べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

柱の根継ぎ(ねつぎ) 金輪継ぎ(かなわつぎ)の応用

2016-06-20 19:06:56 | 伝統構法について
伝統構法で横架材を継ぐ「金輪継ぎ」は
柱の根継ぎにも用いられます


外部に設けた柱は雨がかかって下端部分が腐りやすくなります。
昔ながらの「雁木」ならば柱ごと変えられるのですが、建物の隅柱・・通し柱は代える事ができません。
その場合は、「根継ぎ(ねつぎ)」を行います。



柱をジャッキアップします


柱の根元を金輪形状に加工


宙吊りのまま加工するのは大変です


根継ぎ部分は桧を使用


あらかじめ金輪の形状に加工してきました


新しい柱の根をはめ込みます


クサビで止めて固定



根継ぎ完了


こうした技術は伝統構法をかじった大工ならば工事は可能なのですが、職人の技術力不足で根継ぎ自体ができず、「添え柱」(となりに柱を添える)程度しかできない現状らしいです。

金輪継ぎは手間はかかりますが、材料は最小限で食い止められ、工事費も安価なのですが、加工技術がないのは仕方がないといったところでしょうか・・




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町屋型古民家

2015-02-24 11:34:21 | 伝統構法について
町家型古民家の説明です


町場の限られた狭いスペースに建てられた「町家型古民家」・・間口は3間~4間ですが、奥行きは10数間~20間もあるいわゆる「ウナギの寝床」の形状です。これは昔、年貢を納める基準が、「通り沿いに面した間口」によって定められていたためで、間口を極力狭くして奥行を最大限取ろうとした名残です。


通り沿いの間口が狭い「町家型古民家」


内部は延々と土間が続く長い構造です


長い土間に接して部屋が並びます




町屋型古民家のイメージ






町屋の断面


小屋組み





町屋の基本構造へ・・


伝統工法の特徴について・・




新潟に点在する町家型古民家

長岡市街地

寺泊周辺

村上の町屋




田の字型古民家へ・・







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田の字型古民家

2015-02-23 14:27:59 | 伝統構法について
郊外に点在する田の字型古民家です


農村の暮らしの基盤となっていた田の字型古民家は、その地域材を巧みに組み合わせながら幾度の地震や大雪にも耐えてきた地元の大工の技術の結晶です。


田んぼや里山に囲まれた茅葺屋根の古民家 高柳


茅葺屋根の葺き替え風景




田の字型古民家のイメージ


田の字型古民家は、主要構造部である田の字に並ぶ4つの部屋を中心として構成され、南側に縁側、庭と外の景色を眺め、西側に仏間、床の間を配置することで、冠婚葬祭の行事の場としての用途を主体としていました。
建物の東側に土間があり、水廻りはここに集約され、家事の全てはこの場で行えました。現在も農村の建物では、その間取りが色濃く残っています。



田の字型古民家の間取り



〇座敷と茶の間

「座敷」には仏間と床の間が設けられ、ここで冠婚葬祭の行事を行いました。

「茶の間」は今で言う「居間」のような部屋で、家族が団欒をする「お茶を飲む部屋」のイメージです。神棚はこの部屋の大黒柱に隣接した面に設けられていました。


〇仏間

座敷に設けられた2帖程の空間に仏壇が備えられ、お寺様がこの部屋に入ってお経をあげました。
仏壇の裏の壁は取り外せるようになっていて、火事になったらここから仏壇と位牌を出せる仕掛けになっていました。


〇縁側

座敷と茶の間の南側に、庭に通じる縁側が設けられ、土間と通じる廊下にもなりました。
この外部に面する建具は戸袋に収納され、風雨や夜間の時は、戸袋から板戸を出して外部から遮断でき防犯や暴風に使用できました。内側には障子戸がはめられていました。


〇土間と勝手

玄関から入ると、奥の方まで通じる土間には、「御勝手(台所)」や「風呂」等の「水廻り」が隣接する屋内の作業場としての機能を持っていました。
土間からは一段上がった「小上がり」の板場があり、そこから座敷に上がる事ができます。

