べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

土台の入れ替え ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-31 16:48:39 | 新潟県中越地震
土台廻りがシロアリに喰われていると構造的に弱くなります。


【シロアリの喰害】
地震によって被災した建物を直していると、シロアリの喰害に気づかずに、被害が広がっていた場面もあります。
シロアリによって構造材や下地材を食い荒らされていると、いざ地震に遭ったときに耐力を十分に発揮できず、倒壊に至る場合も考えられます。
本来は地震の起こる前に「耐震工事」として施工するのが望ましいのですが、復旧工事の際に直しておきたい箇所でもあります。

【シロアリの生態の特徴】
シロアリは人目の付かない場所で活動するため、見えたときはかなりの被害に遭っているケースが多いです。
床下の土中に巣を作り、そこから蟻道(ぎどう=アリの通る道)を形成しながら進んでいきます。
コンクリートも蟻酸(ぎさん)を出して溶かして穴を開けていきます。
通常は、床の下地である「根太(ねだ)」を食べていくのですが、時には「書類」などの紙製品、「畳」も餌としますので、定期的な整理整頓、掃除をしないといつの間にかシロアリに侵食されています。
シロアリは巣が出来ると半径10~15mは活動範囲となるため、お隣に巣が出来ていた場合も注意が必要となります。



シロアリの喰害と生態の特徴



【土台入替え】
シロアリの喰害に遭った場合、土台の入れ替えをお薦めします。
基礎や柱などが絡んでくるため、施工は困難ではありますが、不可能ではありません。

【工事の手順】



補強をしながら施工を進めます




壁の解体
柱も喰われていたため、入替を行います




既存の土台を撤去します




土台の入れ替え終了
檜の土台の両端を「鎌継ぎ(かまつぎ)」で設置しました。
基礎と緊結するために両側にアンカーボルトにて止めています。




構造用合板を打ち付けて耐力壁としました。
今回は地震の応急修理も兼ねているので、できる限り耐力を持たせます




構造用合板の上にラスボード(プラスター塗り用の下地)を貼りました
以降は左官工事に引き継ぎます


【土台入れ替えは知恵と根性で乗り切る】
土台が破壊されてしまい、建物が傾いていると「もう駄目だ」と諦めてしまいがちですが、そこは根性の見せどころです。
ジャッキアップやワイヤーによる屋起こしを駆使していくと、段々治ってきて、「あともうちょっとで住めるようになる」と実感します。

【施工後のケア】
床を塞がないうちにシロアリの薬剤散布による防除、予防策が必要です。
土台に腐りずらいヒノキ材を用いる事も有効ですし、床下地にも杉やヒノキを検討した方が良いと思います。
床廻りに松系の材料を使うと、どうしてもシロアリが入りやすくなってしまう。
床下に潜って定期的に点検が出来るように点検口を設ける等の工夫もご提案します。(我が社の場合は黙ってると自動で付けてる場合が多いですが・・・)



新潟県中越地震 - べんりや日記

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10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。...

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1階・押入の壁を補強 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-30 14:32:02 | 新潟県中越地震
耐震補強の施工のしやすい押入の施工方法です


【特に1階の押入を施工】
押入れは耐震補強を考える際に施工の容易な場所です。
押入一か所に、少なくとも3尺の壁が2ヶ所は取れるので、バランスよく施工すれば押入改装だけで建物全体の耐震工事が済む場合もあります。
特に1階の耐震強度が弱い場合が多いので、1階の押入の耐震工事が有効となってきます。

【施工方法】
押入の天井、壁、床を解体し、建物の変形を直した後に耐力壁を設けます。
耐力壁は上下の横架材と左右の柱を繋いで、筋違や面材で壁を形成します。
耐震補強には面材・・一般的には構造用合板を使用します。(シロアリの害が気になる場合はダイライト等の構造用面材を用います)

