べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

雪庇を落として安心の土合町K邸

2011-02-09 11:22:34 | 長岡市土合町K邸(越後杉)
円形出窓が印象的な土合町K邸ですが、
雪で覆われています。


先週の土曜日に市内の建物を点検して見て廻りました。
伝統構法の家は基本的に積雪2mまで大丈夫ですが、見た目よりも締まって重くなっているため、1.5mくらいになったら下ろす必要がありそうです。

また、軒先から伸びる「雪庇(せっぴ)」は、屋根鼻を傷め、特に雨樋に荷重がかかっては損する恐れがあります。

土合町K邸では、お客さんが自分で雪庇をつついて落としていたので、全体を下ろす必要がないと判断しました。
木製の先端にへら状になった「雪庇落とし」で落としていたそうです。
こういった工夫で大規模な雪下ろしをすることなく、安心して住んでいられるのも耐雪に優れた構造ならではでしょう。



道路側から見た所
かなり雪を載せています。1.2mくらいでしょうか・・
量は少なくても重量があるので、2mくらいの積雪量と同程度でしょう。


車庫に積もった雪
屋根鼻から出ていた雪庇を落としているので、
屋根が傷む恐れがありません。



もくじへ・・
コメント

土合町K邸 外構工事終了

2008-04-26 19:31:46 | 長岡市土合町K邸(越後杉)
土合町K邸の外構工事がほぼ終了し、外観が姿を現しています。

道路側からの外観は、いままで、既存の庭木が遮っていて、全景が見えにくかったのですが、庭木の移動にも、時期があるということで、3月末まで待ってからの作業でした。

「門松」のように形良く庭屋さんに移動してもらい、やっと外観が整ってきました。

舗装は庭木移動の後となり、4月中旬までずれこみましたが、足掛け2年のこの工事、ようやく終盤となりました。
コメント

土合町K邸 解体終了

2008-01-09 13:45:39 | 長岡市土合町K邸(越後杉)
年末から継続していた、土合町K邸の既存建物の解体が終了し、新築建物が全景を現しました。

建物というよりも、「構造物」とか「艦船」みたいな感じで、堂々とした威圧感があります。

アール部分は今まで隠れて見れませんでしたが、円形屋根とともにインパクトがあります。
「ムーミンの家の屋根」みたいなイメージで設計していたのですが、杉の羽目板と共にヨーロッパの田舎のサイロみたいな感じとなっています。
これに、煙突をつけると、ムーミンなのだろうか?
コメント

既存建物 解体開始

2007-12-29 00:36:55 | 長岡市土合町K邸(越後杉)
土合町K邸の解体工事も行っています。

本当は夏に解体する予定だったのですが、中越沖地震により、お客さんがボランティアに参加したりで、引越しが伸び伸びになり、ようやくの解体となりました。

既に出来上がっている、新築建物(写真:右側奥)に隣接している古い建物を壊しています。
全景が今まで見れませんでしたが、解体が進むにつれて、少しずつ、その姿を現していきます。

古い建物も、意外としっかり作られていて、ほとんどが土壁でした。
よって、土を出すのに解体屋さんも苦労していました。
コメント

地場産システムキッチン

2007-04-19 22:13:54 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


今日は久しぶりに晴れて暖かい一日でした。
「春」ってのは、こういう日を差すのでしょう。

5分くらい散った桜並木を通るのが心地良い。

写真は、ダイアシステムキッチンのアレグレッティシリーズです。
土合町K邸でも採用していますが、地元新潟の旧栄町にある「ダイア」の製品です。
価格も手頃で、一流メーカーのB級品(TOTOならスタイルf、クリナップならキャプラン)の予算で、ワンランク上(TOTOならレガセス、クリナップのクリンレディ)のグレードの製品が手に入ります。
もともと、ダイヤは建具屋さんだったらしく、扉には定評があります。
ステンレスカウンターも上越にて作っているとのこと・・

まさに、地産地消。
アフターも電話一本で生産地から飛んできてくれる!
しかも、プランは基本的にフリーなので、いろいろと形状を注文できます。
K邸では、シンク下をフリースペースにしています。

ここにゴミ箱を置いたり、写真のように椅子を置いて、座りながらの料理とか・・
扉があると、どうしても匂いがこもりそうだとか・・

高さも自由に変えられます。
奥さんが小柄な場合はカウンター高さを80cmくらいまで下げる。
逆も可能。
IHや食洗器、スイング式のウォールキャビネットなど、大体の装備はあります。