「馬屋」も隣接して、冬の間は家畜も一緒に生活していた地域もあります。





伝統工法の特徴について・・




新潟に点在する田の字型古民家

越路町 長谷川邸

高柳 萩ノ島群落

南魚沼市 六日町周辺



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ヨシとカヤ  古民家の材料のルーツを探る

2015-02-12 15:07:41 | 伝統構法について
ヨシについて探りました


古民家再生と土塗り壁のリフォームをしていますが、土壁の下地である「コマイ」の材料「ヨシ」について県内を調査しました。



土塗り壁を解体すると、縦横に無数に編んだコマイが姿を現わします


竹のようにも見えますが、左官屋さんは「ヨシ」と呼んでいるようです


切り口はこんな感じ・・



「ヨシ」はネットで調べると、一般に「アシ」と言われているそうです。「葦」は水辺に生える一年草です。
早速、新潟県内に点在する沼や潟へ「アシ」を探しに行きました・・・



新潟平野は「蒲原平野」と言われる通り、
蒲(がま)の原だったのでしょう・・
沼地ではまだ蒲が群生しています


これが「ヨシ」・・
要は、水辺に生えるススキですね・・・



蒲もヨシ(ススキ)も冬は地下茎が残って、春に芽吹いて、秋には枯れます。背丈ほどまで育ったとしても、茎の径は土塗り壁で使う「ヨシ」までは太りません。



蒲の茎の切り口です
芯の部分は詰まっていて、周辺に空気の通る筒状になっています


「ヨシ」の茎の切り口です
中心に空気の通る穴が開き、周辺はしっかりした筒状です


この形状を見て、前に見たモノにそっくりだと思ったのです。それは・・




現在、越前浜にて改修中の古民家です
茅葺の屋根の上に鉄板が張ってあります


茅(かや)を観察してみます
中心部に空気穴がある筒状です・・



下に落ちていた茅です。
どうやら「ヨシ」と同一のもののようです。



水辺に生えていた「ヨシ」は、この一帯では屋根吹き材である「茅(カヤ)」に使われていたようです。
山場では「カヤ畑」と称してススキを植えて村内の屋根葺き材用に育てていたそうですが、ひょっとしたらススキではなく「ヨシ」なのかも知れません。


では、土塗り壁に使う「ヨシ」とは一体何物なのでしょう?




道路を走っていると、何やら発見!
これってササ?タケ?・・・


倒れていたタケザサです。
茎の形状、径が似ています
大きさも手頃です


茎の切り口は、まさに土塗り壁で使う「ヨシ」そっくりです


林を侵食し始めてます・・



一面のタケザサ・・
これは「ヨシ畑」と言っても過言ではない


タケザサが大量にある事がわかました。土塗り壁の「コマイ」の材料としては申し分ないでしょう。
よくネットで、「竹」を割ってコマイにしていますが、竹を加工する手間を考えると高価になるのは必然です。
今まで、何件もの土塗り壁を解体してきましたが、竹で作られたコマイは土蔵くらいなもので、大半は「ヨシ」と呼ばれる竹状のモノでした。



土蔵の壁に使われている竹のコマイ


恐らくは、竹で作るコマイは高価で手間暇がかかり、手軽な「ヨシ」が一般的に使われていたのだと思われます。

「ヨシ」ならば、刈り取って干しておくだけだし、大量にあれば、こちらの方が有効でしょう。

県外からわざわざ運んでくるのも費用がかかります。地元のモノは地元で採れるモノを利用するというのが最善策でしょう。

ヨシが採れない地域ならば、竹を割って使えばいい。近くで採れるモノを最大限活用する・・それが先人の知恵なのです。




今回の探究の旅で、

「ヨシ」(水生のススキ)は茅の材料として

土塗り壁のコマイの材料である「ヨシ」はタケザサ

を使っていたのではないか?という結論になりました。
今後は自生のタケザサを使った土塗り壁を再現する実験をしてみたいものです。


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土塗り壁のリフォーム

2015-02-12 14:23:51 | 伝統構法について
昔ながらの土塗り壁仕様の住宅リフォームを考えます


 土塗り壁の基礎知識


土塗り壁とは??


土塗り壁については、こちらへ・・・


 土塗り壁のリフォーム方法

土塗り壁を活かした断熱改修工事には大まかに2通りの方法があります。

 内貼り工法 (外観重視型)

 外貼り工法 (室内環境型)



 実際のリフォーム現場

現在進めている改装現場の壁仕様は昔ながらの「土塗り壁」です。

現在の木造住宅の標準仕様は洋間が殆どで「ボード+表具」ですが、昭和30年代までは、和室が主体で、こういった土塗り壁の家が多く、左官屋さんの腕の見せ所が多くありました。和室や床の間の壁は京壁仕上げ、押入れや廊下はシックイ仕上げ若しくはプラスター仕上げという仕様が普通でしたが、近年の和室離れで、本格的な壁仕上げが少なくなっています。