【施工手順】



既存の押入の様子です
壁のあちこちが傷んでいます




天井、壁、床を解体します





構造用合板を壁に設置します




押し入れ内部の仕上げを行います


【注意点】
耐力壁を施工すると、再度地震が来た時に柱を引き抜く力がより強く働くようになります。
これを抑えるために、柱の上下に「構造用金物」を設置する必要があります。

構造用金物は引き抜く力に応じて種類があるので、適当な強度の金物を選定し、設置します。
両端の柱の上下に金物を入れるので最大4個の構造用金物が必要となります。

また、1階の耐震補強だけを行う場合、将来的に2階も耐震補強を行うことも考えられるので、上下階の耐力計算を行ってから構造用金物を選定した方が良いと思います。(でないと入れ直す必要があるからです。)
建物全体で耐震設計を行って、最大の耐力を得る場合の金物とした方が良いでしょう。



新潟県中越地震 - べんりや日記

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10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。...

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応急危険度判定の建物 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-28 14:20:45 | 新潟県中越地震
応急危険度判定を行った結果「危険」と判断された家屋の修理です


中越地震ではまだ「大規模半壊」や「半壊」「一部損壊」の罹災のクラス分けがまだ不十分だったため、「応急危険度判定」は「危険」か「使用可能」かのどちらかでした。
「危険」と判定された場合は、

●この建築物に立ち入ることは危険です
●立ち入る場合は専門家に相談し、応急措置を行った後にして下さい

の表示がされます。

また、「注記」という事で、実際にどういった損傷があるのかが書かれています。



外観の見た目は損傷していないように見えますが、建物内部は至る所にひび割れが発生しています




【危険と判断された場合】
ここでいう「専門家」とは地元の大工や建築業、建築士を指しますので、「注記」に沿った応急修理を行った後でないと、基本的にお客さんは建物の中に入れない事になっています。
実際はお客さんが入って生活している建物もあれば、仮設住宅にて生活し、応急修理を行ってから建物の中に入るかのどちらかになります。

【応急修理の計画を立てる】
応急修理を行う場合、無計画に破損した場所を直すだけでは、再び余震が来た場合に損壊が広がる心配があります。
できれば「耐震計画書」を作り、その計画に沿った補強工事ができればよいと思います。

【耐震計画】
耐震計画としては、現地の建物の図面を作成し、耐震計算を行ったうえで補強部分を図に落とし込んでいくものです。
バランスの良い耐震壁の配置が要求されます。

【耐震補強の実施】
耐震計画を基に補強工事を行います。
破損した部分を撤去して、補強工事を行ってから、仕上げの施工を行います。
耐震リフォームの手法と同様ですが、土台が下がっている場合はジャッキアップ等の工程が入ってきます。

【応急修理のポイント】
本来ならば、建物の全体を考慮すればよいのですが、特に弱くなりがちな1階部分を重点的に補強する計画の方が経済的と思われます。



工事中は補助的な部材で仮に補強して工事を行います




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10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。...

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応援メッセージ ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-27 18:26:53 | 新潟県中越地震
応援メッセージ

長岡市役所の1階ロビーに掲示されている、応援メッセージです。
兵庫県、徳島県からのものもあります。
































































被災者にとって応援メッセージは、復興への励みとなり原動力になりました。
全国の皆様に感謝です。

そして、今回の能登半島地震で被害に遭われた方々も、これから復興に向けて大変な労力と時間を費やすと思われます。途方も無い絶望感に苛まれる事もあろうかと思われます。
震災からの復興は長期戦です。あっという間に元に戻るものではありません。一歩一歩、諦めず、地道に着実に力強く進めて行って下さい。
震災前の能登の美しい風景を取り戻していって下さい。
全国の皆さんが見守っています。

当社でアドバイスできる事があれば言って頂ければ、何らかのお手伝いは出来ると思います。


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長岡の断面と被害 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-27 18:13:00 | 新潟県中越地震