最近では県産杉材を使った扉の商品も開発したとか・・
どんな製品になったのか楽しみです。

こういう、隠れた地元メーカーを発掘するのも良いのではないでしょうか?
たまたま、新潟は流しメーカーがあったけど、他の県では違ったジャンルで特色が出せるのでしょう。
地元製品を採用すれば、経済的にも循環するのは、山の木を使った場合と同じです。
そういう地元企業を採用し、プランニングし、育てていくのも、消費者、設計者の使命だと思います。


「システムキッチンを考える」目次へ・・

コメント

杉テーブル

2007-04-18 12:22:40 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


長岡市内の桜は満開時期を過ぎ、先日の雨によって半分くらい散りました。
山は山菜の時期を向かえ、若葉の芽吹く季節となります。

雪国の春はあっという間にやってきて、あっという間に過ぎ去ってしまう・・
それでも、寒気が残っているのか、寒い日々が多々あります。
移動性低気圧の通過により、突風が吹き荒れることも多い。
今年の天候は全く読めないので、外仕事もままならぬ状態が続いています。

そんな中、土合町K邸の引渡しが近づいています。
暖房器具の試運転もほぼ終了し、カーテンの取り付けも終了。
あとは、電話やTVが入れば暮らせる状態になります。

お客さんのご要望で、居間の丸柱に合わせたテーブルを作成し、搬入しました。
既に、吉田町T邸で使われたアイディアなのですが、テーブルを扇方にして、円形柱に合わせてくりぬいた部分を柱に合わせると、柱を中心にぐるぐると回転できて配置が自由にできる形状です。
カウンター部分も杉の端材を集成して作ってあります。
余った材料を捨てずに最後の最後まで使ってやろうという試みです。
おもしろいテーブルになりました。

ここに座って、円形柱を眺めながら語らうと時間の過ぎるのを忘れてしまうのは、吉田町T邸と同じです。
癒しの空間となれば幸いです。




丸柱の脇に、透明のガラスを使った「戸棚」が見えます。
これも、見学会のときに論争になったのですが、ガラスが素通しなのが嫌だとか、良いとか・・賛否両論の建具です。

もともと、この戸棚(というか物入れ)は、この後ろ側の通路からも使えるように両方が引き違いの戸になっています。
通路の奥には脱衣室があり、その窓を開けて、こちらの物入れの建具を通路側と居間側の両方を空けると風通しが良くなるように設計しました。

また、通路部分は暗くなりがちなので居間からの明かりを取り入れるために透明ガラスにしたわけです。

ただ、この物入れが「食器棚」の用途になるのか、「飾り棚」、若しくは「食品庫」の用途になるかでガラスが透明か半透明、若しくは全くフラッシュにして何も見えないようにするか色々な意見がありました。

中には、「飾り棚」としてディスプレイするスペースとして使うという人もいるし、食品庫として外から全く見えないほうがいいという人もいる・・

そんな意見のある中、主体になるのはお客さんがどう使うかということなのです。
使い方によって、半透明にすれば良いし、パネルにしてもいい。
ガラスを捨てるのは環境によくないので、フィルムを貼ることで対処する予定ですが・・
どうなることやら・・

こんな感じで、自由度がある家がいいと思います。
まったく、これはこうだと言うのではなく、住む人が工夫して使える部分を残す・・
おもしろい住み方を考え出す自由度があったていいじゃないでしょうか?

コメント

長岡市土合町K邸 内覧会

2007-04-16 12:20:44 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


先週、先々週はバタバタしてブログの更新もままならぬ状態でした。
内容は、面白い話が盛りだくさんなのですが・・

長岡市土合町K邸の内覧会をこの連休に開催しました。
今回は、構造見学会に来られた方や知っている方々を案内するのみのこじんまりした内覧会でしたが、10組ほどの来場者があり、ゆっくりと話ができたので充実した内容となりました。

初日は低気圧の通過に伴い、大風で荒れていましたが、玄関前の風除室に入ると、全く影響も無く、家の中は2重サッシで風の音も入ってこないので静かでした。

2日目は、逆に晴れて、お花見には最適な日和でした。
風も少しあったので、窓を全開して、工事後(いや、工事中も含めての)はじめての空気の入れ替えをしました。
初日は少し寒かったのでエアコンや蓄熱暖房をかけて暖めていたら、VOC(室内汚染物質)が出ていたらしく、頭が少々痛くなりました。
工事期間中、冬場だったので殆ど換気もせず、表具に珪藻土入りクロスを使っていたとしても、ユニットバスや建材、器具の樹脂部分から出てくるVOC量を抑えることは困難だったようです。

