強風+大雨の荒れた一日となりました。
寒冷前線の通過とともに、今年一番の寒気が入ってくるとのことで、
年末は大雪になりそうです。
今年は暖冬の傾向があるとのことですが、カマキリは上のほうに巣を作っているそうで、どちらが当たるのかはその時になってみないとわからないところです。
小千谷市M邸に杉のカウンターで作ったテーブルを搬入しました。
無垢材で仕上げたDKには、やはり無垢の家具がよく似合います。
あたたかいぬくもりのある杉テーブルです。
小千谷市M邸は、工事中に新潟県中越地震の震度6強の被災を受けたのですが、
全くの無傷だった家です。
更に、翌年の2月に20年ぶりの大雪で積雪2m以上となりましたが、それにも耐えています。
県産杉をふんあだんに使い、伝統構法にて建てたために、これだけの災害にもびくともしなかったようです。
伝統構法が耐震、耐雪、耐久性に優れた構造であると再認識できた貴重な物件です。
(地震で自信がつきました)
山の木の話へ・・
柳原町の堀井商店の店舗が完成しました。
店内は耐震補強に入れた差鴨居(さしがもい)と丸梁を濃く塗り、壁を珪藻土入りの表具として白くして、落ち着きのある古民家風に仕上げました。
店舗に座敷が隣接し、こちらも同じ仕様で仕上げているので、座敷と店舗を一体にした空間でお客さんをもてなすことも可能です。
町屋風の店舗として営業できるのです。
店舗にはレジを設け、カウンターの上にタバコケースを設置しました。
当面は「たばこや」だそうですが・・
店舗に隣接した座敷
座敷から店舗をのぞいた様子
カウンターに人形を置いてみました
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長岡市街地で改装中だった堀井商店が完成しました。
写真は、雁木部分です。
耐震補強に入れた差鴨居(さしがもい)と化粧の腰羽目板を濃く塗り、壁を白く塗って落ち着きのある店舗となりました。
が、現在は羽目板はほとんど自動販売機の後ろとなってしまいました。
この写真は、隠される前の貴重な写真となるでしょう。
また、店舗内部も完成し、現在は「たばこ屋」として営業しています。
将来的には町屋風の喫茶店にもできるようにトイレ部分や調理室部分に配管を入れてあり、保健所と打ち合わせの上、営業できる形をとっています。
店主の息子さんもやる気になっているようで、コーヒーカップセットとかをしこたま買い込んできた様子で、そういう意味では「やる気の起きるリフォーム作戦」は成功したと思います。
こじんまりとした、町屋風の市街地の休憩所・・そんなコンセプトなのです。
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村松のマルユー木材にて来年の新築に向けての、構造材に挽く打ち合わせをしました。
この大割丸太は今年の春、長岡の深沢町にて伐採し、葉枯らしをして、この土場に運搬し、割って乾燥させておいた材料です。
来年の夏ごろの予定ですが、製材して冬と春の間、乾燥させようということです。
来年春の刻み時期には適度に乾燥していることでしょう。
1年がかりの乾燥期間でしたが、天然でゆっくりと乾燥することで、強度を保ちながら立派な構造材になっていきます。
樹齢80年以上で目もつんでいるので、差鴨居(さしがもい)や通し柱(5寸)等の家の要となる部材となります。
昨日と本日は12月でもめずらしい快晴。なんだか変な気候です。
今年はエルニーニョ現象が起っているそうで、このような天候になっているようです。
日本の太平洋沖に未だ秋雨前線があり、北上したりしている・・
移動性の低気圧がオホーツク海上で発達せずにいるので、大陸の寒気が入ってこない状態が続いています。
大陸の寒気が強まって、狭い地域から一気に南下した場合、局所的な大寒波に見舞われる可能性もあります。
1年を通して平均気温はそれほど変わらないはずなので、2月あたりに大雪になる恐れもあります。水害や突風のように、局部的な災害が起りやすい不安定な状態が続いているのでしょう。
気をつけたいところです。
具体的な対策としては、予報を欠かさずに見ることと、災害が起りそうだったら、むやみに外出しないことです。
次の日に用事を後回しするのを避け、やれることはその日のうちにやっておく心構えが大事です。(なかなかできませんが・・)
さて、本題です。
山の木の川上から川下へ顔の見える家づくり
の輪がようやく完結したお話です。
中越地震の前から家の材料として切り出している下田村名下の山主さん達が我が社の長岡市土合町K邸と旧栄町T邸を訪れました。
自分の裏山で丹精こめて手入れをしてきたスギの木が、実際に家の構造の重要な部分に使われているのを見て、感動していた様子です。
(しかも伝統構法ですから・・)
栄町T邸では、施主の奥さんも同行していたので、まさに「育てた人」「家をつくる人」「住む人」が一堂に会した瞬間です。
山の木がまねいた不思議なめぐりあわせなのです。
こうした、顔の見える家作りをすることで、山主は一層、手入れに精が出るわけで、その木を使う側も大事に作り、末永く使い続ける意思が出てくるのです。
川上と川下でひとつの絆ができます。
切り出した山に、施主の方たちと一緒に植樹しようという計画も出てきました。
自分の使っている木があった場所に自分たちで木を植える・・
その山を見守ることで、家と山に自分たちの居場所を実感できるのです。
(しかも、二酸化炭素の固定化にも役立っているので、温暖化防止にも貢献しているのです。)
こうした目に見えないことが、山の木を使った家づくりの重要なポイントとなるのではないでしょうか?
