べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

ゾウさんノズル

2015-02-27 17:18:42 | システムキッチンを考える
高齢者・身障者の洗い物をサポートする水栓金具です


「座って使えるキッチン」を計画した時、座りながら手の届く範囲が限られてくるため、通常の位置に取り付く水栓金具は使い勝手が悪いという問題に突き当たりました。



座ったままの姿勢だと手の届く範囲が決まってしまいます


壁よりカウンターを20~30センチ出して、そこに壁付水栓金具を取り付け、レバーハンドルに手が届くように設置しなければなりません。そうすると、通常の蛇口の吐水パイプだとシンクからはみ出してしまいます。シャワー水栓ならば良いかと思ったのですが、身障者だと片手でシャワーを持って、もう片方の手で作業をする事が可能なのかどうか・・・・

シャワー水栓が中空で固定できれば、両手が使えて便利・・

そこで考案したのが、自在フレキの先端にシャワーノズルを付けて中空で固定できる「ゾウさんノズル」です。


カクダイの自在フレキ


先端にシャワー水栓を取り付けます





実際にこの「ゾウさんノズル」を作るには、水栓金具を固定するためのカウンターと接続方法に一工夫必要です。大工と設備屋さんの共同作業によって、何とか実現したのでした。


「ゾウさんノズル」の装備された「座って使えるキッチン」です


「ゾウさんノズル」です


座ったままの姿勢で、使えるかテストしています



使い勝手はまずまずと言ったところでしょうか・・
洗い物をする時に、両手が使えるのは便利だと思われます。

計画当初では、このノズルとTOTOの「フットスイッチ」を連動させて、シンクの手元でコントロールするつもりだったのですが、浄水器が必要だという事で、そちらにフットスイッチを振り向けています。

実際に使っているお客さんのご意見もお聞きしたいところ・・・




座って使えるキッチンへ・・・






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町屋型古民家

2015-02-24 11:34:21 | 伝統構法について
町家型古民家の説明です


町場の限られた狭いスペースに建てられた「町家型古民家」・・間口は3間~4間ですが、奥行きは10数間~20間もあるいわゆる「ウナギの寝床」の形状です。これは昔、年貢を納める基準が、「通り沿いに面した間口」によって定められていたためで、間口を極力狭くして奥行を最大限取ろうとした名残です。


通り沿いの間口が狭い「町家型古民家」


内部は延々と土間が続く長い構造です


長い土間に接して部屋が並びます




町屋型古民家のイメージ






町屋の断面


小屋組み





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伝統工法の特徴について・・




新潟に点在する町家型古民家

長岡市街地

寺泊周辺

村上の町屋




田の字型古民家へ・・







長岡市街地の町屋の特徴 - べんりや日記

長岡市街地の町屋の特徴は・・1.間口が狭く、桁行きが長い2.妻入り3.雁木があるといった所です。1.間口が狭く、桁行きが長い長岡は城下町で、...

長岡市街地の町屋の特徴 - べんりや日記

 





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田の字型古民家

2015-02-23 14:27:59 | 伝統構法について
郊外に点在する田の字型古民家です


農村の暮らしの基盤となっていた田の字型古民家は、その地域材を巧みに組み合わせながら幾度の地震や大雪にも耐えてきた地元の大工の技術の結晶です。


田んぼや里山に囲まれた茅葺屋根の古民家 高柳


茅葺屋根の葺き替え風景




田の字型古民家のイメージ


田の字型古民家は、主要構造部である田の字に並ぶ4つの部屋を中心として構成され、南側に縁側、庭と外の景色を眺め、西側に仏間、床の間を配置することで、冠婚葬祭の行事の場としての用途を主体としていました。
建物の東側に土間があり、水廻りはここに集約され、家事の全てはこの場で行えました。現在も農村の建物では、その間取りが色濃く残っています。