築50年の住宅の改修現場です


外壁部分の土塗り壁



土塗り壁のメリットを挙げると、

1.天然素材で呼吸をする
2.防火性能を有する
3.地震時に崩壊することでエネルギーを吸収する
4.リサイクルが利く

といったところでしょうか・・






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土塗り壁のリフォーム方法2 外貼り工法

2015-02-10 22:15:35 | 伝統構法について
土塗り壁の天然素材の特性を活かした方法です


土塗り壁の特性

 〇天然素材を活かした室内環境の改善

 〇土塗り壁の内的美観、質感をそのまま残したい

という場合の工法です。




和風の部屋を、そのまま残したい・・




外貼り工法

建物の内部はそのままで土塗り壁の外側に断熱材と外壁を張る工法です。


外貼り工法のイメージ



土塗り壁の外側に、石膏ボードでサンドイッチにした断熱材で覆います。
この部分は防火構造になるので法22条区域でも使用が可能となります。
更にその外側に外壁下地と外壁で包みます。


外貼り工法の詳細




適用範囲

断熱材に熱伝導率0.040(W/m・K)の材料を用いた場合(ミラフィット1種等)

 熱貫流率 U=0.68(W/m2・K)・・・区分4,5,6,7地域で使用可能


断熱材に熱伝導率0.022(W/m・K)の材料を用いた場合(ミラフィット・ラムダ等)

 熱貫流率 U=0.48(W/m2・K)・・・区分3地域で使用可能


となります。区分1、2地域については断熱材の種類や厚さの検討が必要です。


地域区分とUA値について・・





外貼り断熱工法の利点としては、外断熱工法なので容易に断熱工事が行え気密も確保できる点です。同時に外壁も改修できるので雨仕舞の強化が図れます。


各部の納まり図

ポリシートで気密性を確保し、
断熱材を構造材に確実に接して
断熱性能、気密性能を確保します



外側に、断熱材や外壁の分がせり出していくので、サッシ廻りの納まりが難点です。
足場を架けるので、そちらに工事費がかかってしまいますが、外装工事を考えていた場合は同時に断熱改修、耐震改修も行える利点もあります。








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土塗り壁のリフォーム方法1 内貼り工法

2015-02-10 22:04:13 | 伝統構法について
町家風の外観をそのままに改修


土塗り壁の改修方法として

 〇防火性能を重視

 〇外観の美しさを重視

の目的で行う内断熱工法です。


日本家屋の外観のフォルムの美しさをそのまま残したい場合・・




内貼り工法

外側の土塗り壁をそのままにして、室内側に断熱工事を行う方法です。

内貼り工法のイメージ




壁の施工詳細



内側に充填断熱工法による改修を行う事で、断熱性能、気密性能を確保します。
外側の土塗り壁に加えてグラスウール+石膏ボードを貼るので、「防火構造」となり、法22条地域での防火性能強化でも有効な工法となります。


〇利点

外部工事が殆ど不要なので、足場にかかる費用や外壁工事が少なくて済みます。

〇欠点

 内側の土塗り壁の特性が全く無くなってしまう。


欠点を補うために内側のボード下地に天然素材系の仕上げ材を使用することでカバーする工夫が必要でしょう。(珪藻土壁材を使う等)









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土塗り壁の断熱性、気密性

2015-02-10 21:31:47 | 伝統構法について
土塗り壁は断熱性能に劣ります






土塗り壁は暖かい・・・



そんなフレーズがあります。見た目の温かみはありますが、実際には違います。




土塗り壁の熱の伝えやすさ(熱伝導率)は
天然木材の5.75倍、グラスウールの13.8倍


実際に壁で施工した場合の熱貫流率(U値)を計算すると、




 土塗り壁40ミリ       2.43 (W/m2・K)

 グラスウール16K 100ミリ  0.73 (W/m2・K)

と3分の1の断熱性能しかありません。

(土塗り壁の場合、熱抵抗Rを計算してみると、土壁と外側の石膏ボードがほぼ同じ値で皆無に等しく、大部分は室内外の表面抵抗と空気層でしか断熱効果がありませんでした。土塗り壁の代わりに石膏ボードを貼っても同じということです。)