この図は、復旧作業にまわった現場をもとに、被害状況をまとめてあります。



東山全体が動いていていたようで、
山沿いに被害が集中しました。
西山にも揺れが伝わり、宮本地区にも被害がありました。

平野部でも被害がありましたが、山沿いに比べれば小さなものです。

特に、関原丘陵地帯は被害が最も少なかった地域で、
縄文土器が発見されていることから、大昔から安定した場所だったようです。






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新潟県中越地震マップ ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-27 18:11:01 | 新潟県中越地震
10月23日夕方5時58分、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。
この図は、復旧作業にまわった現場をもとに、被害状況や揺れの方向をまとめてあります。





震源に近い川口町、山古志村、小千谷南部が最も被害が大きく、
長岡、見附は山沿いに帯状に被害が広がっています。

また、小千谷市の信濃川西岸から西側の山沿いに
越路町、長岡市西山、三島町、与板町へと帯状に被害がありました。

長岡市近辺では、東山全体が動いていて、
それに垂直に揺れが伝わっていたようです。





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新幹線の脱線 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-27 18:08:02 | 新潟県中越地震
平成16年10月23日夕方5時58分、新潟県川口町を震源とする中越地震が発生しました。
震源地の真上を通る新幹線で、トンネルを通過した車両が脱線し、線路上で停止しました。




クレーンで持ち上げられる

クレーン2台で車両を1台づつ持ち上げ、上り線に移動させ、駅まで運搬する作業をしています。
度重なる余震の中、慎重に作業が行われました。
12月28日の運転再会に向けて・・







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地震直後の様子(長岡市悠久町) 仮設住宅 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-27 17:48:33 | 新潟県中越地震
平成16年10月23日夕方5時58分、新潟県川口町を震源とする中越地震が発生しました。
長岡市の山沿いにある悠久山には地割れが走り、
建物に多大な被害をもたらしました。

長岡工業高等専門学校も壊滅的な被害を受け、
西山にある長岡技術科学大学に避難しています。
我が母校がこのような事態になるとは・・


崩壊した池沿いの道路

 池沿いの道路の中心部分に地割れが走り、池側部分が陥没しています。
 ここは、栖吉小学校の通学路で、危険なため、保護者が同伴で通過しているそうです。






悠久山の桜並木

ここは、春になると桜がきれいな場所でしたが、 並木道の灯篭もほとんどが崩れてしまいました。
悠久山公園の敷地に仮設住宅が建設されました。

しばらくは、このような風景となるでしょう。




仮設住宅の1ユニット

仮設住宅は、1世帯が12坪(3間×4間)で3世帯分が1つの棟となっていて、 間取りは3DKでユニットバス、トイレ付きとなっています。
雪国仕様で積雪2mまで絶えられるそうで、100㎜の断熱材が入っていて、結露もないそうです。

ここには最長2年しか住むことができません。
その間に家を修理したり、立て直しをしたりする必要があります。




バリアフリー仕様

玄関にスロープを設置しているところもありました。
高齢者、身障者配慮の時代です。



仮設住宅~雪

仮設住宅に雪が降りました。
山沿いの被害の大きな地域の人々が入居しています。
半壊以上の被害で、補修または建て直しの必要がありますが、 雪のために工事が遅れがちとなっています。

入居者にとって、冬の時代が到来しています。
春はいつ、やってくるのでしょうか・・





〇夏場の仮設住宅

夏の日差しに照らされ、仮設住宅の屋根が高温に熱せられて、宅内の室温がかなり上昇したと聞いています。
鉄骨の屋根は焼けやすいので、夏場は注意が必要です。

屋根に水を撒いて対応したとも聞いておりますので、今後の仮設住宅の仕様検討の材料にしていただければ幸いです。





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地震直後の様子(長岡市中沢町) ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-27 17:34:42 | 新潟県中越地震
平成16年10月23日夕方5時58分、新潟県川口町を震源とする中越地震が発生しました。
長岡市の山沿いにある住宅地は市内でも最も被害の多い場所で、
中心市街地での震度よりも1ランク上の揺れがあったようです。

