べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

ポリエステル断熱材 パーフェクトバリア

2010-12-29 16:38:17 | 長期優良住宅
新しいタイプの断熱材が開発されました


 グラスウールの品薄状態の原因

今秋から品薄状態が続くグラスウール断熱材ですが、その影響で発砲系の断熱材も品薄となってきました。外断熱パネルの「ネオマ・フォーム」も2ヶ月待ちということで、これから発注しても来年3月まで入荷しないとのこと・・
グラス・ウールに関しては発注しても何時入荷するかは分らない状態で、現在入荷している物は2ヶ月前の10月に発注した物で、ようやく入ってきている・・

中には、仲間の大工の在庫をかき集めて間に合わせている現場もあり、それも良いほうで、全くストップしている現場もあるとのこと・・

リフォームや工期の決められているアパート等は、仕事を受注する前に、まず断熱材を確保し、確保できなければ受注しないとの事です。


全国で大変な状態になっているグラスウールの品薄状態は、来年の春以降も続くそうです。


こういった要因は、住宅エコポイントや家電エコポイント、長期優良住宅制度等によって需要が増えたのに対し、断熱メーカーの供給が対処出来なかったのが大きな原因です。
まさか、これほど需要が伸びると思わず、昨年の需要の減少から増産ならぬ減産体制に切り替え、製造レーンを削減したということで、この需要拡大に伴い、フル稼働で生産しても追いつかない・・

需要側も家電製品に省エネルギーが要求され、多くの断熱材を用いるようになっていたため、家電エコポイントの補助金と共に使用量が増加。
住宅でも、省エネルギー政策によって、リフォームでも断熱材を使うようになったのと、長期優良住宅政策によって厚めの断熱材が必要になっています。

生産側も、この状態が長時間続くとも考えられないので、設備投資をして生産レーンを増やすことも出来ないし、増産で人員を増やすことも出来ず、現在の設備でフル稼働し、増産して今の状態を凌ぐしかない。


    「まさか、こんな状態になるとは思わなかった」

というのが、工務店やメーカーの意見でしょう。
補助金や減税に関しては「駆け込み」や「期限限定」が付き物です。期限までに間に合わなければ使うことができません。

この秋から断熱材が不足しているということは、住宅エコポイントも意外と早く予算がなくなってしまうかも知れません。来年12月まで期限が延長されても、節水型便器や暖房浴槽にも範囲を広くした分、消化が早まることも考えられます。

あまり、煽る事はしたくはないのですが、省エネルギー・リフォームをお考えの方は、お早めに・・



 ポリエステル断熱材 パーフェクト・バリア

そんな中で、ガラス繊維系でも発砲ウレタン系でもない新しい断熱材が出てきています。

「越後匠の家普及協議会」にて紹介された「ポリエステル断熱材」の「パーフェクト・バリア」です。グラスウールの強みだった防火の認定も取っているとの事で、今後普及が期待される断熱材です。



壁用13kgの100㎜はグラスウールの16kgに相当します。
次世代省エネルギーに対応できます。


床用に硬く成形されたもの


梱包されたグラスウールに比べて、施工は楽な(チクチクしない)分、壁の内側に防湿シートを施工する必要があり、少々割高になりそうです。

価格はグラスウールの1.5倍くらいとのこと・・


もくじへ・・
コメント

節水便器入れ替え 平成23年から節水便器に住宅エコポイントがつきます

2010-12-28 16:52:01 | リフォーム奮闘記
節水便器に交換して水道代を節約!


既存の便器を節水式便器に交換する工事を行いました。
TOTOの便器は、この10月より標準で4.8リットルの節水タイプになっています。



入替前

昔のTOTOの便器です。
使用水量は12リットルなので、家族が多いと水道料金がバカになりません。


便器を取り外し、床を解体します。
昔の便器は、前の方から排水するタイプでした。


リモデル便器を使えば、配管の交換が不要で、大工工事が必要ないので、その分安く済みます。
が、私は、リモデル便器はお薦めしません。

リモデル便器の場合、配水管まで便器の中で楕円に押しつぶされた管の中を汚水が通るのですが、この部分で詰まる感じがするし、下の配管がどうなっているのか確かめたほうが良い場合があるからです。