田の字型古民家の間取り



〇座敷と茶の間

「座敷」には仏間と床の間が設けられ、ここで冠婚葬祭の行事を行いました。

「茶の間」は今で言う「居間」のような部屋で、家族が団欒をする「お茶を飲む部屋」のイメージです。神棚はこの部屋の大黒柱に隣接した面に設けられていました。


〇仏間

座敷に設けられた2帖程の空間に仏壇が備えられ、お寺様がこの部屋に入ってお経をあげました。
仏壇の裏の壁は取り外せるようになっていて、火事になったらここから仏壇と位牌を出せる仕掛けになっていました。


〇縁側

座敷と茶の間の南側に、庭に通じる縁側が設けられ、土間と通じる廊下にもなりました。
この外部に面する建具は戸袋に収納され、風雨や夜間の時は、戸袋から板戸を出して外部から遮断でき防犯や暴風に使用できました。内側には障子戸がはめられていました。


〇土間と勝手

玄関から入ると、奥の方まで通じる土間には、「御勝手(台所)」や「風呂」等の「水廻り」が隣接する屋内の作業場としての機能を持っていました。
土間からは一段上がった「小上がり」の板場があり、そこから座敷に上がる事ができます。

「馬屋」も隣接して、冬の間は家畜も一緒に生活していた地域もあります。





伝統工法の特徴について・・




新潟に点在する田の字型古民家

越路町 長谷川邸

高柳 萩ノ島群落

南魚沼市 六日町周辺



町屋型古民家へ・・





田の字型古民家のリフォーム事例

古民家再生 - べんりや日記

これまで古民家を再生した事例をご紹介します。古民家材料を使った新築物件古民家材料+間伐材+伝統構法による新築事例新潟県中越地震に耐えました1...

古民家再生 - べんりや日記

 











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いえコレ! メンバー紹介

2015-02-23 12:08:29 | 家づくりコレクション「いえコレ!」
いえコレ!のメンバーを紹介します。






 〇 大工 (だいく)

木材を加工したり、家の構造を建てたり、屋根や壁、床といった各部の下地を作るオールマイティーの能力を持った職種です。

昔はノコギリとカナヅチ、カンナ、ノミが必需品でしたが、最近は近代化が進み、釘打ち機とマルノコさえあれば仕事が出来ると言われます。


 〇 電気屋さん

家の電気配線と照明器具、電気設備器具を取り付けたります

電話配線やLAN配線など複雑な配線工事も最近では出てきました。






 〇 設備屋さん

外の配管工事や宅内の配管工事から住宅設備器具の設置まで幅広い工事を行います。



 〇 板金屋さん

屋根や外壁の仕上げを張る仕事

真夏の炎天下の屋根仕事はお肌の大敵・・・








 〇 左官屋さん

コンクリートの打ち込みや壁仕上げ、タイル貼りの仕事をします

外仕事では重労働も多く、人気が無い職種です



 〇 棟梁(?)墨付け師

木の狂いを見切って寸分たがわぬ墨をつけます。

日本古来の伝統構法を親方から伝授された「絶滅危惧種」(?)