道路に立って地震を経験しましたが、餅の上に立っているような揺れでした。



亀裂の入った土間

被害が大きかった中沢町にあるお客さんの家です。
ポーチ柱が束石から外れていたので、ジャッキアップし、元に戻した直後です。
ポーチより土間が離れてしまっています。
ちょうど、前面の道路沿いに断層が走り、この家の周りの建物は殆どが半壊、若しくは全壊の状態でした。

この建物は、ベタ基礎だったので無事でしたが、
基礎から縁が切れているところは、モルタルが割れたりしています。







倒壊した建物

同じく中沢町で、倒壊した建物です。
土塗り壁で瓦屋根の場合、屋根の重さの揺れを支えきれず、
倒壊に至る建物も少なくありません。
こういう建物を見ると、

  瓦に土壁はだめだ

と、思われてしまいますが、

  戦後の建物なので仕方がない

というのが実状です。
伝統工法で作られた古民家は、倒れていませんでした。








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地震直後の様子(小千谷市) ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-26 22:53:39 | 新潟県中越地震
平成16年10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。
小千谷市では震度6強の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。


起伏のできた道路
道路内の下水管のまわりの砂が地震により液状化し、道路が陥没しています。
この様な光景は何処でも見られました。



飛び出したマンホール
はじめは歩道にボラードか何かが置いてあると思ったのが、 路面から120センチ程飛び出したマンホールでした。
23日の本震の突き上げにより、マンホールが上に突き上げられたと考えています。
その後の相次ぐ本震や余震の横揺れにより横管のまわりの砂が液状化を起こし、マンホールのあった場所に移動し、 路面の陥没に至ったようです。






傾いた電柱
電柱も、本震の突き上げによって上方向に一気に突き上げられ、 相次ぐ余震により、横に揺らされて傾いたようです。
電柱の根元の色が違うので、ここまで液状化によって上昇したというのも考えにくい現象です。


本屋がずれた高床住宅
一回目の本震の突き上げにより、瓦を葺いた本屋ごと上に突き上げられ、 2階の柱と縁が切れ、相次ぐ横揺れにより屋根が1m程右に振られたと考えています。
軒桁の継ぎ手は伝統的な継ぎ方ではなく、「カマ継ぎ」となっていたので、 桁が外れやすく、 柱も「短ほぞ」で桁を化粧とする為、V金物で接合していなかったのが命取りとなったようです。
長ほぞ差し+込み栓打ちとすればよかったのかも知れません。

「中引き」も用いていないようで、中引きと梁を交互に上下に交差させる事で、縦揺れにそなえることができます。
伝統構法では、難しい梁と中引きの交差を、根曲がり材を使用することで実現していました。








無事だった建物

同じ高床式の住宅で本屋が瓦屋根でも、異常のない建物もあります。
「中引き」が設けられていた建物で、おそらく梁は丸梁で、中引きと直行しているようです。
このように施工(木組み)をちゃんとしてやれば、崩壊せずに済んでいます。
表面だけを真似するのではなく、伝統構法をよく理解した上で建てなければ意味がありません。



無事だったM邸
多くの建物が崩壊している中、新築中だったM邸は無事に姿を保っていました。



ガレージ
ガレージの木組みはしっかりとしていました。
独立基礎に固定された柱と土台もほとんどズレていません。



通し貫(ぬき)
通し貫の栓も緩んでいませんでした。


上の下屋が狂っていなかったので、壁として十分な役割を果たしていたようです。
この通し貫にこまいを組んで、土塗り壁を施工すれば、耐火性能もでてきます。
築40年くらいで、土塗り壁に瓦屋根の建物が倒壊していましたが、伝統工法に精通していない設計士やシロウトが見ると、