部屋を暖めて、VOCを強制的に発散させ、窓を開けて空気の入れ替えをすることで、汚染濃度を下げる「ベイクアウト手法」を引渡し前に何回か行います。ウチの建物の場合は、これで十分。
建材の使用量は格段に少ないし、表具も珪藻土入りですから・・

工事後初めての深呼吸を行い、春の風を十分取り入れてすがすがしい室内の中、2日目のお客さんを迎えました。

器具が正常に使えるかどうかも、こういう期間に確かめられます。
初日の夕方に蓄熱熱暖房のスイッチを入れ、深夜電力で暖められるかチェックしました。
2日目の朝に家に入ると、玄関先がほのかに暖かく、居間に置いた7キロカロリーの蓄熱暖房1器で全館暖房に近い状態になることを確認。
ウレタン断熱材の吹きつけにさらに内側にグラスウールを入れ、さらに外壁はウレタン断熱の入った鉄板サイディングですから3重断熱になっている。しかも2重サッシなので樹脂製ペアガラスよりも保温性能は格段に上。そして縁側や玄関の風除室により熱の損失を抑える間取りにしてあります。
換気はおそらく、パイプフードやコンセントや分電版などのすきま風程度の適度な換気量でしょう。
雪国の場合はこれで十分だと思います。
木組みの伝統構法を駆使するのも見せ場のひとつですが、住宅としてもトップクラスの性能であることも確認していただきたいところです。

と言っても、お客さんの視点は古民家風の梁や木組みに集中していることは明白でした。
吹き抜けから入る光で照らされる大空間の居間や、玄関先の丸柱、円形階段が見所で皆さん十分に堪能していただいたようです。
コメント

長岡市土合町K邸 お掃除屋さん

2007-04-06 19:58:44 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


本日は快晴!気温も暖かく、冬囲い外しの作業がはかどりました。
長岡市土合町K邸でも、土間コンクリート打ちが行われ、天気の良いなかで仕上げも上々です。

ただし、風が吹くと肌寒く、まだまだ本格的な春でもなさそうです。
桜もまだ、つぼみも出ていません。
何年か前は4月上旬に花見ができたのが嘘のようです。

土合町K邸では、完成後のハウスクリーニングによる掃除が行われています。
ウチの建物は、吹き抜けはあるわ、2重サッシはあるわで面積的には作業量は多いようです。
それでも、床の養生をはがし、ガラスが磨かれてくると、

「家だな」

という感じがしてきます。
来週の土日にささやかですが、内覧会を行います。
構造見学会に来ていただいた方や知っている方のみにご案内を行っています。

実物は、写真よりもはるかにいいです。
広角レンズで写したとしても、この空間の広がりは実際にそこにいないと体験できません。
丸柱や小屋梁のからみや天井の高さは写真では表現しきれません。
コメント

土合町K邸 建具取り付け終了

2007-04-04 20:28:44 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


本日は、午前中は晴れ間が広がり、暖かい1日となるかと思いきや、午後から曇りだし、夕方には雨。気温もずっと低くなり、雪の降るような寒さとなりました。

移動性低気圧の通過により、一時的に冬型になったようです。

暖かな春になるのはいつの日か?

さて、土合町K邸では仕上げの最終段階となっています。
表具は貼り終わり、建具や照明器具の取り付け。
明日は、掃除屋さんが入る予定です。
この1週間ですっかり完成した感じになります。
あとは、器具等の試運転や調整くらいの作業となります。

写真は、建具の取り付いた和室の様子です。
最近は、建具屋さんの仕事がめっきり減ったそうです。既製品の建具が増えたし、和室も少なくなってしまった、和室も大壁の和室が主流となり、やはり既製品の建具も出回っている・・

現に、この家の場合も、2階の洋間やトイレの建具は既製品を使い、1階は真壁なので、建具屋さんに作ってもらっています。
昔は、ほとんどの建具は建具屋さんが作っていましたが、現在では各メーカーがこぞって既製品の建具を作り、値段も手ごろなので、こちらにシフトしてしまっています。

