べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

2m以上の積雪に耐える深沢W邸

2011-02-08 16:27:40 | 長岡市深沢町 山の木
2週間程、屋根の上で雪下ろしの日が続きました。ここへ来てようやく一段落と言ったところです。

今年の雪の特徴は、一時期に降り積もる雪ではなく、少し積もっては気温が下がって凍りつき、それが圧雪となって徐々に積もって見た目は少なくても、重量は1.5倍以上あります。おそらくトータルで2mは降っているでしょう。
また、屋根の軒先に溜まる雪庇(せっぴ)の成長が著しいのも今回の雪の特徴です。屋根の先端からスコップ1本分の長さ(90センチ以上)も飛び出している所もあり、これを下ろすのに時間がかかり、危険な作業となりました。

先々週の週末に冬型が強まり、積雪が一晩で30センチを超え、これ以上降ったら危ないということで、雪下ろしの依頼が殺到しました。
1日に平均2件、多くて3件の屋根の雪を下ろすことになりました。
我々に依頼の来る屋根は、難しい場所しか来ません。(簡単に下ろせる所は自分で下ろしていますから・・)

私も、連日の雪下ろしにて、右腕の神経がしびれるくらいになりました。腱鞘炎まではいかなくても手の血行が悪くなり、冷えてさめてしまうのです。



写真は、深沢W邸ですが、積雪が2mを軽く超えています。引渡しの時に、2mくらいは大丈夫と言っていたのですが、それ以上となると危険であろうということで、雪を下ろす事になりました。



雪庇(せっぴ)が屋根からせりださいています。
ここを昇ることから苦労がはじまります。



雪庇をようやくよじ登り、軒先の部分から雪を落としていきます。
人間の頭と同じくらいの高さまで雪が積もっていますが、
足元にはまだ50センチ以上の雪が積もっているので、
2m以上は雪が積もっています。


雪庇の下は屋根は無いので、下手をすると雪庇と一緒に落下する危険もあります。
和瓦の場合は特に雪が滑り易いので注意が必要です。足がかりを確かめながら雪を掘り進めなければなりません。



スノーダンプの置いてある部分が屋根の先端です。
そこよりも更に外側は雪庇です。
この雪庇を落とすのが大変危険で時間のかかる作業なのです。


屋根の中央部分は、「スベリ」を用いて雪を滑らせて落としていきます。


スノーダンプを使うと楽なのですが、雪の量はハンパではありません。


ようやく半分以上を落としました。


家の脇には雪の山が出来てしまいました。
これだけの量の雪が屋根に載っていたのです。


本屋の雪下ろし作業が終了しました。


深沢町W邸は「伝統構法」の住宅です。
中越沖地震の直前に上棟し、瓦を載せて耐力壁や2階の床が全く施工されていない面材の要素が不完全だった時に地震に合いました。この地域は長岡でも柏崎に近く、震度は6弱以上だったと思います。

  「木組み」の骨だけで、地震に耐えることを証明した建物です。

地震後に耐力壁や床も施工したので、更に強度を増しています。

小屋組みやタルキも雪国仕様なので、2mを超える積雪でも十分に耐えます。

   「越後杉は弱い」

と言われていますが、その弱い材料を巧みに組み合わせて地震にも大雪にも耐える建物に仕上がるのです。

  雪国住宅の技の結晶です。

雪国に伝わる家造りは地域に起こってきた災害を経験しているので、その技術をそのまま活かせば耐震・耐雪・耐久性に優れた家になります。

当社の造る家は、これが標準で、オプションではありません。
如何に強い建物を作り、長持ちさせるか・・それがお客様の家族の命と財産を守ることになるのです。


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大雪に耐えている 深沢町W邸 ・・と大雪時の高床住宅について考える

2010-01-18 20:34:23 | 長岡市深沢町 山の木
車庫を直している最中に、深沢町W邸を見に行ったら、この大雪で1.5m以上の積雪で屋根が埋まっていました。
山沿いでは、市街地よりも一回り多く雪が積もっています。

雪の積もったW邸も美しく映えていて乙なものです。
(などと、見とれている場合ではないのですが・・)

1㎝で3kgの重量だと、1㎡当たり450kgの重量が掛かっている計算になります。1坪当たり1.5トンもの荷重が掛かります。
屋根垂木は、60×90㎜の一回り大き目の物を使っているので、よほどのことが無ければ折れないのですが、一番やられやすいのは屋根鼻で、雪庇(せっぴ)により雨樋が傷みやすく

「屋根鼻の部分だけでも、雪を下ろしておいて下さい」

とアドバイスしています。
最近は「雪庇落とし」なる棒状で下から雪を落とす便利なアイテムもあります。

この家のおやじさんが、屋根鼻の部分の雪を下ろしていましたが、屋根鼻部分には背丈以上の雪が積もっているようでした。
次の寒波が来る前に、雪庇を落としておけば一安心です。



おやじさんが屋根鼻の雪下ろし中です。
画面中央右上辺りに、見えます。
背丈くらいは積もっているでしょうか・・・



この建物の外観の見所は何といっても円形出窓
やっぱり形が美しい!