   「土塗り壁+瓦は地震に弱い

と、直ぐに誤解してしまいますが、40年位前の建物は、通し貫で施工していなかったようで、
(通し貫といっても18ミリくらいの普通の貫では役には立たないです。30ミリ以上は必要。)

   伝統工法でなかったから倒れるのは当たり前

というのが、私の考えです。
実際、小千谷周辺の80年以上経った伝統的な家は崩壊に至っていません。


和室
1階和室では、積んであったグラスウールが転がっていました。
確かに地震があったようです。
それ以外は異常は見当たりません。



居間
1階居間の床に、立ててあった脚立が転倒していました。
材料も崩れています。



大黒柱
居間の大黒柱に刺さる横架材の仕口は全く無傷で、くさびや栓も寸分も動いていないようです。
樹齢300年の大黒柱がこの家を守ってくれたのでしょうか?


台所
脚立が倒れています。
それ以外は地震の前と同じです。


台所の天井
天井の木組みはまったく狂っていません。
合わせ目もスキがありません。
和室を取り囲むサシ構造から四方に伸びる梁組みがガッチリと家を守っています。





割れたガラス
階段室の出窓のガラスが足場に当り、割れています。
建物は丈夫でしたが、足場は踊っていたようです。




下屋
下屋の上に設置した足場も何度か揺れて、屋根のカラーステンレス鋼板を傷めてしまいました。
外壁を収める前に貼りなおす必要があります。



小屋組み
小屋の木組みは全く異常がありません。







ズレたボード
横積みされていたボードが30センチほど横にズレています。
相次ぐ横揺れによってかなりの重量があるボードが動かされたのです。


小千谷市総合体育館
窓から見た総合体育館です。


全国的に有名になってしまいましたが、この中で避難されている方々が生活しています。
地震の前はほとんど車が止まっていなかった駐車場が満杯です。
早く地震が沈静化し、普通の生活に戻りたいところですが・・





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地震直後の様子(乙吉町) ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-26 22:37:48 | 新潟県中越地震
平成16年10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。
長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。
乙吉町は山沿いで被害が大きく、崖が崩れ道路が寸断されていました。



崩壊した道路
現場へ上るふもとの道路が山崩れによって寸断されています。
舗装のアスファルトが割れてめくれ上がっています。








横ズレした道路
坂の途中で道路が1m以上横にスライドしています。
道路の側溝は直線だったので、側溝の差の分だけ移動したことがわかります。
この地盤に亀裂が入り、山全体が動いたようです。





倒れかかった建物
地面の亀裂の上に建っていた家が、傾いています。
地震で傾いたというよりも、地山自体が崩落したため、傾いているようです。
今年は長雨が続いた為、地盤が崩れやすくなっていたのも原因のひとつのようです。



寸断された仮設道路
7・13水害で現場へ通じる道路が寸断されたときの仮設の道路が、このたびの地震で再度寸断されてしまいました。




崩壊した道路
地崩れによって道路や周辺の土地が崩落していました。
もう、道路がどこにあったのかということすら分りません。




亀裂の入った道路

道路に亀裂が入り、いまにもずり落ちそうになっています。
余震や土砂崩れが懸念されます。
側溝には地下水がいきよいよく流れ始めていました。
危険な状態です。



崖沿いの建物

基礎の直下の地山が崩れ、危険な状態の建物です。
すでにこのあたりには避難勧告が出されています。



傾いた建物
この建物も地崩れの部分にあり、家全体が左に傾いています。



建築中のS邸
亀裂がわずか数十メートルのところで止まり、地山崩壊から難を逃れていました。
ほとんど無傷の状態です。
ポーチ柱の根がアンカーで止めていなかった為、揺れて衝撃を緩和したようです。
アンカーで固定していたら柱の途中で亀裂が入っていたかも知れません。