いえコレ!へ・・

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重要文化財 関川村 渡邉邸大改修完成記念公演

2015-02-23 11:28:15 | 日々雑感
古民家改修の終了した渡邉邸にて記念公演が行われます


新潟に点在する「田の字型古民家」の代表とも言える関川村の「渡邉邸」の大修復が終了し、そのお披露目も兼ねてコンサートが開かれます。


田の字型古民家の特徴について・・

田の字型古民家の間取り


小屋組みが美しい



渡邉邸の特徴は、正面玄関から入って直ぐに土間が広がり、それに隣接して大きな畳の部屋が連なった大空間。部屋から見上げる小屋組みが見事な構造です。

古民家は主要な構造材をそのままにして、各部の痛みを何度も修復することで何百年も寿命を保つことが出来ます。


修復の模様


大工技術の粋を集めた木組み


金物を使わず、木と木を組み合わせる構造が何百年もの耐久性を実現します。






篠笛(しのぶえ)と和太鼓の調べ~春の響き


修復直後の重要文化財である渡邉邸で行われるコンサート・・ゆったりとした空間の中で篠笛の音を聞く素晴らしいひと時となるのでしょう・・・





第一章「門出」

開催日  2015年4月4日(土)
上演時間 開場14:00 開演15:00(17:00終演予定)
会場   渡邉邸 母屋 ※定員300名

 <第一部>「民謡の語りと影絵芝居~大里峠大蛇伝説」
      出演:いなかなかなかいいなあプロジェクトチーム

 <第二部>「篠笛と和太鼓の調べコンサート」
      出演:狩野泰一(篠笛)、金子竜太郎(和太鼓)
      ゲスト:田村佑介(和太鼓)

料金   前売り3,500円 当日4,000円(未就学児入場不可)

主催 公益財団法人重要文化財渡辺家保存会/楽屋 楽市楽座

第二章「祝祭」は翌日5日に関川村村民会館アリーナ(体育館)にて開催

詳しくは「渡辺家保存会事務局」TEL:0254-64-1002
   Eメール watanabetei@tiara.ocn.ne.jp
HP www.watanabetei.com

まで











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藤川建設 HP移行のお知らせOCNサービスの終了に伴う引っ越し

2015-02-21 10:07:16 | 日々雑感
OCNのサービス終了に伴いサーバーを移動しました


長らく 使用していた

www2.ocn.ne.jp/~benriya

のアドレスも、OCNのホームページサービスが2月までとなり、サーバーの移行作業を行いました。

新たにドメインも取得しましたので、こちらのアドレスで継続となります。

 fujikawa-kensetu.com

メールアドレスも

 info@fujikawa-kensetu.com

にての対応となります。

今後も住宅に関する情報を適時発信していきたいと思っております。

ブログは引き続き継続しますので、併せてのご利用、購読をよろしくお願いします。
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リモデル便器を使わない理由

2015-02-19 20:10:49 | リフォーム奮闘記
普通の便器とリモデル便器の説明です


昨日はトイレの便器入れ替え工事を行いました。
単に「便器」の入れ替えなのですが、殆どの職種を入れています。大工はもちろん、設備屋さん、表具屋さん、電気屋さん・・入っていないのは左官屋さんと塗装屋さんくらいです。それぞれの職種の入るタイミングを見計らってスムーズに工事を行うのが、腕の見せ所でもあります。


午前9:00

朝一番で設備屋さんに既存の便器を撤去してもらます。


便器を撤去した所・・


リモデル便器を使えば、ここから便器を交換するだけで工事は済んでしまいます。
職種も設備屋さんだけで終わり、工事費もかさまないのですが、配管の詰まりを考えるとどうしても配管からやり直したい・・
どのみち、床も張り直すわけですから・・・


リモデル便器を使わない理由


トイレ改装を何度も繰り返していると、その時その時の便器の形態や配管位置が変わり、排水管を移動しなければなりません。30年前は和式便器が標準で汚水処理も汲み取り式や簡易水洗の形態もあったので、配管位置だけでなく、床形態も違います。15年前に浄化槽や下水道入れ替えの為に洋風便器に取り換えたとして、当時の便器の排水位置は各社でバラバラでした。


トイレ改装を繰り返すと・・



新築時に和式便器で、15年後くらいで洋式便器に改装した場合、配管位置の変更で「曲がり」を付けて処理をする・・
更に、新たにリモデル便器を取り付けると、最低でも4ヶ所の「曲がり部分」があることになります。

その家の改装工事の履歴があれば良いのですが、新築後何度かリフォームを繰り返していると排水管が床内でどの様に処理されているのか分かりません。

曲がり部分が多くなれば、そこで水の流れが妨げられてしまい、排水詰まりの原因になります。



我が社ではリモデル便器を使わないで、普通の便器を使う工事を選択しています。
普通の便器の方が安価ではありますが、工事に入れる工種が増え、工事費自体は上がってしまいます。リモデル便器を使えば入れる工種も減ってコストは下がりますが、既存の配管を床下で確認し、的確な排水管で節水便器の性能を最大限機能させたいのが最大の理由です。