便器入れ替えの時のこだわりの理由・・・

通常の便器は、後ろの方に配管するので、一度床を解体して、配管経路を変更する必要があります。


配管を確認。
手前に配管が出てきているので、奥の方へ移動する必要があります。
床を解体して、配管位置を変更します。


解体してみると、下の状態がどうなっているのかわかります。
意外と昔の和風便器から洋風便器にリフォームしている場合があり、その時に配管が曲げて接続していることもあります。
その状態でリモデル便器を取り付けると、何度も折り曲がった経路で排水が流されてしまい、詰まりの原因にもなります。
メーカーは実物実験によって12m先まで汚水が送られていることを確かめていますが、途中の配管が何度も曲げられていることは想定していません。
しかも、節水となれば、少量の水しか流せないので、想定外の配管だと詰まる可能性もあります。

疑わしい施工は極力控える・・

工事が簡単に済んでも、使い勝手が悪くては何にもならないのです。




配管位置を変更して、床をふさぎました。


クッションフロアーを貼って、便器を取り付けます


取り付け完了
便器を取り外して、ここまで、約1日で終了します。


今回は省エネルギー工事を伴わない為に、住宅エコポイントは発生しませんでした。


 平成23年1月より節水便器にも住宅エコポイントが発生します

住宅エコポイントの拡張が決定し、
来年の1月以降は省エネルギー工事に伴う節水型便器に20,000ポイントが発生します。

一番行い易いのは、トイレの窓を後付二重サッシにすることで、省エネルギー工事になり、節水便器にエコポイントが付くことになります。
節水便器は6.5リットル以下なので、4.8リットルのTOTO製品ならば、楽々クリアできます。

トイレの窓が小さければ、小窓に7,000ポイントが発生するので、合計27,000ポイントになり、窓の価格が27,000円以下ならば、同時に工事をしたほうがお徳でしょう。
今回のトイレの窓の大きさは幅75㎝×高さ70㎝で、取り付け費込みで26,000円です。消費税込みだと27,300円。300円オーバーといった所・・

  「300円出して、断熱窓を取り付けた」

ということになりますが・・高いか安いかはお客さんの判断に任せましょう。
(あくまで平成23年1月以降の話です)

住宅エコポイントについて


もくじへ・・
コメント

駐車場の大きさ

2010-12-28 11:23:34 | 日々雑感
普通車の駐車スペースは3m×5mが標準です


事務所を設計する際に、どうしても駐車スペースが必要となってきますが、敷地によって制限が出てきます。
限りある敷地を有効利用して駐車スペースをとる場合は、市街地型と郊外型で異なり、また建物にも構造等に制約が出てくるので、建築コストと敷地の価格とのバランスを考えることになります。
舗装に関しては、車の台数が決まれば、形状がどうであれ、ほぼ同じ値段になるので、残りの建物と敷地の問題が大きなウェイトを占めます。


斜め駐車の場合

通路を3m取って斜めに駐車スペースを配置
間口が取れない場合は斜めにします。




間口が狭い敷地の場合

市街地などの狭い敷地を有効に利用する場合は
1階が駐車場、2階を事務所(50㎡、約15坪・30帖)という方法もあります。
敷地が30坪以下だと最大6台が入ります。


2階建ての場合、1階が大空間を実現するには
構造を強固にする必要があります。(図は合掌プラン)
基礎もその分強固にする必要があります。


リフォームの場合は補強が必要です(長岡市春日町O邸の事例)
1階を駐車スペースにするのに、補強梁を入れています。




敷地が広い場合

郊外型の比較的広い敷地の場合は、
建物の周りに駐車スペースが取れます。
敷地が50坪くらいだと、普通車6台と建物(50㎡、約15坪・30帖)
が配置できます。


平屋の場合、2階建てに比べて基礎も強固でなくて済みます。
また階段スペースが不要なので、その分有効に使えます。
建物のコストは抑えられるのですが、敷地とのトータル価格と、
雪国の場合は除雪をどうするかが、ネックになります。