ポーチ
ポーチ部分は全く損傷がありません。
左官屋さんがタイルを貼る予定でしたが、 貼らないうちに地震があったので良かったというところです。
おそらく、タイルに損傷があったことでしょう。



玄関
玄関の壁にヒビが入っていました。
石膏ボードの継ぎ手の部分の表具にヒビが入っています。
他の被災した建物でも同じようにヒビが入っていましたが、ここは被害が少ないようです


居間
脚立が倒れています。
居間の壁の仕上は石膏ボードで、お客さんが珪藻土入りの壁材を塗る予定でしたが、 ボードを止めるビスはしっかりと止まっていて、ボードの継ぎ目は浮いていませんでした。


居間の天井
居間の天井は構造材が露出していて、損傷しているかどうかが直接確認できるのがいいところです。
木組みがしっかりしていて一分のスキも無く、込み栓やくさびが一つもゆるんでいない状態で、割れも入っていませんでした。



和室
和室に運んであったお客さんの荷物や道具が散乱しています。
確かに、大きな地震があったのが分ります。



台所
台所も殆ど無傷です。
システムキッチンの引出しが飛び出していた程度で、壁や天井の表具に異常はありませんでした。
街中の被災現場よりもいい状態です。


子供部屋
2階の子供部屋です。
全く異常はありません。


物入れ
立て掛けてあったベランダ手摺の材料が倒れています。
押し入れボードが傷ついているので貼り替える必要があります。


ホール
2階のホールです。
木組みが露出していますが、やはり異常はありません。




仕口部分
梁の仕口部分と込栓は損傷は無く、ゆるみもありません。


外部の様子
外壁にも全く異常は見当たりません。
通し柱に土台を差すことで、ガッチリと基礎に固定されていたようです。





通常、隅柱にホールダウン金物を付けますが、小国町ではホールダウン金物の所で基礎が割れてしまった所もあったそうです。
引き抜きにコンクリートが耐え切れなくなってしまえば、ホールダウン金物の意味がありません。
金物に頼ることで、かえって基礎を弱くしてしまっているのではないでしょうか?
現在の建築基準法では一箇所の壁がどれだけの荷重に耐えられるかという考えなのに対して、 伝統構法は建物全体の木組みで地震や大風等の横揺れに耐える「総持ち(そうもち)」の考えで、 個々の接続部分は込み栓やアンカーボルトで十分なのです。

日本の伝統文化と西洋の科学万能文化の差が出てきているような気がします。

地震により自信がつきました。




新潟県中越地震 - べんりや日記

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10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。...

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地震直後の様子 ~新潟県中越地震

2024-01-26 22:13:54 | 新潟県中越地震
平成16年10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。
長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。



  朝のスーパー
地震の次の朝、食糧を調達しに24時間営業のスーパーへ行ってみると、
多くの人たちが殺到し、すでにおにぎりやパン、水が売り切れていました。
レジは大人数をさばききれない状態です。







  ずれた棟瓦
長岡の中心部は比較的被害が少なかったようで、
屋根の棟瓦がずれた程度です。



  電気の復旧作業
電力の復旧が比較的はやくすすみました。 一晩中、停電により真っ暗な状態でした。
震度5を越す余震が何度も襲い、
建物の中は揺れて危険なので、車の中で一晩を過ごしました。




  崩壊した鳥居の撤去
町内の神社の石の鳥居が崩落し、危険な状態でした。
落ちた瓦礫に当たって、車の窓ガラスが割れたそうです。
人身事故にならなくてよかったというところ・・




 斜めに傾いた店舗
中心街の建物です。
1階部分が広い空間で、2階が重く、更に瓦屋根だと、
1階の壁が少なく、このように傾いてしまっています。
この建物は更に地盤が沈下し、右に傾いて危険な状態です。







  段差のついた道路
山側の道路は殆どこのように陥没したり隆起したりして、
路面が割れたり起伏をしています。
特にマンホールが突き出している場所が多く見られます。
ひどい所は1mくらい路面より突き出している所もあります。