環境問題、教育問題、食料問題、産業、経済・・あらゆる問題解決につながっていきます。
日本が高度経済成長期に忘れていった大事なものです。
学校では教えてくれないことです。通常の社会でも教えてくれません。
科学や数学の枠を超えた日本の文化がここにあります。
それを取り戻そうというのが、私の願い・・
まだ間に合います。技術や経験はまだ伝承可能です。
旧栄町T邸にて床下に竹炭を敷きました。
敷炭に関してはいろいろな効能があります。
床下の調湿効果、遠赤外線による保温効果、マイナスイオンの放出など・・
特に、この竹炭は地元の炭焼き職人によるものです。
山に荒れ放題になっている竹林を伐採することで、地元の山の土砂災害の予防にも貢献できます。
現在は、「越後炭焼きの会」があり、中越地区の炭焼きのネットワークができているので、有効に活用できるようになりました。(我が社も、会のメンバーとなっています。)
山や炭焼き職人の顔が見えるので安心して使えます。
炭の災害での効能は、7・13水害の復興にて確認済みです。
こちらを参照ください。
7・13水害
木炭の効果
午前中はとても心地良い快晴です。
12月でこんなポカポカ陽気もめずらしいです。
旧栄町のT邸も内装工事が最盛期を向かえています。今週、来週がピークとなります。
2階の和室の腰壁には県産杉の羽目板を貼っています。
県産の羽目板は赤白が混ざり、さらに黒っぽい色や節があってにぎやかになりがちです。
最終的には、これらを濃い色で塗って統一観を出し、壁を明るい色にして、古民家風に見せる予定です。
落ち着いた部屋になります。
久しぶりに晴れ間が広がりました。
明日もこのような天気になるとか・・
12月なのにいい天気があるのも不思議ですが、冬囲い工事にはうってつけでした。
残った囲いの工事を済ませたので、あとは雪が降ろうが安心です。
写真は旧栄町T邸の2階のキッチンです。
前回、1流メーカーの流しセットを紹介しましたが、今回は全くの自作の流しです。
工場に在庫してあったタカラの流しのステンレスカウンター部分を取り外して、下台は杉の集成板を加工して作りました。
杉の集成板はホームセンター「ムサシ」にて購入。おそらく山北産でしょう。
(まともに材木屋を通すと高くなる?)
「シンク下は引き出しもなく、ガランとしていたほうがよい」
というお客さんの声に応えた形となっています。
扉も何もつけなければ、我々大工で作ったほうが安上がりです。
キャスターをつけた可動式のガス台が並び、手入れのしやすい流しとなる予定です。
最近は、こういうシンプルさを選ぶお客さんが増えてきました。
化粧台も洗面台のみで扉等は要らないとか・・
メーカーも、研究しましょう。
「システムキッチンを考える」目次へ・・
長岡市の融資支援制度が期間延長になりました。
35年固定金利で1.6%。建物で1000万円、土地で700万円。
家がほしいという若い人たちには、またとないチャンスです。
来年の3月までにどうしても引渡しをしなければならなかったので、震災により飽和状態の市内の工務店は手出しができなかったため、大手ハウスメーカーに流れた消費者も多かったはず・・また期限が切られてあおられていたので、営業マンの言うなりになって高い買い物をしたお客さんも多かったようです。
建設業でも、大工の応援が難しかったり、板金や足場屋がなかなか入らなかったり
、単価が上がったりといいことはありません。
こんな非常事態は今年限りと思って我慢していましたが、銀行の融資部門が間違って申し込みを受けてしまったことで、やむなく来年まで延長したとのことです。
不動産や大手メーカーの要望が強かったことも延長のひとつの要因でしょう。
売れなかった土地や建物が飛ぶように売れ、大手メーカーも住宅展示場に押し寄せる状態を保持したいという意向でしょう。
これにより、来年の3月までに申し込み者がかけこむのも必至です。
毎年、冬の時期は消費者の動きが鈍るのですが、今年は違うようです。
長岡の喜多町に進出してきた「タマホーム」も、この期を逃す手はないでしょう。
取って取って取りまくれるはず。
ついこのあいだまで、学生だったり、車を売っていたりしていた、兄ちゃん姉ちゃんたちの花舞台です。
坪単価25万円という破格の家は、他のローコスト住宅にも競争激化の火種を入れそうです。
アサヒアレックスやイシカワ、ユニバーサルホーム、アイフルホーム等・・
土地を700万円前後に設定して、建物1000万円より少し出るくらい、概ね1200万円といったところでしょう。
坪20万円台を歌っても最終的にはオプションで坪45万円くらいになるとか・・
こうしたところに出入りする大工は年間契約で1000万円、8.5棟を建てることが確実ということで、今まで孫受けだった一人親方や親子の大工が引き受けるケースが多いようです。