今週末から、再び冬型が強まるとのことです。
更に積雪が予想され、同じ位積もるようならば、今度こそ雪下ろしをしなければならないでしょう・・・
「温暖化・暖冬・小雪」
と言われていますが、やはり雪国なのであります。

さすがに2mまで積もらないとは思いますが、そうなった場合は大変です。

中越沖地震の最中は、瓦が載っていて外側の耐力壁のみで、2階床や内部の壁も無い状態で、大きく揺れたものの、耐え抜きました。
伝統木組みと外周部の耐力壁のみで震度6の地震に耐えたわけですが、これに積雪荷重が加わった場合、当時無かった2階の荒床、内部耐力壁が加わり、その分で雪の横揺れに耐えることになります。

う~ん・・直感では大丈夫のようだが・・
これ以上積もったら、やっぱり雪下ろしはしておいたほうがいいかも・・・


この伝統構法の2階建てより、もっと条件の悪い建物もあるのです。

総2階の建物・・特に、高床住宅や木造3階建てで、梁間に比べて高さが長いスポンとした形状の建物は、積雪時に頭でっかちになります。木造3階建ての場合は構造計算をしますが、「雪下ろしの習慣のある地域」では「積雪1mまで減らす」という計算方法によることが多いのです。

耐雪計算は、中期間の積雪で(1ヶ月も積雪が続くことはありえない)強度を計算します。(これは、それほど苦にならずにクリアできます)

問題は、積雪時+地震時で・・大部分は1mの積雪で計算します。それは雪下ろしをした状態で地震が来るという想定です。
「大雪の状態で大地震が来る確率は少ない」
というのが、その根拠です。

雪国の高床住宅は、最近まで2階建の基準で「単に基礎が伸びただけ」という扱いでした。本来は3階建て(木造2階+鉄筋コンクリート若しくは鉄骨造の混構造)として構造計算を行う必要があります。
制度が出始めた初期の高床は梁下が1.5mだったので、やや2階建てとして許せたのでしょうが、いつの間にか梁下1.8mになり、魚沼地域等では2m以上の高床も作られていたり、その上に落雪式の屋根なので、ほぼ3階建て(小屋裏に部屋とか作ったりして本当の3階建てになっていたり)が載り、合計で4階建てのような高床まで作られるほどエスカレートしていました。

構造計算をして、高床基礎部分がちゃんと施工してあれば問題ないのですが、「普通の木造の基礎が伸びただけ」というような住宅があふれていたようです。

10年以上前に、雪害研究所が、雪国の高床住宅を問題として、地震時の被害を懸念する報告会が開かれていました。
積雪時に大地震が起こった場合、「危ない」という警告を出していたのです。

その4~5年後、新潟県中越地震が発生。多積雪地域を震度6、7の大地震が襲いましたが、幸か不幸か10月だったため、まだ雪が降り積もる前だったので、想定したほど高床住宅に被害はありませんでした。
「雪国の高床は強かった」
などと、楽観していたようでしたが、これが3ヶ月ほど後だったら、20年来の大雪に見舞われた中での大地震により大惨事になったでしょう・・・・
(当社では、高床住宅の場合、スラブ(床版)やRC梁を設けて、箱構造としていたので高床の被害は殆どありませんでした。)

現在は、混構造3階建ての構造計算の指針ができていて、高床住宅も木造3階建てとして扱われているので、一応、心配は無いでしょう。
(コストが高くつくので木造3階建てが多いようです)

・・・と言いたいところですが、前述の「雪下ろしの習慣のある地域」では「積雪1mまで減らせる」ことになっているので、構造計算書があれば、それをチェックしたほうが良いでしょう。

