネルがいくつもある長距離の往復は、不安もあり正直ほっとする。
時刻表が読めず駅員さんに尋ね、1時間待ちの「普通」より先に来る「急行」を選ぶ。線路をまたぐ階段のある屋根付き橋を下りると2番・3番ホームだが、待ち人は私一人。
乗った電車内も空席が目立つ。座る席は煙を吐いて進む汽車の時代から、人家や時には海の見える側と決めている。もう一方の側の景色は大半が山々なのだ。ほかは農村地帯と街、ほとんど懐かしく感じる昔ながらの住宅なども残るが、空き家だと分かる家も増えているようだ。
外の景色に見とれている間に昔の城下町に到着。駅も駅前通りも大きくわが町とはずいぶん違う。急行電車で来たので時間に余裕ができ、よく歩いたアーケードのある商店街を歩き城山を目指し天守閣内も見学する。
営業を始めた商店街は、ご多分に漏れずシャッターの閉まったままの店舗が多い。目的を達し駅に戻り、帰りはすぐ来る予定の「普通」に乗った。
市内電車のように双方の窓際に向かい合わせに固めで長い椅子があり、通路にはつり革。乗客の多くは高校生たち、座ろうと思えば座れるのに立っていたのは1人か2人。
私が良く利用していたころは、座席は急行と同じに並び、つり革もあり、車両も長く連結されていたのに、満員すし詰め状態のことも多かった。自家用車で出かけるのも便利ではあるが、汽車や電車もいいものだと思う。あの日バイクで行っていたら、時間的にも間に合わなかった。
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