忘却への扉

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税金で取得した秘密は国民に帰すべき

2014-11-26 | 平和を
 《 秘密保護法 私は訴える 》 『 元内閣情報調査室長 大森義夫さん (39年生まれ、63年に警察庁、警視庁公安部長などを経て93年内閣情報調査室長。12年から日本文化大学学長) 』 【 運用監視と検証が必須 】 2014/11/23 地方紙記事より
 [特定秘密保護法の施行が迫っている中、重要なのは、メディアを含む国民が、政府による秘密指定状況を注視することだ。具体的にはどのような指定が進んでいるのか外からは見えにくい。だが件数がむやみに増えないがどうか、情報公開制度などを活用して国民がチェックを続けるべきだ。
 政府は、秘密の指定項目を支障がない範囲で明確にすべきだ。例えば「外交に関すること」と表記すれば、際限がない指定が可能だ。それでは国民の信頼が得られない。
 私は、独立国には秘密があり、保全法制は必要という立場だ。国家安全保障会議(NSC)を設立し米国から情報をもらう必要があるから、秘密保護法をつくるという議論には違和感がある。米国に対しても情報の独立は必要だ。
 この法律は、情報公開と広い意味で一体でなければならない。公務員による情報収集活動は税金を使っている。政府機関が取得した秘密は国民に帰すべきだ。情報は間違いもあり、必ずしも真実ではない。収集活動は真実に迫ろうとする人間の営みだ。将来の国民の目で評価されるべきだ。
 そもそも後世の国民の検証がなければ、情報収集は鍛えられない。情報機関を持つ英米やイスラエルも、過去の失敗を含めた活動が国民の目にさらされ、反省を繰り返し組織の在り方を生かしている。自己検証が組織を強くする。
 特定秘密の指定から30年たては、自動的に公開するという運用を原則とするべきだ。国会の監視機能も物足りない。国権の最高機関が、行政が集めた機密を事実上、チェックできない仕組みになっている。]

勤労者を尊ぶ社会の実現を

2014-11-26 | 共に
 【 地 軸 】 2014/11/23 地方紙1面下段記事より

 [農村に育ち、遊び場は戸外だった。父と母は暗いうちから田んぼに出かけ、日没まで泥だらけで農作業。傍らのあぜ道で、昆虫やカエルを相手に過ごした古い記憶。
 ▲農業が基幹産業であった時代。半世紀前までは、総人口のおよそ半分が農村地帯に住んでいた。農家の戸数は600万戸を数え、経済のすそ野を支える大きな役割を果たしてきたのだ。良き時代の大切なイベントが、五穀の収穫を祝う祭事。
 ▲古来、新嘗祭として行われてきた伝統行事は第2次大戦後、祝日法施行で国事行為から切り離された。きょうは、その勤労感謝の日。「勤労をたっとび、生産を祝い、国民がたがいに感謝し合う」日だ。
 ▲本来は収穫を祝う日だが、時代は様変わり。人は都市に流失し田畑は荒れ、集落は消滅。農業就業人口は230万人にまで激減した。かつての基幹産業は危機的な状況。では都会に出た人が「勤労に感謝」できるかというと、こちらも深刻。
 ▲バブルの崩壊後に景気は長期低迷。規制緩和に伴い労働者の賃金は下落し、地方の疲弊は続く。その結果、全労働者の4割近くが非正規雇用という、格差が広がる一方の過酷な社会を招いた。あらゆる産業で、勤労の意味が問われる時代。
 ▲衆院が解散された。雇用対策は大きな争点だ。不安定な生活を強いられる労働者は、理不尽な選挙に直面し思うところも多かろう。勤労者こそを尊ぶ社会の実現に向け、一歩踏み出す日にしたい。]