「剋雪住宅」の場合は2.0mや2.5mの積雪時に地震が来た場合も構造計算していますが、屋根鼻に雪庇対策をしなければなりません。上空から一気に雪庇が落下すると下の通行人や構造物に被害が及ぶためです。(広場の一軒家の場合は別です)
落雪防止の柵等を取り付けておくのが一般のようで、これで「剋雪住宅」かそうでないかの見分けが付きます。
そういった対策がない場合は、まず「雪下ろし」を前提とします。
積雪をどこまで耐えられるか・・・雪国の建物は我慢強い・・・
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カキシブ焼け

2008-07-02 13:29:58 | 長岡市深沢町 山の木


気温は28度を越え、真夏日となるところ、梅雨なのに、かえって乾燥する日が続きます。
明日は、フェーン現象にて30度を越す真夏日となる予報です。
週間予報も晴れ続きで、今年は七夕は晴れるかも・・(はじめて)

その反面、田畑は日照りや水不足で農作物への被害が懸念されます。
農家にとっては、そろそろ一雨ほしいところでしょう。

家づくりにとっては好都合なのですが・・
大手通りの基礎のコンクリート打ちも無事終了し、建て方を待つばかり。
見附市K邸も雨ならば窓を開放しないのですが、晴れ続きで、乾燥してきている。
このまま、いい天気で夏までいってしまうのか??

写真は深沢町W邸です。
昨年引き渡した時は、カキシブを塗って、赤く色が付いた程度でしたが、焼けて茶色になっています。
差し鴨居下の柱は塗っていないので、焼け方の違いが一目瞭然です。

これほどまでに、焼けるとは予想もつきませんでした。
でも、いい味を出しています。

ワビ、サビが出ているというところ・・

こういう色で仕上げるのもいいかも。
防腐効果もでているだろうし・・

昔は、どこの家でも裏に柿木があって、夏に青いうちに採って、樽に漬け込んでいたようです。
外壁は、雨板を貼り、毎年1面ずつ塗っていたので、保存が利いたようです。
下手なトタンや窯業系サイディングよりも長持ちします。

昔は自分の家は自分で手入れをしていたのでした。
そのため、雨板はハシゴが続く程度にしか貼らず、それより上はシックイ又は土壁というのがこの辺の民家のつくりで、屋根鼻をなるべく出して、外壁を保護していました。

新潟の北のほうでは、柿から漆へと変化しています。
柿を植えていた地方と、山へ行けば漆が取れた地方で、その場その場で手に入る素材を巧みに利用していたのでした。
新潟県山北町あたりでは、柱や梁、差し鴨居を漆で塗っています。

あと、釜戸を毎日使って、煙で燻された小屋梁は硬く、黒い光沢を帯びてきます。
昔の知恵というよりも、自然とそうなっていったというところですか・・
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床下換気口 シャッター閉め作業 ~深沢W邸

2008-06-26 20:39:13 | 長岡市深沢町 山の木


入梅しているのですが、曇ベースで日中の気温も上がらず、過ごしやすい日が続いています。このまま、梅雨明けしてくれればいいのですが、本番は7月半ばといったところでしょう。

去年、竣工した深沢町W邸へ挨拶に行った際、基礎換気口のシャッターを閉めてもらいました。
まだ、暖かく湿った空気が大量に入り込む天気ではないのですが、外気の湿度は上がっているので、今のうちにシャッターを閉める・・

春のうちに基礎内部はカラカラに乾いていると思いますが、これから梅雨本番ともなれば、次々と湿気が入ってきてしまう。

ベタ基礎のウィークポイントです。

床下の温度は外気よりも低いため、梅雨時期の暖かい湿った空気が入り込むと、飽和状態となり、基礎内にどんどん湿気が溜まる。
基礎断熱をしていても、床下の温度が外気よりも低い限り、同じ現象が起こると思われます。

床下に溜まった湿気は、基礎コンクリートに水滴をもたらし、更に床断熱や床下地にまで水滴がつく・・
木部にカビが発生し、やがてシロアリがやってくる。
シロアリはカビの匂いに敏感です。

床下に防蟻処理を施しても、最近の防蟻剤は昔よりも弱くなっているので(人間にやさしくなっている)5年も経つとその効果が薄まります。
また、土台等に注入してあっても、芯までは届かず、内部を食い荒らされる場合もある。


我が社の家の対策としては、梅雨時期に換気口のシャッターを閉めて、外気が入り込まないようにすることにしています。
冬も同様に閉める。春と夏、秋に乾いた風を入れてやる・・