雪国の場合、雪をどうするかが一番の問題です。
建物で覆う2階建てのプランの場合は、屋根があるので、除雪する面積はその分減ります。
街中だと道路に消雪パイプが走っているので、雪対策は比較的楽です。

郊外型の場合は、駐車場の除雪が最大の難点です。
井戸を掘って融雪するにしても、コストがかかります。掘削と配管の問題、維持費がかかってしまいます。
全面道路も消雪パイプではなく、除雪車によるところが多いので、毎朝道路際に寄せられた雪を取り除いてから駐車場に車を入れる必要があります。


見えない部分も考慮しておかないと、使い始めてから不便を感じるようになります。


もくじへ・・
コメント

大工の棟梁から学ぶ空間認識の習得プロセス

2010-12-24 16:37:16 | 伝統構法について
小川三夫棟梁講演会の様子
「越後にいきる家をつくる会」発足10周年を記念し、
新潟市内「こまくさ保育園」にて講演会を行いました。


新潟の山の木を使って、伝統構法で家をつくり、100年もたせたい・・そんな願いから結成された「越後にいきる家をつくる会」も発足10周年を向かえ、その記念行事として、薬師寺再建等、数々の寺社建築物に携わってこられた小川三夫(おがわみつお)棟梁に、大工の修行の時や、今の大工の養成のエピソードを講演して頂く機会を設けました。
10年以上経った新潟市の「こまくさ保育園」が会場となりましたが、伝統木組みの保育園を建築する際に、小川三夫氏からも応援をしていただいた想い出の建物での講演会です。



自らの体験を語る小川三夫棟梁

西岡棟梁へ弟子入りした時の話から、
「斑鳩工舎」での弟子を育てた経験まで
語って頂きました。


――ノミをひたすら研ぐ

法隆寺再建で有名な西岡棟梁の元で修行された当初は身の回りの掃除や炊事から始まり、ようやく道具を持たせられても、使うことは無く、毎日ノミをひたすら研ぐことだけをしていたそうです。

大工仕事も教えてもらうのではなく、親方や兄弟子の仕事を盗みながら体得していったそうです。


また、「斑鳩工舎」を設立し、社寺建築に関わりながら弟子を養成していますが、代々受け継がれてきた教え方を守り、
初めはノミを研ぐことから始め、削りたいという思いが高まった時に最高の道具で削らせているそうです。
はじめから道具を使わせたり、仕事をさせると、ロクな職人にならない・・
そういった教えを頑なに守り続けています。

良く研がれた道具で最高の技で、加工をすることが、大工の仕事であると説いています。
ひたすら道具を手入れすることが肝要だということです。



――大工の空間認識

師匠だった西岡棟梁の話も興味深いところがあります。
毎日眺めている法隆寺の五重塔を指して、

「五重塔の軒は開いて閉じて、開いて閉じている」

という言葉を残したそうです。



法隆寺 五重塔
国内の五重塔のうち、最高のプロポーションであると言われるが、
その寸法には隠された工夫があった。


その後、修復をしたときに実際に計ると、微妙に軒のバランスが交互に閉じて、開いてを繰り返しているということが分かったそうです。

また、木材への墨付けの際に、数十メートル先から曲線に打った墨の狂いを見抜くことができたそうです。

このような神業的な眼力は、宮大工の最高峰である西岡棟梁ならではの特技なのでしょうか・・
その優れた空間認識力を磨くきっかけが、ノミをひたすら研ぐことに起因するのではないかと講演会の最中に気づいたのです。



西岡常一(にしおか・つねかず)棟梁
法隆寺の棟梁で、最後の宮大工棟梁と称されている。
毎日、法隆寺の建物を見ながら、
古代構法の技術力を見抜いていたのでしょう・・


――ノミを研ぐこと

私が直感的に思いついたのは、砥石に向かってノミを一心に研ぐ毎日の動作の中で空間認識能力が自然に身につくという仮設です。





砥石という平面上に角度をつけて、ノミを一定の面に仕上がるように前後に動かし、研いでいきますが、実際、砥石は完全な平面でないことが多く、何度も研ぐことで磨り減って凹状になっていますし、切れるノミの刃先は平面ではなく、凸状になっていたほうが、良く切れます。すなわち、凹状の曲面上で凸状の曲面を研ぎ出すという作業で、最終的には手で触ることで微妙な曲面に仕上げます。