せっかくTOTOさんが持てる技術を駆使して節水便器を世に出したのです。それを詰まらせるような工事をしてはメーカーさんにも申し訳ない・・・

施工側で出来る事は最大限行い、快適にお客さんに使って頂く。それが、最終的にお客さんの利益になると思っています。






通常の便器を用いる場合、既存の排水管位置と大体は合いません。
現在の排水管の位置は、後ろの壁から20センチと決まっていますが、昔は各メーカーでバラバラでした。

今回も既存の排水管は壁から42センチ離れなので、新しい便器を取り付ける場合は、配管位置を変更する必要があります。
リモデル便器を使うよりも、床を剥いで元から直してやる方が得策であると考えています。

給水管も同じで、最近はフレキシブル管を使っているものの、やはり元から直してやるほうが見た目が良い・・

窓際の壁と床を解体して、給排水の位置を変更する工事を行います。大工と設備屋さんの連携で、午前中に作業を終えないと、次の表具屋さんが入れません。
表具屋さんが遅れると、最後の便器の取り付けが間に合わなくなり、1日で終わらなくなってしまいます。
時間との勝負です。

(また、こういう時に、「予期せぬ事」が起こるのよ・・・)



午後3:00

表具屋さんのパテが終了しました。
床のベニアと壁のボードを貼りかえています


クッションフロアーのノリ


クッションフロアーを貼り終えました

便器の取り付く奥の壁部分のみ壁紙を張り替えます。
CMにもありますが・・・

「お部屋の、壁紙、プラス・ワン・ポイント」

で、一角だけワザと色を変えてみるもの手です。(まぁ・・今回は殆ど同系の表具になったが・・・)
また、改装して直ぐに使用するので、「マイナスイオン表具」を選んでもらいました。(VOCが気になる為)



今回はついでに、人感センサー付の換気扇も取り付けました

人感センサー付の換気扇で、更に電動シャッターを付けるのが標準になりました。
雪国では寒い外気が侵入しがちなので、自動シャッターは必需品です。(そんな所にも余す事無く持てる知識をフル活用する・・)


午後4:00

設備屋さんが便器を取り付け始めました

午後5:00

便器取り付け終了、試運転。
何とか夕方までに間に合った・・・



今回取り付けたのは、TOTOのピュアレストQR+ウォシュレットF1A・・オーソドックスな組み合わせです。

TOTO製の便器は、節水型で大便時で4.8ℓの水量で流せます。昔は12ℓですから約1/3の水量で済んでしまうのです。

家族の多い家庭では水道代、下水道代の節約になり、環境負荷も抑えられる優れもの・・


ただ、水量が少ないが故に、詰まる原因になりやすくなっています。メーカーでは15mくらいの配管で実験して汚物がスムーズに流れるかどうかを確かめているそうですが、既存の配管が複雑に曲がっていたりしていると、性能を上手く発揮できなくなる。

面倒ではありますが、既存の配管を確かめるためにも、床を剥いで配管から直してやる方が後々のためにもなると思っています。


その他


人感センサー付換気扇(電動シャッター付)+アプリコットF1A脱臭機能


新たに取り付けた人感センサー付換気扇



今まで窓を開けて換気をしていたため、冬場は外気が入り込んで寒い思いをしていたお客様に、人感センサー付の換気扇をお勧めしました。トイレに入ると人感センサーの作動により換気扇が回って換気を行い、トイレから出た後の数分は回り続けるので臭いの残りも少なくなります。
更に、TOTOのウォシュレット・アプリコットFシリーズは標準で脱臭機能が付いているため、トイレの臭い残りもほぼ解消しました。