快適な家の住まい方と同じです。
春や秋は窓を開け、新鮮な自然の風を取り入れる・・

シャッター付の床下換気口は、こんな利点があったのです。

「土台パッキン」を使いたくない理由がここにあります。
土台パッキンは、基礎の開口部を設けなくても換気ができ、基礎の強度も上がります。左官屋さんも、換気口を取り付けなくてもいいし、建てる施工も楽で一石二鳥の工法なのですが、通気の遮断ができない。
梅雨と冬の時期に外部のパッキン部分を全て塞ぐのも大変です。


最近は、暖かく湿った空気が大量に日本に入り込み、集中豪雨を降らせる傾向が強いようです。
「ゲリラ豪雨」なんて現象も出てきました。

「温暖化」が進む中、今までの常識が通用しない事態が、家づくり、住まい方にも影響をおよぼしつつあります。
如何に工夫をして乗り切るか、対策ができるか・・
自然との知恵比べが永遠に続きます。
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和室 2重サッシの格子を細かく・・

2007-10-25 21:20:48 | 長岡市深沢町 山の木


本日も晴れました。こういう天気の良いうちに外部工事を済ませようと思っています。
明日から中島H邸の基礎がはじまります。
本町K邸の風呂工事も終了予定。
悠久町M邸も外壁の羽目板貼りを始めました。
深沢W邸のカーテンレールを取り付けました。

写真は、深沢W邸の和室です。
以前は、2重サッシの内側障子が入っていない状態でした。
書院の格子を通常の間隔と変えて、「書院らしく」なっています。

デザインとしては、竪格子を細かく指示しました。メーカー(YKK)の製作限界まで細かくしてあります。
横格子も等間隔にせず、上と下に3本、真ん中に1本にしてみました。

2重サッシは内側が樹脂なので、結露がしにくく、断熱、防音に優れています。
ガラスも和紙風ガラスを入れているので、和室にはうってつけです。
障子貼りの手間が減ると奥さん達には好評です。

ただし、木製の障子と違って、「クレセント(かぎ)」が付きます。が、出来上がるとほとんど気になりません。

断熱、防音に優れた2重サッシですが、欠点は、

「2回開け閉めしなければならない手間がかかるサッシ」

ということです。掃除も2倍の手間がかかる。
最近は、内側樹脂のペアガラス断熱サッシが主流となり、各メーカーも新製品はこちらが多いようです。
また、2重サッシは生産中止への動きもあるようです。

私のよく使う建材屋さんも、2重サッシはウチくらいしか使っていないとのこと・・
何で、こんな良いサッシが無くなってしまうんだろう?
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2階階段ホール

2007-10-20 21:18:26 | 長岡市深沢町 山の木


本日、深沢W邸の引渡しが無事終了しました。
ここまで来るのに、いろいろありましたが、何とか完成。

引渡し前に、建物の隅々を入念にチェックしました。
ついでに、写真も撮っておきました。
これが最後となるでしょう。

照明器具やカーテンがそろわず、中途半端な状態ですが、それは、お客さんの楽しみにとっておきましょう。
全体として、若手の住む2階は洋風。1階は和風となっているので、それなりに照明を選べばいいと思います。提案書も作りましたが、昔の建物についていた器具を付けている場所もあります。
住みながら、少しずつ揃えていくようです。

写真は、2階の階段室です。
写真を撮ったこちら側は展望台のような円形のサンルームです。
サンルームの無数の窓から明かりが入り、階段室を照らして、さらにその光が1階の廊下を照らします。
どうしても、1階の中心部分は暗くなりがちですが、手摺をなるべく光を通すように竪格子にしました。
お客さんも、この手摺は気に入っているようです。

天井は、小屋丸太梁の木組みをそのまま飾りにしてあります。
柱や梁の見える部分は、カキシブを塗ってあり、いいように焼けてきました。
全体に、赤い感じに焼けて、洋風の2階にマッチしています。
こういうのも、いいかも・・

奥にはキッチンコーナーも見えています。
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深沢W邸 外観

2007-10-11 20:48:26 | 長岡市深沢町 山の木


深沢町W邸のハウスクリーニングが終了し、いよいよ引渡しを待つばかりとなりました。

外観は、こんな感じに仕上がっています。
切り妻屋根と半円形の展望台のようなサンルーム&玄関ポーチが印象的な建物です。
外装は県産材の杉羽目板を縦貼りにしています。
落ち着いた感じになりました。
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深沢W邸 完了検査申請