この家の構造は杉材なので、建具屋さんも「杉」に材料を統一してくれました。
建具の材料の場合、節の無いいい場所を使うので、1/3くらいしか使えないといいます。目も細かいものを選ぶので、材料単価がものすごく高くなってしまう。

丸太の割り方も、柾目(板目の逆)を取るために、芯から放射状に割っていきます。(大工の場合は、平行に落としていく)

「材木屋さんは、建具屋なんか相手にしない」

と、言っていましたが、地元産の杉でも、下地材や構造材で建具の材料になりそうなものがたまに出てきます。
地場産杉の建具もいいと思うのですが・・(こんど、マルユーさんを紹介してみるか・・)
材料があっても、需要がなければ意味がありません。
建物も、真壁が多かったり、和室があったりすれば建具屋さんが腕をふるえるのですが、大壁で洋風が主流の現在の住宅では数が出ないのが現状です。
おもしろい形の家には、おもしろい形の建具がよく似合う・・
伝統的な建て方に戻ることでも、昔ながらの建具が日の目を見るでしょう・・


「現在の建物は建具を取り付けてしばらくすると、よく狂う」

と言っていました。
杉と松を比べると、杉のほうがおとなしい。松は、ものすごく狂います。
しかも、現在の米松は40年生以下の間伐材みたいな材料が多いようです。それなら尚のこと狂うはず・・
我が社の建物は、杉材で、乾燥期間を設けて、十分狂わせてから内装工事にとりかかるので、引渡し後は狂いが少ないのですが、米松で、乾燥期間も設けないで引き渡せば、おのずと狂ってくるのは必死。建具は狂わなくとも、柱や梁、特に床梁が狂えば、建て付けは悪くなります。

建て方が終わって、1、2ヶ月で引渡しというのは、工務店にとって都合のいいものですが、お客さんにとっては、早く住める以外にメリットは全く無い。むしろ狂いや乾燥が不十分で耐久性に劣る建物になってしまう。

昔の家づくりは2~3年かけてゆっくり乾燥していましたが、そこまでしなくとも1~2ヶ月くらいは乾燥期間を設けたほうが家が長持ちすると思います。
コメント

吹き抜け 表具貼り

2007-03-31 19:07:45 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


本日は、夕方から前線通過のため、雨になる予報でしたが、お昼過ぎから雨が降り出しました。
昼から予定していた地鎮祭で降られてしまったため、急遽、テントを張っての儀式となりました・・

予報よりもちょっと早い展開です。
来週は、ほぼ雨の予報。3、4月は1、2月と逆で、雨や雪にたたられています・・このまま梅雨に突入したりして・・

さて、土合町K邸では、表具屋さんが最後の追い込み段階です。
吹き抜け部分の表具は、はしごをかけて、さらに、丸梁を足場にしての作業です。

ここを貼り終われば楽な部分だけとなりますが、やっぱり吹き抜けは大変です。


表具は、珪藻土表具を多用しています。
表具屋さんは貼りずらいので嫌うのですが、私自身、ビニールクロスの臭いに弱く、頭が痛くなってしますのです。
ホルムアルデヒドは抑えられているのですが(実際には出ていて、キャッチャー剤に吸着させててごまかしているだけ)、その他の化学物質が出ているようです。(おそらく、発泡剤とかだと思う・・見本を開いただけで臭いますから・・)
表具屋さんは、

「まったく、わからない」

と言っていますが、やっぱりだめです。あの臭いは・・
珪藻土とかマイナスイオンとかでないと、後で、頭痛がするのです・・
ハウスメーカーの展示場とか行くと、くらっとくる所もありました。(○サワとか・・家具のせいにしていましたが、今は24時間換気してるんだろうし・・)

改装とか、完成後にすぐ住む場合、特にお年寄りや子供部屋の改装には、珪藻土表具をおすすめします。アレルギーになったり、病気になってしまう場合もあります。
新しい家に入ったお年寄りが、病気になったり亡くなったりするのは、案外、このあたりに原因があるのかも・・


塗装もそうです。天然系の塗料にこだわっているのは、お客さんのためでもありますが、自分自身のためでもある。頭がいたくなるので長時間、現場に居れないのです。
どうも、石油系の塗料もダメみたいです。(塗装屋さんは平気のようですが・・)
私が長時間居れる現場は、シックハウス症候群の方に最適な環境なのかも知れません。