「窓を開けないで済むので、寒くなくなった」

とのお客様の感想です。



丸ノブからレバーハンドルに交換


ドアノブをレバーハンドルに交換しました



昔はドアノブと言うと丸ノブが標準でしたが、高齢者・身障者には扱いづらくなります。今回のトイレ改装の折にドアノブの交換もご提案し、採用となりました。




・・・・こういった工事は「省エネ住宅エコポイント」の対象外ですが、省エネやバリアフリーに効果があり、積極的にご提案しています。



関連記事
   

天吊り式水洗レバー













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U値を補正する 一次エネルギー消費量の計算(2)

2015-02-19 09:52:04 | 次世代省エネ基準
実際の建物では各部位で熱の逃げ方が違います



前回は犬小屋を例にU値を求めました。
実際の建物の熱の逃げ方は屋根と壁、床で違ってきます。室内では空気の対流が起こり、天井に近い方から熱が逃げやすいし、床面からの損失は少ない・・壁も風が当たる場所だと熱が逃げるし、外壁で覆ってワンクッションあれば熱は逃げにくい・・

建物の「部位」によって熱の逃げ方が違います。



建物の部位によって熱の逃げ方が違います


「表面熱抵抗」(Ro、Ri)を設定することで、各部位の熱の伝わり方を表現します。





前回の犬小屋の表面熱抵抗値は内外で一律 0.11 と計算していましたが、各部位ごとの熱抵抗Rを求め、熱貫流率Uを求めます。





前回の熱貫流率Uは3.29(W/㎡・K)でしたが、今回の屋根、壁、床共に数値が上がっていますが(3.658~4.688)、外気に接していると熱が逃げやすい・・という事を現わしています。



更に熱の伝え方の補正として温度差係数Hを用います。




各部(屋根、壁、床)の面積を求めます




各部(屋根、壁、床)の熱貫流率を求め、全体の熱損失量qを求めます




全体の熱損失量q(外皮熱損失量)は4.07(W/K)と、前回求めた3.29(W/K)よりも大きくなっています。
外気に接した環境だと、それだけ熱損失が多くなってしますのです。

ここで求めた外皮平均熱貫流率UAは省エネルギー基準の重要な数値です。


犬小屋のU値を求めるへ・・

一次エネルギー消費量の計算へ・・






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室温を一定に保つには・・ 省エネの方法

2015-02-18 14:42:59 | 次世代省エネ基準
室温を一定に保つには、
放熱量と同等の加熱(冷却)をします


外皮を伝わって逃げる熱量を計算し、その熱量と同じ分だけ加熱(暖房)若しくは冷却(冷房)をすればよい事になります。




省エネの方法は・・



建物の外皮に関わる省エネルギーの手法としては・・

1.室内と外気温の温度差をなるべく少なくする

  暖房の温度設定を下げる(冬場は18℃)
  冷房の温度設定を上げる(夏場は28℃)


2.断熱性能を上げる

  外皮の熱貫流率U値を下げる

があげられます。(他にも設備の効率を上げる、日射の利用等があります)




一時エネルギー消費量の計算へ・・








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平成25年省エネルギー基準の地域区分  外皮平均熱貫流率UAの基準値

2015-02-16 15:32:49 | 次世代省エネ基準
平成11年省エネ基準ではⅠ~Ⅵ地域に分かれていた地域区分が
平成25年省エネ基準では1~8地域になりました




平成25年省エネ基準の地域区分



細かい地域は市町村単位で決められています。

外皮平均熱貫流率UAの最大値が各地域区分によって定められています。


各地域区分の最大UA値(W/m2・K)
地域区分
UAの最大値0.450.460.560.750.870.870.87-


各地域でのUA値は上記の数値以下にする必要があります。



この省エネ基準をクリアすると、どのような住宅になるでしょうか?
区分5の地域に建てる100㎡(約30坪)程度の家を想定して、計算してみます。



外皮平均熱貫流率UAは次の式で求められているので、

 A=q/ΣA

  A:外皮平均熱貫流率 (W/m2・K)