  亀裂の入った土間
被害が大きかった中沢町のお客さんの家です。
ポーチ柱が束石から外れていたので、ジャッキアップし、元に戻した直後です。
ポーチより土間が離れてしまっています。
建物自体は、ベタ基礎だったので無事でしたが、
基礎から縁が切れているところは、モルタルが割れたりしています。







  倒壊した建物
同じく中沢町で、倒壊した建物です。
土塗り壁で瓦屋根の場合、屋根の重さの揺れを支えきれず、
倒壊に至る建物も少なくありません。







  崩壊した道路
山の中腹の住宅地へ行く道路が分断されていました。







  横にずれた道路
この道路はもともとまっすぐだったのですが、左からの山崩れによって寸断され、
下の道路が右にスライドした状態です。
側溝は一直線でした・・




  倒れかけている家




  寸断された道路
7・13水害によって流された道路の仮設道路はすでに亀裂が入り、分断され、
更にその奥に行く道路も崖崩れにより形がありませんでした。







  亀裂の入った道路
このように亀裂の入った道路がめずらしくありません。
特に山側の道路はほとんどといっていいほど亀裂が入っています。







  崩壊寸前の建物
崖崩れにより、基礎から傾いている建物です。
このあたりは避難勧告が発令され、住民は避難場所へ避難しています。








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床が盛り上がる~木造の傾向 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-26 22:00:46 | 新潟県中越地震
新潟県中越地震では、木造の床が盛り上がるという現象が多く見られました。




度重なる余震
余震による横揺れにより、木造の家屋が何度も横にゆすられます。
横にゆすれると、外側の基礎に力がかかり、沈下を起こします。

家の真中の基礎はほとんど揺れないので、沈下がほとんど起りません。
 

不等沈下による支障が起る

外側の基礎が極端に沈下する為、外周の土台が下がり、柱も下がります。
家の真中の基礎はそのままの高さなので、真中と外周に高低差が生じます。
その結果、家の真中の床が盛り上がる(外側が下がる)ことになります。

建具の敷居や鴨居も外側が下がる為、建て付けが悪くなってしまいます。

床下をのぞくと、外周部の地盤が下がるため、真中と外周部の中間や基礎の周辺で地割れが見受けられます。


 

極端な不等沈下が起るために、家のあちこちで建具が動かなくなったり、床が傾いたりといった支障が出てきます。
特に、田んぼを埋め立てたような軟弱地盤で被害が著しくなります。

これを直すには、外周部の土台を上げてやるか、真中の土台を下げてやるかの対応をする必要があります。


 

布基礎の場合、外壁を外して土台のアンカーを緩めてジャッキアップする必要があります。

1階が畳部屋の場合、畳をはいで、荒床を取れば土台の調整が容易に出来るので便利でした。
外壁を解体する必要もなくなります。
フロアー貼りの場合、床板をはぐと、再利用できない為、新たな床板を貼る必要があります。


水害の場合も、フロアー貼りの床は解体、復旧が困難でしたが、畳の場合、解体も復旧も容易に出来ました。
合板床は濡れるとふやけてしまいますが、荒床も乾かせればもとに戻ります。

地震、水害復旧の点で、古来の畳床は優れた構造だといえます。



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鉄骨造の場合 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-26 21:44:10 | 新潟県中越地震
新潟県中越地震では、鉄骨造も影響を受けていました。





