CLT校舎を想定して設計してきましたが、教室ブロックを繋ぐジョイントとなるホール部分は、色々な用途が考えられます。その一つがコンビニエンス・ストアーです。
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CLT校舎のジョイント部分となるホール(12m×14m)
ここにコンビニがすっぽりと入ります。
コンビニエンス・ストアの間取りと構造
よくあるコンビニの間取りは間口12m×奥行10mです。店舗部分の左側にカウンター、反対側にトイレ、ウォークイン・ショーケースがあり、奥にスタッフルーム、倉庫が配置されます。
構造は鉄骨造が採用されやすい。
木造だと梁間を10m飛ばすのが大変なので採用が難しいようです。
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一般的なコンビニの間取り
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コンビニ内部
正面入り口から見た店舗
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コンビニの裏側はこうなっています
ウォークイン・ショーケースについて・・ コンビニの特殊な設備で、主に飲料を入れて冷やし、表の扉からお客さんに商品を抜いてもらう大型の保冷庫です。四方を断熱材で包んで内部をエアコンで冷やす構造で、商品の保管と販売が同時にできる便利な設備ですが、スペースを必要とし、コストも高価になります。 ![]() 店舗側から見ると扉だけです ![]() 壁、床、天井を断熱材で覆います ![]() 庫内と店舗側の断面 |
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通常のコンビニ外観
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コンビニには主に鉄骨造が採用されます
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店舗内に柱を立てると用途が限られるので、
8m~10mの梁で飛ばす必要があります
ホール部分を変形して行く
CLT校舎のホール部分を変形してコンビニに使えるようにしてみます。
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ホール部分の2階床部分を抜いてコンビニの店舗を配置
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後ろのトイレ、階段部分がそのままなので
余分な部分を削除します。
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あとは、屋根をそのまま下げるだけです
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構造を整理し、CLTパネル配置を考慮する
CLTパネルの導入で気をつけなければならないのは、その高耐力ゆえの配置バランスです。
少しでも壁のバランスが悪いと地震時にねじれが生じて来るので、建物の重心とCLTパネルの剛心をなるべく合わせる必要があります。(告示案では偏心率0.15以内)
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重心と剛心のバランスを考えると、
CLTパネルは4枚あれば十分だという計算になります。
残った部分は耐震には関係ない簡易的な壁や開口部で済みます。
完成したコンビニ(構造)の外観
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CLTや大断面集成梁を用いれば、木造でコンビニを実現する事も可能となってきます。
コンビニ以外の大規模建築への応用も考えられます。例えば、公衆トイレ、小規模な集会場、サービスエリアです。
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長岡市で注文住宅を手掛けています
越後杉で家づくりをしています。
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