  :外皮熱損失量(W/K)

  ΣA:外皮等面積の合計(m2)


式を変形し、qを求める式にします。


 q=UA×ΣA

外皮面積に区分毎に定められている最大UAをかけると、その住宅の外皮熱損失量qが求まります。
とは外皮からエネルギーが逃げて行く量です。一定の温度を保つには、qと同じエネルギーを供給し続けなければなりません。これが冷房(暖房)能力に相当します。
qを求めれば、必要な冷房(暖房)能力を求める事ができるのです。


室温を一定に保つには・・



それでは、qを求めてみましょう。

まず、ΣAは外皮面積の合計です。


100㎡の規模だとだいたいこんな大きさです



外皮面積の合計は概ね260m2とします。

最大UAは前出の表で、区分5~7 ・・・最大UA=0.87(W/m2・K)

だったので、これに外皮面積をかけてやると、外皮熱損失量qが求まります。

外皮熱損失量qは・・




区分5~7のUAの基準値で断熱計画をすると、

100㎡の住宅だと、6帖用のエアコン1台でまかなえる計算になります。(外気と室内の温度差10℃とした場合)



外皮の各部のU値の最大値の決め方のコツ

外皮の各部分のうち広い面積を有する部位(屋根、外壁、床等)の熱貫流率U(W/m・K)は、この各区分ごとに定められたUAの基準値値以下に抑えておかないと全体の平均UA値をクリアするのが難しくなります。

例えば区分4の地域でのUAは0.75(W/m2・K)なので、外壁の熱貫流率Uは0.75(W/m・K)以下に設定すると、全体の外皮平均熱貫流率UAが基準値をクリアするのに楽になります。




上図の場合、一般的な大壁でグラスウール(16K×100㎜を充填)を入れた壁のU値は0.73(W/m・K)で、区分4のUA値0.75(W/m2・K)をクリアするのは楽ですが、土塗り壁の場合のU値は2.43と、かなりオーバーしているので他の部位で補うか断熱補強するかのどちらかの方策を取らなければクリアが難しくなります。




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ヨシとカヤ  古民家の材料のルーツを探る

2015-02-12 15:07:41 | 伝統構法について
ヨシについて探りました


古民家再生と土塗り壁のリフォームをしていますが、土壁の下地である「コマイ」の材料「ヨシ」について県内を調査しました。



土塗り壁を解体すると、縦横に無数に編んだコマイが姿を現わします


竹のようにも見えますが、左官屋さんは「ヨシ」と呼んでいるようです


切り口はこんな感じ・・



「ヨシ」はネットで調べると、一般に「アシ」と言われているそうです。「葦」は水辺に生える一年草です。
早速、新潟県内に点在する沼や潟へ「アシ」を探しに行きました・・・



新潟平野は「蒲原平野」と言われる通り、
蒲(がま)の原だったのでしょう・・
沼地ではまだ蒲が群生しています


これが「ヨシ」・・
要は、水辺に生えるススキですね・・・



蒲もヨシ(ススキ)も冬は地下茎が残って、春に芽吹いて、秋には枯れます。背丈ほどまで育ったとしても、茎の径は土塗り壁で使う「ヨシ」までは太りません。



蒲の茎の切り口です
芯の部分は詰まっていて、周辺に空気の通る筒状になっています


「ヨシ」の茎の切り口です
中心に空気の通る穴が開き、周辺はしっかりした筒状です


この形状を見て、前に見たモノにそっくりだと思ったのです。それは・・




現在、越前浜にて改修中の古民家です
茅葺の屋根の上に鉄板が張ってあります


茅(かや)を観察してみます
中心部に空気穴がある筒状です・・



下に落ちていた茅です。
どうやら「ヨシ」と同一のもののようです。



水辺に生えていた「ヨシ」は、この一帯では屋根吹き材である「茅(カヤ)」に使われていたようです。
山場では「カヤ畑」と称してススキを植えて村内の屋根葺き材用に育てていたそうですが、ひょっとしたらススキではなく「ヨシ」なのかも知れません。


では、土塗り壁に使う「ヨシ」とは一体何物なのでしょう?