居間の天井は、屋根なりに上らせて、2階の洋間からのぞけるように設計してあります。
明かり窓も何箇所か採ってあるので、明るい居間となるでしょう。
照明器具やカーテンが取り付くと、また感じが変わってきます。

あと、1、2週間くらいで完成の予定です。

完成とともに、お客さんが住みだすので、完成内覧会は行いません。
構造見学会に来ていただいた方や、知っている方のみに案内します。
概ね、4月8日前後でしょうか・・
興味のある方は、ご連絡ください。
コメント   トラックバック (1)

土合町K邸 カキシブ塗り

2007-03-28 21:26:14 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


能登半島沖地震が発生してから4日が過ぎようとしています。
震度5弱クラスの余震があったそうで、まだまだ安定しない日々が続いているようです。
新潟県中越地震でも10月23日の本震と27日にも震度5クラスの大きな余震があったのを覚えています。
あのときは、屋根の上から降りて数分経ったくらいにグラっときたので、もう少し降りるのが遅かったら危ないところでした。
屋根瓦が落ちている部分に、雨が降ると雨もりが発生します。

それを防止するために、瓦の上からブルーシートを張りました。
毎日、毎日、ブルーシートを持って屋根の上に上がったものです。
危険を承知で・・
それも、台風並みの強風が何回も吹いたのでそのたびにシートが飛ばされ、また張りに行った覚えがあります。夜中に呼び出されるのはしょっちゅうでした。

そんな、地元の大工たちの血のにじむような隠れた仕事があっての震災復興でした。でも、いざ新築となると、ハウスメーカーに行ってしまう・・

いったい我々の努力は何だったのだろうと思います。
苦労した甲斐が、無になってしまうのは腹立たしいかぎりです。
そんな思いを、輪島の大工さんたちに味合わせたくない!

中越地震から丸3年を向かえ、この3月で一応の復旧が終わったといいます。
その間、地元で復旧できない手間を多方面の労働力や大手メーカー、中央の技術者集団がやってきてほとんど消化してしまい、地元に残る分は少なくなっています。
しかも、地震復旧で増えた利益や復興用補助金はほとんど法人税で持っていかれてしまった・・
住宅需要も期限付きの復興支援制度により、ハウスメーカーにいいように食い尽くされ、神戸のように10年くらい不景気になる予想も・・

地産池消。地元の労働を使えば、地元に残る・・
先のことを考えて、購入、復旧をしていただきたい限りです。


さて、長岡市土合町K邸のカキシブ塗りを行っています。
写真をみる限りでは、塗った部分が光って艶があるように見えますが、実際には光沢はなく、重量感のある梁や柱に仕上がります。
カキシブは酸性で、下に塗った色を定着するとともに、カキシブ自体が固まって表面に被覆をつくり、木を保護します。
カキシブを塗ったハケは次の日に固まっていたり、缶に入ったカキシブがゼリー状に固まっているのを見ると、これが保護する成分なんだと肌で実感できます。

カキシブは万能で、防腐、耐水性に優れた塗料です。
昔は、自宅の庭や山に生えている柿を夏の青いうちに採ってきてつぶして、汁を樽や缶に入れて醗酵させて自家製のカキシブを作り、毎年、外壁の板に塗って耐水性を保持していたそうです。

現在は、カキシブを造るのを忘れ、柿の木もみな切られてしまいました。

昔は、自分のことは自分でしていた。それも、自然の物を自然のサイクルに沿って最大限に利用していたのです。

そういった、昔の知恵や技術を使った家作りをしていると、楽しくなってきます。
梁や柱を磨くのは大変でしたが、カキシブ塗りは筆後が残らない程度に拭くだけなので楽な仕事です。

楽しみながら作る・・お客さんの安全を願いながら作る・・

そういう楽しいといった気や産みの苦しみの気が混ざり合っているような感じがします。
大工手間を削られてしぶしぶ、嫌々作っている気が充満した家もあるのでしょうか?そんな家、どんなに自然素材をふんだんに使っていても、不健康になりそう・・
(スピリチュアルな江原さんたちが見るとわかるのかもね・・)

作り手が、お客さんの健康を願えば、素材なり工法なりも自然とそうなってくると思いますが・・
コメント

能登半島沖地震!