また、ノミの研ぐ面は砥石に向けられ、研いでいる本人からはその研いでいる面を直視することは出来ません。頭の中でどこまで研いでいるのか、手先の感覚で想像することしかできません。

頭の中で、見えない面を描き、全身を使ってノミを研いでいく・・



ノミを研いでいる面は、直接目で見ることは出来ません。
指先と全身の感覚を研ぎ澄まして、
頭の中で、研いでいる様子を思い浮かべます。


こういった作業を繰り返し行うことで、
建物を設計、施工を行う際に重要となる「立体を想い浮かべる」空間認識能力が身についていくのではないかというものです。


更に、建物を組み上げる際には時間要素が加わり、そこに流れる荷重や木の狂いを思い浮かべられるようになり、複雑な木組みの仕口や継手を自分で開発出来る様になります。

設計士が空間的なデザインを行ったり、複雑な構造計算を行う際に最も必要な「空間認識能力」や「直感でおおまかな力の流れをつかむ」能力です。
この能力が養われていなければ、平面的なありきたりな図面やセオリー通りの計算しか出来ません。

クオリティーの高い意匠設計や構造計算を行うには、立体を思い浮かべたり、力の流れがおおまかにつかめなければなりません。
現在は支援ツールとして、CGソフトや構造計算ソフトがありますが、昔の人はそういったものが無い中での作業でした。



五重塔等の社寺建築は大工の技の粋を出し切って建築しますが、
空間認識能力無しでは木組みやデザインは実現できません。


昔の棟梁は3次元CGが無くても、頭の中で立体や動き、荷重の流れを直感でつかむことが出来、五重塔や大規模な社寺建築の設計、施工が可能だったのではないでしょうか?

その能力を引き出すために、ひたすらノミを研いでいた・・
親方は教えてはくれませんが、(ひょっとしたら、教えている親方も分らないかも知れません)修行の中に大工として重要な要素が取り入れられ、気づいたときにはちゃんと、その能力が身についている。
そういった文化が受け継がれてきたのだと、講演会を聞きながら発見し、感動を覚えたのでした。


伝統構法へ・・



もくじへ・・
コメント

鎌継ぎの欠点を補う

2010-12-16 17:05:20 | 伝統構法について
古民家で時々見られる「目違いホゾ付き鎌継ぎ」


現在の在来軸組木造で最もポピュラーな継ぎ手は「鎌継ぎ(かまつぎ)」ですが、昔の木工指導書では

「簡易建築物用の簡単な継ぎ手」

として、分類されています。
その理由は、鎌継ぎ自体の強度と耐久性に劣るためで、簡単な加工で済むというコスト面の長所が戦後復興や高度経済成長期の住宅需要の増大と職人不足を補うために、重宝され、現在に至っています。
その流れで、プレカットでも採用され、最もポピュラーた継ぎ手として普及しました。

長期優良住宅は60年の耐久性を目指していますが(一説にはフラット35のローン期間の35年とも言われていますが・・)、それだけの期間が経過すると、木材自体に狂いが生じてくるため、それに対応していない継ぎ手、仕口は何らかの補強が必要となってきます。



「鎌継ぎ」の形状



引っ張りに耐えるのは、鎌部分の噛合わせです。


この赤い部分のみで引っ張りに対応しています。(意外と小さい)実際には、せん断抵抗によるもので、その耐力は意外と小さいものです。よって、あまり力が掛からない小さい開口部の上等に設けます。

これは、建設当初の場合ですが、長時間経過し、乾燥と共に木表側に反ってきます。そうすると・・・


このように、メス側が開いてくる




開いた状態で引っ張りを受けるが、
赤い部分が以前より小さいため、
耐力が小さくなる


鎌継ぎは時間の経過と共に耐力が減少し、しかも継ぎ手自体が緩くなってくるという欠点を持っています。

これを補う方法は、伝統構法にちゃんとあります。昔の人はよく考えたものです。

「目違いホゾ付き鎌継ぎ」


という継ぎ手で、「鎌継ぎ」の欠点を補うために、鎌の両翼に目違いホゾを設けてオス側でメス側が開くことを防止しています。また、下側のアゴによって、部材同士の回転を抑えます。