道路を走っていると、何やら発見!
これってササ?タケ?・・・


倒れていたタケザサです。
茎の形状、径が似ています
大きさも手頃です


茎の切り口は、まさに土塗り壁で使う「ヨシ」そっくりです


林を侵食し始めてます・・



一面のタケザサ・・
これは「ヨシ畑」と言っても過言ではない


タケザサが大量にある事がわかました。土塗り壁の「コマイ」の材料としては申し分ないでしょう。
よくネットで、「竹」を割ってコマイにしていますが、竹を加工する手間を考えると高価になるのは必然です。
今まで、何件もの土塗り壁を解体してきましたが、竹で作られたコマイは土蔵くらいなもので、大半は「ヨシ」と呼ばれる竹状のモノでした。



土蔵の壁に使われている竹のコマイ


恐らくは、竹で作るコマイは高価で手間暇がかかり、手軽な「ヨシ」が一般的に使われていたのだと思われます。

「ヨシ」ならば、刈り取って干しておくだけだし、大量にあれば、こちらの方が有効でしょう。

県外からわざわざ運んでくるのも費用がかかります。地元のモノは地元で採れるモノを利用するというのが最善策でしょう。

ヨシが採れない地域ならば、竹を割って使えばいい。近くで採れるモノを最大限活用する・・それが先人の知恵なのです。




今回の探究の旅で、

「ヨシ」(水生のススキ)は茅の材料として

土塗り壁のコマイの材料である「ヨシ」はタケザサ

を使っていたのではないか?という結論になりました。
今後は自生のタケザサを使った土塗り壁を再現する実験をしてみたいものです。


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土塗り壁のリフォーム

2015-02-12 14:23:51 | 伝統構法について
昔ながらの土塗り壁仕様の住宅リフォームを考えます


 土塗り壁の基礎知識


土塗り壁とは??


土塗り壁については、こちらへ・・・


 土塗り壁のリフォーム方法

土塗り壁を活かした断熱改修工事には大まかに2通りの方法があります。

 内貼り工法 (外観重視型)

 外貼り工法 (室内環境型)



 実際のリフォーム現場

現在進めている改装現場の壁仕様は昔ながらの「土塗り壁」です。

現在の木造住宅の標準仕様は洋間が殆どで「ボード+表具」ですが、昭和30年代までは、和室が主体で、こういった土塗り壁の家が多く、左官屋さんの腕の見せ所が多くありました。和室や床の間の壁は京壁仕上げ、押入れや廊下はシックイ仕上げ若しくはプラスター仕上げという仕様が普通でしたが、近年の和室離れで、本格的な壁仕上げが少なくなっています。


築50年の住宅の改修現場です


外壁部分の土塗り壁



土塗り壁のメリットを挙げると、

1.天然素材で呼吸をする
2.防火性能を有する
3.地震時に崩壊することでエネルギーを吸収する
4.リサイクルが利く

といったところでしょうか・・






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土塗り壁のリフォーム方法2 外貼り工法

2015-02-10 22:15:35 | 伝統構法について
土塗り壁の天然素材の特性を活かした方法です


土塗り壁の特性

 〇天然素材を活かした室内環境の改善

 〇土塗り壁の内的美観、質感をそのまま残したい

という場合の工法です。




和風の部屋を、そのまま残したい・・




外貼り工法

建物の内部はそのままで土塗り壁の外側に断熱材と外壁を張る工法です。


外貼り工法のイメージ



土塗り壁の外側に、石膏ボードでサンドイッチにした断熱材で覆います。
この部分は防火構造になるので法22条区域でも使用が可能となります。
更にその外側に外壁下地と外壁で包みます。