2007-03-26 19:38:29 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


先週はいろりろあって、更新がままなりませんでした。
栄町T邸にて、川上から川下までの関係者やこれからのお客さんが集まったり、今後の新潟や長岡の林業に関してパブリック・コメントや関係当局と語り合ったり、深沢W邸の解体が終了したり、墨付けをはじめたりと・・話題は尽きないのですが・・

昨日発生した能登半島輪島付近の地震が大きな話題となるでしょう。
長岡にある我が家も久しぶりにゆれて、中越地震の余震かと思いきや、能登半島沖でM7クラスとのこと・・

震度6強・・中越地震の小千谷市、山古志町に匹敵する大地震です。
あのときは、1晩中、余震が続き、車の中で寝たのですが・・
今回も余震が1日で200回に上るとのこと・・
現地の人たちも不安で仕方がないと思います。
避難所も、体育館は鉄骨が地震のたびにガシャガシャ音を立てて揺れるのです。
食料もままならない。
TVも1週間くらい見れなかった・・役に立ったのはラジオです。
地元の放送局がいちばん身近に感じましたし、情報源としてはこれに頼らざるを得ない・・

とりあえずは、おさまるまで我慢してください。
私たちも、中越地震を乗り越えれきました(ついでに、水害や大雪も)。
はげみになるのかわからないけれど・・

ネットがつながるかどうかもわかりませんが、無事を心からお祈りしております。
携帯でも見れるみたいだから、見てたら、コメントしてね。
応援します。

中越地震の傾向をまとめておきました。参考にしてください。
   こちらをご覧ください。


さて、いよいよ、土合町K邸の仕上げ作業がはじまりました・・
2回目塗り作業の写真です。

塗ったところと塗らないところの差がはっきりと出てますが・・
ベンガラと墨汁を混ぜた塗料で2回目塗りをしたあと、ボロキレで磨き上げ、カキシブを塗って定着させます。

家作りへの根性が試される工程です。
表具屋さんが今か今かと待ちながら、それを横目に見ながらの作業・・

でも、がんばれば、素晴らしい仕上がりが待っている!
産みの苦しみです・・
コメント

土合町K邸 下駄箱

2007-03-18 12:18:20 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


本日も晴れ。習慣予報では、雪が今週続く予報でしたが、以外に雪もチラチラと降る程度でした。

昨日、旧栄町T邸にて数名の林業関係者のみの内覧会を行いましたが、こちらも晴れ。長岡に近づくにつれ、積雪が見られ、平地と山間部の違いをまざまざと見せ付けられた1日でした。
気温も低いし、

   
やっぱり、長岡は山地だ・・

その長岡で建築中の土合町K邸の家の前や屋根にも雪がうっすらと積もっている状態です。大工工事が最終局面に入っています。

写真は、玄関の下駄箱。
丸い大黒柱と吹き抜けのある玄関に既製品の下駄箱は似合わない。

大工も嫌がっていましたが・・

根曲がりの杉の厚い板を天板にして、曲面をそのまま活かした自作の下駄箱にしてみました。このカウンンターの下に、建具屋さんの建具が入って、下駄箱になります。

おもしろい玄関になりそうです。
コメント

土合町K邸 玄関吹き抜け

2007-03-15 19:11:19 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


土合町K邸の大工工事も終わりに近づきました。
システムキッチンの搬入も終わり、あとは並べるのを待つだけです。
現在は、玄関ホール近辺と水周りを残すのみとなっております。

順番に、建具屋さんや表具、畳屋さんが入ってきます。

写真は、玄関を入って直ぐのホールで、大黒柱の支える吹き抜けが広がっている様子です。
2階の廊下の手摺に丸い穴を開け、角々とした柱や壁の構成から丸みを含んだ柔らかい要素を取り入れています。
幼稚園や保育園を作っているような感じです。
子供たちが手摺の穴からのぞき込む風景が目に浮かびます。

おもしろい建物になると思います。
完成まで、あと2週間くらいというところですか・・
最後の細部まで気の抜けないところですが・・
コメント

土合町K邸 金融公庫取材

2007-03-13 14:08:53 | 長岡市土合町K邸(越後杉)


先日までの雪もピークが過ぎ、本日は晴れ間が広がっています。
今朝は工場に積もった雪をフォークリフトにて除雪。
20センチくらい積もっていましたが、屋根から落ちた雪は硬く、1mくらいの山になっていました。
今週は、週末に雪が降るらしく、今年も彼岸を過ぎても本格的な春にならないような感じがします。
山に雪が降ったので、水不足の心配もなくなりましたが、スキー場はいまさら降ってもお客が来るわけでもなく、中途半端でもあります。