    鉄骨造の傾向
鉄骨造の場合、基礎と斜材に影響がありました。

  1.基礎が破断した
        鉄骨の脚を固定しているコンクリート基礎が破断していた。

  2.斜材が破断した
        2次部材である斜材(ブレース)が破断していた。

    また、建物全体の揺れがひどく、長岡市内の体育館等は被害があったようです。
避難場所となっていることが多く、避難した人たちも揺れにより不安がっていたようです。

水銀灯等の上部に吊るしてある物の落下の危険性があります。


〇軽量鉄骨の天井が落ちた
中越沖地震のケースですが、公共建築物の天井が落ちたという事例があります。

「軽天材」と呼ばれる薄肉のC型チャンネルを組み合わせた天井下地の場合、ビスや金物で固定していない吊り部材が外れて、石膏ボードを張った天井下地がバッサリと落下してきました。
東日本大震災でも同様の事例が確認されているので、こういった場所で地震に遭った場合は天井に気を配る必要が出てきます。





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鉄筋コンクリート造への影響 ~新潟県中越地震のまとめ

2024-01-26 15:45:16 | 新潟県中越地震
本震による下からの突き上げが
鉄筋コンクリート造の建物にどういう影響を及ぼすのか?


新潟県中越地震では、山古志村や川口町で起きた直下型の本震の際に下から突き上げられる現象が起きました。
能登半島地震でもそうでしたが、地震の直後に海岸線が後退し陸地が隆起したのを見ると、大地震を繰り返して山が形成され、日本列島を形作ってきたのだと実感します。
「横揺れ」も激しいものでしたが、「縦方向の突き上げ」も大きなエネルギーを持っていると思われます。

エネルギーは質量に比例するので、重量のあるものほど突き上げのエネルギーも大きくなります。
木造もコンクリート造も例外はありません。


    鉄筋コンクリート造の構造




長岡市街の鉄筋コンクリート建築物は、建物の重量を支える為に、安定した硬い地盤まで杭を打ち込んでいます。
昔は、鋼管杭を打ち重ねているだけで、杭と杭同士は固定されず、上からの重量を押さえるだけの構造となっています。

長岡市街地の地盤は4~10mで、比較的浅い場所まで杭を打てばよいことになります。
3mの鋼管杭ならば2~4本で到達できます。

ただし、硬い地盤は地震の振動を直接伝える為、コンクリートの弱い部分に被害が集中することとなります。




1.本震による突き上げ効果(予想)

一回目の突き上げにより、重い物ほど上へ向かうエネルギーがかかります。
コンクリートの建物自体が空中に飛び上がる可能性が出てきます。(数センチから数十センチか?)

鋼管杭の場合、土中の杭同士は固定されていないので、コンクリート部分と鋼管杭の間に隙間ができます。




2.余震による横揺れ

度重なる余震により、まわりの土や砂が液状化を起こし、基礎や杭の隙間に入り込んでいきます。
また、建物の周囲の土間などの隙間から液状化した砂が噴き出してきます。

最終的には建物の周りの土間の下に空洞が出来て、陥没していきます。
ここにガスや水道の配管があった場合、破損してライフラインが止まってしまいます。




〇建物周辺の陥没
一般にコンクリートの基礎はしっかりしていると言われています。
建物周辺の地盤が液状化を起こし、地盤が下がったと言われていますが、砂地でない場所では液状化は起こりにくいと考えられます。
基礎自体が浮き上がり、空洞化した部分に土砂が入り込んで、周辺の土間が陥没したと見ています。




 

 

    ベタ基礎の場合

小千谷市内のベタ基礎コンクリート建築物で、その重量を支えきれずに不等沈下を起こし、斜めに傾いているものが見られました。
田んぼを埋め立てた場所なので、砂質土の土壌が液状化を起こして傾いたと考えています。




外観

震源地に比較的近い小千谷市の集合住宅です。
外見は何もないように見えます。




〇基礎の周辺
建物の近くに来ると、基礎の周りが極端に沈下していることがわかります。
この建物は一方向に倒れていて、住民も生活に支障があるとのことでした。




ベタ基礎は重量のある建物で背が高くなると重心が上になる為、傾きだすと支えきれなくなります。2階建てくらいだったらよかったかもしれません。

高床木造住宅の場合、上部の構造が軽い為、背が高くても重心が下になります。




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