外貼り工法の詳細




適用範囲

断熱材に熱伝導率0.040(W/m・K)の材料を用いた場合(ミラフィット1種等)

 熱貫流率 U=0.68(W/m2・K)・・・区分4,5,6,7地域で使用可能


断熱材に熱伝導率0.022(W/m・K)の材料を用いた場合(ミラフィット・ラムダ等)

 熱貫流率 U=0.48(W/m2・K)・・・区分3地域で使用可能


となります。区分1、2地域については断熱材の種類や厚さの検討が必要です。


地域区分とUA値について・・





外貼り断熱工法の利点としては、外断熱工法なので容易に断熱工事が行え気密も確保できる点です。同時に外壁も改修できるので雨仕舞の強化が図れます。


各部の納まり図

ポリシートで気密性を確保し、
断熱材を構造材に確実に接して
断熱性能、気密性能を確保します



外側に、断熱材や外壁の分がせり出していくので、サッシ廻りの納まりが難点です。
足場を架けるので、そちらに工事費がかかってしまいますが、外装工事を考えていた場合は同時に断熱改修、耐震改修も行える利点もあります。








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土塗り壁のリフォーム方法1 内貼り工法

2015-02-10 22:04:13 | 伝統構法について
町家風の外観をそのままに改修


土塗り壁の改修方法として

 〇防火性能を重視

 〇外観の美しさを重視

の目的で行う内断熱工法です。


日本家屋の外観のフォルムの美しさをそのまま残したい場合・・




内貼り工法

外側の土塗り壁をそのままにして、室内側に断熱工事を行う方法です。

内貼り工法のイメージ




壁の施工詳細



内側に充填断熱工法による改修を行う事で、断熱性能、気密性能を確保します。
外側の土塗り壁に加えてグラスウール+石膏ボードを貼るので、「防火構造」となり、法22条地域での防火性能強化でも有効な工法となります。


〇利点

外部工事が殆ど不要なので、足場にかかる費用や外壁工事が少なくて済みます。

〇欠点

 内側の土塗り壁の特性が全く無くなってしまう。


欠点を補うために内側のボード下地に天然素材系の仕上げ材を使用することでカバーする工夫が必要でしょう。(珪藻土壁材を使う等)









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土塗り壁の断熱性、気密性

2015-02-10 21:31:47 | 伝統構法について
土塗り壁は断熱性能に劣ります






土塗り壁は暖かい・・・



そんなフレーズがあります。見た目の温かみはありますが、実際には違います。




土塗り壁の熱の伝えやすさ(熱伝導率)は
天然木材の5.75倍、グラスウールの13.8倍


実際に壁で施工した場合の熱貫流率(U値)を計算すると、




 土塗り壁40ミリ       2.43 (W/m2・K)

 グラスウール16K 100ミリ  0.73 (W/m2・K)

と3分の1の断熱性能しかありません。

(土塗り壁の場合、熱抵抗Rを計算してみると、土壁と外側の石膏ボードがほぼ同じ値で皆無に等しく、大部分は室内外の表面抵抗と空気層でしか断熱効果がありませんでした。土塗り壁の代わりに石膏ボードを貼っても同じということです。)


U値について・・


更に・・


土塗り壁は気密に劣ります


腕のいい職人が土塗り壁を仕上げても、長年の構造材の収縮や割れによって隙間が生じてきます。

土塗り壁には低断熱・低気密という弱点があります。

これを補うには、断熱改修と同時に気密工事を合わせて行う必要があります。

天然素材、耐震性、リサイクル性、防火性能に優れた土塗り壁ですが、弱点もあります。断熱補強、気密補強を何らかの方法で補わない限りは単体では省エネルギー性に乏しい材料なのです。


土塗り壁を活かした断熱改修工事には大まかに2通りの方法があります。

 内貼り工法 (外観重視型)
 土塗り壁の美観を活かした断熱改修工事です

 外貼り工法 (室内環境型)
 自然素材をしての土塗り壁の特性を活かした断熱改修工事です








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