1棟あたり110万円。平均30坪くらいの家として坪4万円。1日手間が1.8万円として坪2人強という大出血サービスをしている大工がいるわけです。
でも実際には、年間平均であるわけもなく、1時期に集中し、高い応援を頼めば持ち出しもあります。
また、はじめの3棟分はサービスで、次の3棟が終わらないと入金も無いとのこと・・
これで、まともな施工をしているというのも信じがたいのですが・・
職人いじめをしながら利益は4割以上というのが現状で、その4割は営業や展示場の地代と消えてしまいます。
展示場の地代は1ヶ月に80万円とのことです。
テレビCMや宣伝広告も莫大な経費がかかります。
こうした経費は、家の購入費の半分近くからまかなっているのです。
坪45万円のうち25万円くらいが実際の家の建築費にあてられます。
私たち地元工務店は15%くらいの利益率です(実際は、もっと少ない)
坪45万円ならば40万円くらいの家となります。
この15万円の差は大きいと思います。
今やイメージを買う時代なので、それには逆らえないのでしょうが・・
地震を乗り越えてきた我々の技術が評価されるのは何時になることやら・・
工場に8mの丸太を搬入しました。
三島町の山林で間伐作業の際に出た根曲がり丸太を村松のマルユーにて大割りにして夏の間乾燥してもらっていた材料です。
適度に乾燥し、手で持てるくらいになりました。
この材料は来年の物件に使用する予定です。
主に屋根裏の梁や中引に使い、8mもあるので継ぐ必要がありません。
家の端から端まで1本で通せる長さなのです。
こういった材料は運搬が困難なので、山からなかなか出てこないので希少価値があります。長い期間を見越して用意しておけば使いたいときに使えるようになるのです。
旧栄町のT邸内部造作が進んでいます。
構造材は県産材。そして内部造作も当然県産スギ材を多用します。
写真は階段手摺です。
普通の壁を起こすのでは芸がないので、親柱の間に厚板を通して、丸く穴を開けてみました。(最近、はやりですが・・)
大工は、
「どうやって穴を開けるんだ?」
と、こばんでいましたが、なんとか苦心してあけたようです。
中の板は厚みが4センチ程ありました。
四角だけの形状の場所に、こうしたやわらかい感じの形状があると引き立ちます。
まだ、お客さんは見ていないと思いますが・・(このHPを観てるかも)
驚く姿を想像して楽しんでいます。
久しぶりに晴れました。
この天気は今日しかもたないようです。
長岡市街地の柳原町、堀井商店の改装工事が最終段階を迎えています。
外部と中の1部屋は完成し、残りの店舗部分の内装工事のみです。
写真は、雁木(がんぎ)部分の店舗入り口まわりです。
3枚戸のサッシの上に差鴨居(さしがもい)を入れ、左右の耐力壁で横の加重に弱かった店舗の入り口部分を補強しました。
サッシ脇の柱と差鴨居も腰壁の羽目板同様、濃く塗って白壁と対比して古民家風に仕上げています。
落ち着いた感じになりました。
ただし、この腰壁部分に自動販売機が並ぶため、せっかくの仕上がりが見えなくなってしまうので残念です。
家主の方の商売なので仕方がないのですが・・
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昨日に初雪が積もり、ようやく冬らしくなりました。
12月に初雪というのもめずらしく遅い年です。
こんな年は2月頃にドカっとくる可能性もあります。(気をつけねば・・)
旧栄町のT邸では、天井工事が終了し、床工事にさしかかっています。
2階の洋間関連はほとんど地場産の「スギフロアー」(加茂ウッドシステム製)を貼ります。
捨て床に針葉樹構造用合板を貼り、その上に仕上げとなりますが、夏の間に乾燥させ、狂いに狂わせていたら、かなり床のフリクがあり、それを調整するのに2日かかっています。
主に床根太の乾燥による狂いが原因なのですが、地場産のスギ材を使うと、こういう調整作業が必要となるので、手間が掛かり、敬遠されがちなのです。
建てて3ヶ月以内で引渡しだと、引き渡してからこのような狂いが生じてクレームのもととなります。
だから県産材を使うときは乾燥や狂いに十分気をつける必要があります。
米松がスギになったから大きい材料にすればいいという単純なものではないのです。
時間を掛けて、狂わせてから内部造作に掛かる・・
これが基本です。
クレームが心配な工務店やお客さんには不的確な品で、単に補助金が出るからと言って安易に手を出すと大変なことになります。
フロアーも貼り方に一工夫してキシミ音の出にくい工法を使っています。
(そんなたいそうなものではありませんが・・)
木を使うには気を使わなければならないのです。