2007-09-27 20:19:22 | 長岡市深沢町 山の木


ようやく気温も下がり、動きやすい季節となってきました。
つい1週間前は残暑が厳しく、動くと直ぐ汗をかくくらいだったのが夢のようです。

涼しくなると、中越沖地震の被災した方の気もあせり気味になってきます。
いままでは、暑かったので、そう急ぎもしなかったのでしょうが、ここにきて、冬場に備えての応急修理をしなければならないということで、柏崎の業者だけでは追いつかない状態となっているようです。

中越地震のときもそうだったのですが、補助金がらみとなると、期限が決められるために、どうしても間に合わせなければならないという真理がはたらきます。
でも、実際、そんなに工事ができるわけがないのですから、期限は延長、延長となってしまいます。

市や県も国の予算となると、期限が決められて、長引くと分っていても一応期限を設けておいて、要望に対して工事がはかどらないということで、期限をいやいやながら引き伸ばしたいというふうにもって行きたいという意向もあるようです。

とはいえ、業者の選定、見積もりだけは早めにとっておかなければならず、その対応で地元の業者も完全に動きがとれない状態となっているようです。長岡の業者にも声がかかってきはじめました。
本当は、地元の業者が主体となって(元請となって)我々は下職として柏崎入りするのが筋なのでしょう。

応援という形となると、元請も資金ぶりや算段で大変になります。
補助金が工事完了後に早めに出てくれればいいのですが、1ヶ月後となると、その間の立て替えで苦しくなります。
また、売り上げが上がるので、税金(法人税)も上がります。
いままで赤字すれすれで申告していたのが、いきなり大幅な売り上げとなるため、それに対する税金がバカにならない。
それだけ儲けていればいいのですが(4割くらい)、ほとんどがぎりぎりの線でしていて、しかも下請けや応援に吸い取られるので、最終的には残らない仕組みになっています。

自分の会社の手でできる範囲のことだけをして、あとは断るのが経営としてはベストでしょうが、そんなことをしては、次の仕事はきません。
赤字覚悟で仕事を取り、昼夜休み無く働きまわらなければならないのです。

応援の職人も、ただ身ひとつだけあればいいと思って、普通車で来られると、物資運搬やゴミ処理は全て元請がやらなければならず、それだけで相当の負担になります。
配達もいそがしくなって、なかなか配達してくれなくなるので自分で取りに行かなければならないことが多くなります。
私は、軽トラックで移動するのが一番便利と感じて今でもそれが続いています。
下職の分も稼がなければならない・・(愚痴になってしまった)
まさに修羅場と化すのが災害復旧です。
それも、長期間に渡ります。マイペースを崩さず、体に気をつけて、がんばってもらいたいところです(地元の業者さん達には)



さて、深沢W邸も完了検査申請の段階となりました。
和室に畳も入りようやく「完成」という感じになりました。

和室の差鴨居(さしがもい)はカキシブを塗って仕上げてみました。
カキシブ自体は殆ど色が付かず、日焼けを促進するようです。
日が良くあたる2階は適度に赤くなってきました。
現しの梁はその赤みが丁度、洋間の造作材と同じような色になって、イイカンジになってます。

和室は意外と、赤っぽくならないようです。
カキシブの防腐効果、防虫効果が得られればいいと思っています。

壁は、珪藻土入りの表具を選んでもらいました。
珪藻土は掃除ができないのが難点ですが健康にいいことは間違いない。
普通のビニールクロスは、どうも頭が痛くなるので好きになれません。
表具屋さんは

「そんなことない」

と平気のようですが・・

むしろ、カキシブの醗酵したにおいのほうが、表具屋さんや電気屋さんには不快だったようです。(塗ってる本人たちは気にならなくなりますが・・家に帰ると家族に「臭い」と言われます)

F☆☆☆☆の建材や表具、糊はホルムアルデヒドが抑えられていることになっていますが、他の化学物質(発砲剤とか)が出てきているのだと思います。
まだ、社会問題になっていないのでしょうが、気がついたら病気になっていたなんてことになればアスベストと同じでしょう。
だから、なるべく自然派に近いものを選んでもらっています。

他の部屋は、最低限マイナスイオン放出型の表具を選んでもらいました。
珪藻土表具は手入れができないとのことで、手入れができるものというと、マイナスイオンくらいしかない。
珪藻土は空気中の化学物質を吸い込んでくれます。マイナスイオンは空気中のプラスイオン(汚れや化学物質)を中和します。でも珪藻土ほど効果は得られないと思います。
一般のビニールクロスは問題外です。