国産杉材、県産杉をめぐる動きがあわただしくなってきました。
住宅金融公庫でも、国産杉や県産杉を推奨する動きがでてきました。
本日の、午前中に、土合町K邸新築現場に公庫が取材に来ていました。

いままで、材料に関してはあまり問わなかった公庫の仕様ですが、循環社会や環境考慮も視野に入れ、国産杉、県産杉材をうたうそうです。

住宅金融公庫といえば「金物」です。
実を言えば、新潟県産材に関しては、金物の使用に関しては注意が必要です。
さらに、住宅品質確保に関しても問題のある材料です。

「狂う」「すく」「やわらかい」の3拍子そろった材料を的確に使うには、高度な技と根性が必要です。
「県産杉材使用マニュアル」みたいなものを造ってやらないと、おそらくクレームだらけの品になる。
全くのシロウトがうかつに手を出して、粗悪な材料だという悪評を流してもらうのが最悪のシナリオです。

お客さんから震災復興支援制度を利用することを告げられ、しぶしぶ越後杉を使ったら、とんでもない材料だったという感想を良く聞きますが、それは技術も根性も無い自分の未熟さを露呈しているようなものです。
さらに、材木屋さんや森林組合を呼んで責任を取らせるなど言語道断。
だったら、はじめから使うなと言いたい。

そういう材料を、なぜ使うのか、その根本をよく理解してほしいものです。

具体的に、改善することを挙げておきましょう。

1.ベタ基礎の場合はパッキン工法をやめる。
2.柱のホゾ穴は土台を貫通して、柱ホゾを基礎に到達させる
3.柱の上下のホゾは長ホゾを採用する。
4.ホールダウン金物をなるべく使わない設計上の工夫をする。
5.羽子板ボルトは引き寄せ金物にして、外側にナットを使わず、中にナット締めにして後で締め直せるようにしておく。(そのまま化粧とする。緩んだらお客さんが締める。)
6.梁の上下に金物。
7.通し柱に掛かる桁や梁のホゾを小根柄などにして、反対側の材料に通して内側からナットで締める。
8.小屋組みに中引(なかびき)を入れる。5寸角を小屋梁に渡りあご等で結ぶ。
9.耐力壁に筋違いを使わない。(筋違いプレートのビスに材料が負ける、さらに筋違い自体が反るので壁が曲がる)面材の採用。通し貫にして土塗り壁にする根性の無い方はダイライトや構造用合板など・・
10.2階根太を極力やめる(厚めの構造用合板)

解説
1.に関しては県産材に限らないのですが、床下の通風を調整できないと、梅雨時期の湿気が床下内にたまり、かぶれてしまいます。
基礎に断熱をしても、おそらく解消できないでしょう。内部結露の防止とは全くメカニズムがちがいます。

2~8まではプレカットでも十分対応が可能です。
2.は土台のめり込みによる影響を解消できます。

3.は6センチ以上のホゾがあればよい。
中越地震でプレートに打った釘が構造材を裂いて、短ホゾの場合は構造材から抜けてしまった例がありました。

4.はコーナー部に耐力壁を設けなければよい。
上下階の耐力壁を市松配置するのが理想。

5.は、メンテナンスができる。

6.は、金物の配置をちゃんと理解していない人が多いので念のため。
化粧梁の場合、下に金物が出てこないと、離れてしまいます。

7.は、通し柱に掛かる材料が(特に短い)短ホゾで、ただ刺さっているような場合が多いためです。通し柱の断面欠損を問題にしているのでしょうが、上下に違えるとか工夫をしてほしい。


8.は、中越地震の経験上からです。

9.10に関しては、杉が反りやすいため、短期間の工期で引き渡した場合、後で狂ってクレームになります。乾燥期間を十分に取って、狂いを修正してから仕上げれば解消できます。

これだけの工夫をするだけで、格段のバージョンアップが可能です。
我が社の場合、まだまだ工夫をしているのですが、これくらいにしておきましょうか・・
伝統構法に切り替えなくても、少しの工夫で県産材が使えるようになります。
さあ、明日からあなたも、県産材住宅に切り替えましょう!
そして、循環社会の構築と環境問題への貢献をしましょう。
コメント