目違いホゾほぞ付き鎌継ぎ(腰掛付き)


古民家を解体すると、こういった継ぎ手が多用されています。昔の大工は弱い鎌継ぎではなく、より強く耐久性のある方を選択したのでしょう。

こういった継ぎ手は加工が複雑になるので、プレカットでは対応できません。もし、手刻みで在来軸組木造をしている大工さんは、鎌継ぎの形状を変更してみてはどうでしょうか?少しの変更で十分です。
他の大工と差をつけ、より高耐久な住宅が実現し、お客さんに褒められること間違いなし!

「ウチは目違いホゾの鎌継ぎなんだ!」


って、仲間に自慢できますよ!(まあ、金輪継ぎには劣りますが・・)


伝統構法へ・・
コメント

在来木造について

2010-12-15 14:32:52 | 長期優良住宅
在来工法の構造材の仕口
ホゾの長さはこの程度で、金物で補強するのが一般の考え方です


昨年より仕様の検討を行ってきた、「越後匠の家普及協議会」ですが、その会議の中で、「ポピュラーな良く行われている在来木造」の仕様を学ぶことが出来ました。

伝統構法ばかり造ってきた私にとっては、当社の20年前位の仕様で、当時から進化しているのは、地盤補強、防水性能、断熱性能くらいでしょうか・・

構造に関しては、木の狂いを考慮していない事、全体の構造計画が甘い。金物の入れ方に工夫が無い・・という面があるので、この部分は改良の余地があると思います。

そんな中で、当社がこれ以上は妥協したくないという仕様を提案します。


 基礎に関しての仕様 「布基礎が主流の現在の在来木造住宅」


住宅瑕疵担保履行法が施行され、10年間の担保の保証を行わなければ住宅を建築することが出来ないという制度となっているので、保証の対象である基礎に関して「地盤保証」が無いと保険が適用されなくなっています。

地盤保証の無い時代は、「表層改良」が主だったのでしょうが、地盤保証を付けると、大規模な柱状改良が必修となっています。

当社の場合は、割り栗石地業による「ベタ基礎」が基本だったので、表層改良も行ってはいなかったのですが、地盤保証を付けるために、柱状改良を行うことが多くなりました。(よほど地山等で地盤が良好な場合を除いて、柱状改良をしなければならないという検査結果が来ます)


現在の、住宅の基礎は、ほとんどの場合、「柱状改良」を行うため、ベタ基礎まで施工しなくても、「補強しているから布基礎で十分」という見解になっています。

また、コスト面においても、ベタ基礎よりも坪2万円程度安く済むので、こちらを薦める事が多いようです。


当社でお薦めする布基礎の最低仕様



 仕様1.割り栗石地業
 仕様2.防湿シート+砂押さえ


仕様1 割り栗石地業

割り栗石地業に関しては、当社のベタ基礎と同様、「割り栗石」を一個一個手作業で地面に並べ、目詰め用の砕石を敷いて転圧を行います。
最近では砕石を機械によって厚めに敷いて転圧を掛けて終了するというのが基本のようですが、手間が掛からずコストは削減されても、地震時に砕石が流れてしまうという欠点があります。

新潟県中越地震では、基礎下の砕石が流れて中空となり、基礎が地面から浮いてしまうという現象も見られました。
当社で行っていた栗石地業の場合、石自体が動いても砕石のように流れ出さなかった経験があります。昔から行われてきた施工法にもちゃんと理由があるのです。