でも、色柄の多さは普通のビニールクロスでは圧倒的です。
珪藻土入りやマイナスイオン放出型は種類が少ないので、お客さんに妥協してもらっています。

お客さんの健康を考えてのことです。趣味や見た目よりも健康を重視してもらいたい。特に、お年寄りや子供に影響が出やすい。
いくら24時間換気システムをつけているとは言え、周りの壁から化学物質が放出されてしまうのですから・・
それをなるべく抑えるためにも、珪藻土やマイナスイオンを取り入れることをお薦めします。

引渡し後、直ぐに入るならばなおさらです。
ひと夏、蒸して、化学物質を放出させてからなは話は別ですが・・3ヶ月くらいはかかるでしょう。



気がつくと、災害復旧と表具についてだらだらと書いてしまった・・


さて、いよいよ次の刻みだ!
目標は来月の13日に上棟。
こちらは、梁の色を濃くしないでもらいたいとの要望があり、塗料を何でしようか迷ってます。
白木と古民家風褐色の中間色の実現・・醤油とか?
悩みは尽きない・・でも楽し
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柱・梁仕上げ

2007-09-25 20:55:36 | 長岡市深沢町 山の木


この連休は返上で、深沢W邸の仕上げに総力であたっていました。
大工工事は和室造作を残すのみとなり、居間、廊下の柱、梁を褐色に仕上げる作業を行いました。

いつもは、夜な夜な私が仕上げているのですが、今回は間に合わず、従業員を導入しています。
人数がいると、やっぱり早い。

杉の梁や柱に、ベンガラを適度に混ぜた墨汁を塗り、それが乾いたら水をつけてふき取り、ウエスで磨きを入れて、最後にカキシブを塗って完成。

実に、4工程もあるのですが、仕上がると黒光する「古民家風」に仕上がります。
特に、磨きの部分が重要で、木の目を浮かび上がらせるくらいにこすります。
これが、力と根気のいる作業です。
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目地が白く・・

2007-09-20 21:32:14 | 長岡市深沢町 山の木


毎日、30℃を越す真夏日が続いています。
いったい何時まで残暑が続くのか見ものです。
今週いっぱいは続くらしいですが・・

おかげで、外壁の羽目板が予想以上に空いてきました。
写真は深沢W邸の杉羽目板ですが、よく見ると、実(さね)の合わせ目の色の入らなかった部分が出てきていて、白く見えています。
主に、東面、南面の日の当たる部分です。
北面や西面の日陰になる部分は、全く大丈夫でした。


お客さんに、
「塗装屋が下手だ」

と言われましたが、いくら上手くても、実の中まで100%塗料を入れられるわけがない。
天然の木を相手にしているので、空いても仕方がないのですが・・
塗装屋さんに聞いたら、他でも同じ現象が起きているとの事でした。

今年は真夏の頃よりも、長引く残暑で予想以上に乾燥が進んでいるようです。

現在は、塗装屋さんに目地部分に塗料を塗ってもらい、白くなっていません。
一番空いた時に塗ってあれば、ひとまず安心でしょう。
これから空気中に湿気が出たり、雨が当たると、羽目板自体が膨らんできます。
そのときに、目地がピッタリとくっつくくらいに調整してあります。

これが完全乾燥中にピッタリくっつけてしまうと、膨張したときに羽目板が互いに押し合い、弱いところの釘が抜けたり、割れたりしてしまうのです。
羽目板の面積が大きければ大きいほど、膨張の長さは増えます。

なので、適当なところで縁を切って、ジョイントしています。
「遊び」の部分を設けないと、あとで思わぬこととなります。


こういう見えない工夫がしてあるのよね、ウチの建物って・・
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深沢W邸 内部追い込み中

2007-09-12 19:52:10 | 長岡市深沢町 山の木


平成21年11月をもって、10年保障の保険がかけられない「伝統構法」は、建築できなくなるようです。
保険を掛けるには、金物を多用したりしなければならず、何でわざわざ弱い構造にしなければならないのか不思議です。

これも、あの「姉○さん」のお陰です。

安い強度偽装マンションを買った消費者を保護しようということで、保障機構に入っていない建設会社は家を売ってはいけないという法律がこの春に可決され、平成21年11月までの猶予期間はあるものの、一律強制加入されることとなりました。

これにより、住宅保障機構が認可できない構造は、瑕疵保険が掛けられないということで、標準仕様にない「伝統構法」は建築できないこととなります。
もともと、簡易的な骨組みを金物で固定することで、ようやくもっている在来木造は、伝統構法の技術の足元にも及ばない構造なのに、検査がしやすく、公庫基準で普及し、ある程度の技術を持ったものでも簡単に施工されるということで、幅広く浸透したのです。
こちらが、現在の木造の主流となっているため、実験データも構造計算もやりやすい。
でも、伝統構法はもっと強く、耐久性もあり、木の特性をうまく活かしてやることができます。単に研究がされていないだけなのですが、

データが無い=弱い

という、ことで、何処の保険屋も受け入れてはくれないでしょう。

消費者保護を強化した法改正によって、伝統的な家造りが窮地にたたされている・・
そうやって捨て去られた古来からの文化は幾つあるのか・・

まだ2年あるので、各地の伝統構法を受け継ぐ団体と力を合わせて、日本の文化を守っていきたいところです。





台風9号が過ぎ去り、涼しくなりました。
作業もしやすくなった今日この頃・・

いよいよ、深沢町W邸も追い込み!!
2階の造作は終了し、1階の造作に追われています。
あと1~2週間で大工も終了というところ・・

そして、次の刻みが待っている・・
(そして、それが終わると、次の墨付け)

写真は、階段室の下から手摺越しに円形の明かり窓の光がさしてきているところです。
今回は、竪格子にしてみました。
手摺高さは110センチで、標準です。
材質は、当然、杉。
この裏山の木かご神木の余りで、目はつんでいます。

2階は、お客さんの要望で、カキシブのみで仕上げ、白木で仕上げました。
が、やはり、節や割れ、色の紅白が目立ち、にぎやかになっています。
年月が経ち、木が焼ければ落ち着いてくるのでしょうが・・

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羽目板塗装後 外観

2007-08-20 20:03:31 | 長岡市深沢町 山の木


昨夜は雷雨による激しい降水により、一時的に床下まで水が上がった地域がありました。
スコールのような激しい雨が降るようになったのは熱帯の気候になりつつあるのか?
一昔前は「セアカゴケグモ」が巷で繁殖していると大騒ぎになりましたが、蚊によるマラリアの流行も懸念されます。
蚊に効くカトリスを携帯する時代か?

こんなスコールのような大雨に見舞われるのを予想してなのか、深沢W邸の羽目板を塗り終わっていて、本当によかった!!
でなければ、板が膨れているところでした。

白木になれていたのもあり、塗った直後は違和感がありましたが、慣れてみると重厚感のある感じに仕上がりました。
破風や幕板が同系統になってしまったので、もう少し濃い色で塗ると引き立ちます。

下の羽目板の褐色部分と対比して、上のサイディングは薄い色。
そのまた上の妻壁は、ほぼ白にして、上に行くほど白くしてあります。
サイディングはトステムの鉄板サイディングの色なので、これにマッチする色になっています。
グレー+ブラウン系のサイディングなので、羽目板は明るい茶色だと系統が合わない。どうしても、グレーが少し入った濃い茶を選んでしまう・・

現在流行の、フランス・プロヴァンス地方の系統の明るいアイボリーや明るい茶色が殆どの外装材の中から、古民家風・和風住宅に合う外壁を選ぶのは苦労します。
(ろくなのがないのね・・)
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白木 見納め

2007-08-18 19:31:27 | 長岡市深沢町 山の木


連日猛暑日が続いていましたが、昨日の雨から少し気温が下がって丁度良い気候となりました。
(・・といっても、まだまだ暑い盛りですが・・)
先日は下越地方を中心に集中豪雨となったようです。
中越地域は比較的、少量の雨で済みました。新潟がいくら広いとはいえ、局地的な変化が激しいのも、温暖化の傾向なのでしょうか?
季節も、1ヶ月くらいずれているようで、もうしばらく真夏日が続くようです。

気温の変化は日中変化、通年変化とともに周期が12分の1ずつずれる傾向にあったのでしょうが、最近は、通年変化が12分の2に近づいているような感じがします。

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(解説)
1日の気温の変化は、太陽が南中天に達した12時よりも、気温は午後2~3時に最高になる。24時間分の2時間は12分の1。
1年の最高気温の変化は、夏至の6月下旬に達した時期よりも、8月上旬が最高気温を記憶する。12ヶ月分の1.5ヶ月は約12分の1。
最低気温は、冬至の12月下旬よりも1月下旬頃から2月にかけて。

これが、今年の場合は8月中旬から9月初旬にかけて最高気温を記録するようになれば、2~2.5ヶ月のずれで、12分の2に近づく。
冬も、2月よりも3月のほうが気温が低く、雪が降った。
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温暖化は、大気の保温性が増し、太陽からの熱エネルギーで暖められるのに時間がかかり、さめるのにも時間がかかる傾向にあるのでしょうか?
(そして、徐々に平均気温が上がっていく?)