ベタ基礎の場合の「割り栗石地業」


丸い部分は柱状改良です。


一個一個手で並べます




仕様2. 防湿シート+押さえ砂敷き

ベタ基礎の場合、栗石地業を行った後に、防湿シートを敷きこみ、捨てコンクリートを打ち込み、その上に基礎を作ります。



ベタ基礎の場合の防水シートは全面に敷きこみます


布基礎の場合は、基礎を作って建て方終了後に外部を塞いでから、床下に防湿シートを敷きこみ、その上に砂を載せて押えます。
中には、防水コンクリートを布基礎の施工後に打ち込んだり、防水シートを敷いてからコンクリートを打ち込んで、見た目、ベタ基礎の様に見えるものもあります。

コスト削減から見れば、この方法でしょう。
ウィークポイントとしては、防湿シートと布基礎の継ぎ目から湿気が上がり、シロアリの進入路となる部分です。



布基礎と防湿シートの継ぎ目がウィークポイントです


実際、この部分から地下水が上がったり、シロアリが入ったりしているそうです。
ここを、どう処理するのかが耐久性向上の目安となるでしょう・・・
アスファルト系のブチル・テープ等を布基礎とシートの接合部分に貼るくらいでしょうか・・

砂で押えず、コンクリートを打って押えた場合でも、避けられない現象です。

後々のメンテナンスを考えれば、砂を敷いたほうが、テープを張替えするのに都合が良さそうです。(コンクリートで押えると、どうなっているか分らない)

底版が一体となっているベタ基礎ならば、防湿シートが全体に敷きこんであるので、上記の欠点は補えます。



 外壁の収まりの仕様 「外部のボードを貼る」


外壁の下地に関して、最近、ボードも貼らずにタイベック(透湿シート)のみの施工がポピュラーとなっているようです。これは、外壁で防水と防火の性能を得ようということだと思います。(コスト削減が最大要因)

たいていは、耐力壁部材が「筋違(すじかい)」なので、わざわざ外側にボード(石膏ボード等)を貼らなくても良いという見解なのでしょう。

当社の場合、外部に耐力面材を貼って耐力壁とするので、開口部分に石膏ボード等を貼って下地を平らにする必要があるので、ボードは必修となっています。


当社のお薦めする外壁の最低限の仕様



ボードを貼ることで、

1.タイベック(透湿シート)同士の密着度が強まり、機密性が強化されます。(中でピラピラしない)

2.表面の外壁材だけに頼らない「隠れた外壁」が形成されます。表面は単なる仕上げです。

3.防火性能が向上します。

3.ボードの分だけ断熱性が向上します。

という利点があります。石膏ボードは外壁部分全面に貼っても、材料だけで5万円位で済むので、それ相応の効果はあると思います。


もくじへ・・
コメント

流し収納のヒント

2010-12-04 16:13:48 | システムキッチンを考える
流しの何処に何を収納するのか例をあげました


システムキッチンの選定の際、考えるべきは「使い勝手」なのですが、「収納重視派」と「機能重視派」かで異なってきます。

普段使っている調理器具や調味料、洗剤といった、「よく使う物」がシンク廻りに収納されるのですが、基本的なI型255㎝のシステムキッチンの場合、おおまかに、何処に何を入れるのかのヒントを掲載します。




クリックすると拡大します。


ここに、流しの後ろのスペースに何が来るのかが加わります。
(家電スペース=電子レンジ、ポット、炊飯器、ゴミ箱等・・)


「システムキッチンを考える」目次へ・・
コメント

市街地内の集会場 イメージ・ボード

2010-12-02 21:19:00 | 伝統構法について
「街中に集会場が少ない」という意見があり、
市街地内の高齢者が集う集会場を設計しました。


吹き抜けからの明るい日差しを浴びた回廊と大広間によって構成される、180㎡の小さな集会場ですが、地域のコミュニティーと介護福祉施設の要素を兼ね備えます。
市街地内で家が密集した中で、自然の風と光を如何に取り入れるか、県産材をふんだんに使えるか、人が集う集会場はどのようなものか・・がテーマです。



上から見た図
1階は大広間、2階は調理スペースとして用います。
高齢者の場合、2階まで階段を上がるのは大変なので、
2階は健常者のボランティアの「炊き出し」用としました。


玄関ホール


正面本屋と雁木の木組み


玄関正面から見た図。
奥に「薬師如来像」が安置されます。
これって・・お寺?




もくじへ・・
コメント (2)