何はともあれ、この連日の猛暑により、深沢町W邸の外壁杉羽目板はからからに乾ききりました。
この時期にきて、塗装を施す段階となり、まさにタイムリーというべきでしょう。
塗装は、褐色の油性の浸透性の塗料で、吸い込みがとても良かったようです。

白木の羽目板の風景も、これで見納めです。
白木が良いという意見もありますが、日に焼けたり、風雨にさらされたりすると、焼け方にムラができます。
また、紅白や節が目立つので、統一感を持たせるためにも、ある程度の色をつけたほうがよいと思います。
(白木にして、このまま平均に焼けてくれればそのほうが味が出るのでしょうが・・)



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梁みがき

2007-08-11 20:43:38 | 長岡市深沢町 山の木


連日34℃を越す真夏日が続いております。
室内温度は37℃、湿度は40パーセント、いよいよ乾燥に適した季節の到来です。

暑い最中、梁みがきや渋抜き、柿渋塗りを実施しています。
小屋裏は、サウナ状態で、1分も作業していると、汗でいっぱいになります。

梁を磨くのは、ランダムサンダーで、(紙やすりが回転して、削る)その振動は1時間もすれば手首がしびれ、耳はキーンと耳鳴りがするようになります。
でも、仕上げるのに夢中になると、そういうのや暑さなどは全く感じなくなります。

帯のこのスジや渋、ほこりで汚かった梁を仕上げていくと、きれいな木目と赤みと光沢が出てきます。

こういう、過酷な環境で、汗水流しながら梁や柱を磨いていく・・
まさに、大工の根性の見せ所でしょう。

(夜のビールが旨いか?)
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ただいま 乾燥中

2007-08-02 17:37:01 | 長岡市深沢町 山の木


ようやく梅雨が明けるのか?でも、まだ梅雨明け宣言は出ていません。
台風5号が梅雨前線を押し上げている形で、このコースと通過後の様子で梅雨明けするかしないかを見極めるようです。

今年は、梅雨明けが1ヶ月遅れるのでしょうか?
季節が半月~1ヶ月くらいずれているような気がします。
2月に雪が降らず、3月に雪が降り、4、5月は晴れ間がなく、6月にようやく五月晴れのような天気が続きました。
入梅は7月に入ってなのか、春からずっと雨続きだったようです。
木もなかなか乾燥しないと材木屋さんも言っていました。

「温暖化」

と一言でまとめてしまえばそれまでなのでしょうが、

「変な気候だ」

と、声を上げられるのは、自然に接する機会が多い仕事に従事している人たちなのでしょう。農作物も取れ方が変だと聞きます。
1次産業に近い立場だと、変なことに気がついているはずです。
このへんで、流通形態や生活を変えないと、大変なことになるような気がしますが・・



どちらにせよ、台風の影響か、フェーン現象で34℃を越す1日となりました。

深沢W邸には願っても無い晴れ間です。
湿度が50度を下回ることが全く無かったのですが、昨日、今日は気温も上がり、湿度は下がり、乾燥にはちょうど良い天気です。
扇風機を数箇所設置して、空気を流しながら乾燥させています。

それにしても、天気に左右される工務店もめずらしいのでしょう。
木の乾燥をみながら、塞ぐかどうか決めているわけです。
木が乾かないうちに壁で塞いでしまうと、水分が閉じ込められて、後で害が出てきます。
人工乾燥をすればよいのかというと、建て前で雨が降られたり、梅雨時期で湿気が戻れば同じことです。
乾燥材を使って、短期間で塞いでしまうのか・・

でも、人工乾燥は、3.5寸(10センチ)が限界のような気がします。
4寸材(12センチ)は乾燥にムラが出ます。表面は良くても、内部はびしょびしょで重い柱も多々あります。
芯まで乾燥していると思い込んで使って、後で湿気が出てきたりした場合は大変なことになるかも・・

どちらにせよ、我が社の場合は、自然の気候にまかせた家づくり・・
材料をそこの気候になじませてから、塞ぐことで、よりその場所に適した家になる。
また、様子が見れるので、対応策も考える時間もできます。
そのほうが、結果的に長持ちする家になるのですから・・
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