U値について・・


更に・・


土塗り壁は気密に劣ります


腕のいい職人が土塗り壁を仕上げても、長年の構造材の収縮や割れによって隙間が生じてきます。

土塗り壁には低断熱・低気密という弱点があります。

これを補うには、断熱改修と同時に気密工事を合わせて行う必要があります。

天然素材、耐震性、リサイクル性、防火性能に優れた土塗り壁ですが、弱点もあります。断熱補強、気密補強を何らかの方法で補わない限りは単体では省エネルギー性に乏しい材料なのです。


土塗り壁を活かした断熱改修工事には大まかに2通りの方法があります。

 内貼り工法 (外観重視型)
 土塗り壁の美観を活かした断熱改修工事です

 外貼り工法 (室内環境型)
 自然素材をしての土塗り壁の特性を活かした断熱改修工事です








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土塗り壁の防火性能

2015-02-09 22:48:36 | 伝統構法について
土塗り壁は防火性能があります



平成12年に建築基準法の改正が行われ、外壁や屋根の耐火構造、防火構造が見直されました。
それまで、建築基準法第22条の指定された区域(法22条区域)の外壁に「土塗り壁」や「土蔵造」も使用可能でしたが、改正と共に細かい仕様が規定されています。



市街地でも土塗り壁の外壁が使用できます


 防火構造(30分間の火災に耐える)

30分の火災に耐える構造として、土塗り壁が使用可能です。

1.外側に土塗り壁(裏返し塗りがされたもの)

2.内側に次のうちどれか

 〇厚さ9.5ミリ以上の石膏ボードを貼る

 〇厚さ75ミリ以上のグラウウール若しくはロックウールを充填した上に
  4ミリ以上の合板を貼る

となっています。



土塗り壁による防火構造の仕様


 準防火性能を有する外壁(20分間の火災に耐える)

法22条地域内にある建築物の(延焼の恐れのある)外壁に用いることのできる土塗り壁の構造です。

1.外側に土塗り壁(裏返し塗り無でも可能)
   +下見板でも可能

2.内側に次のうちどれか

 〇厚さ9.5ミリ以上の石膏ボードを貼る

 〇厚さ75ミリ以上のグラウウール若しくはロックウールを充填した上に
  4ミリ以上の合板を貼る

となっています。



法22条地域での外壁の土塗り壁仕様


以上の構造を駆使すれば・・



町屋の外観をそのまま残したリフォームが可能となります










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土塗り壁の耐震性

2015-02-07 01:27:20 | 伝統構法について
新潟県中越地震で被災した土蔵です
構造が傾き、土壁は崩れ、再起不能の様な気もしますが・・・・


土塗り壁自体には耐震壁としての能力は意外に乏しいものです。(とは言え、ちゃんとした仕様だと壁倍率2.5まで行けます)
どちらかというと、「耐震」と言うよりは、壁自体が崩壊することで振動のエネルギーを吸収していく「吸震」構造となります。



壁が崩壊することで地震のエネルギーを吸収していきます


壁が崩れ、コマイがむき出しになりますが、
構造はちゃんと残っています



土壁を取り去り、屋根葺き材を降ろして構造を復旧します


練った壁土を再び塗り込んで使用します


壁が傷んだとしても、再度練り直して使うことが出来るので、何度地震が来ても再生できる体力壁なのです。現在の建築基準法では1回地震が来れば、次の地震での保障が難しく、構造や耐力壁を補修する必要があります。木造ならば構造が傷んでいなければ体力壁と金物を補強してやれば済みますが、コンクリート造や鉄骨造の場合は簡単に補修はできません。多大な費用と時間が必要となります。そういった面では、災害が起きても容易に復旧が可能なリーズナブルな構造と言えます。


土塗り壁へ・・






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呼吸している土塗り壁

2015-02-06 13:38:10 | 伝統構法について
天然素材で作られた土塗り壁は
様々な機能が備わっています


自然のサイクルに沿って天然の材料を用いた土塗り壁はリサイクルが利くエコな素材なだけではなく、室内環境を健全に整える機能も併せ持ちます。
大きく分けると次のような機能です。

1.調湿機能
2.空気中の埃や細菌を吸着する



調湿機能

空気中の湿気が多い時は、壁内に水分を取り込み
乾燥している時は、壁内の水分を放出して
室内空気の調湿を行います

壁材の構造

土塗り壁を拡大すると、その所々に細かい隙間があり、
ここに空気中の水分や浮遊物を取り込みます。


壁内部の細かい空隙に住み着いている微生物は空気中から取り込んだ水や埃を餌にして活動をします。この細菌が活性化すれば「発酵」の状態となり、腐敗菌や病原菌の活動を抑える効果があります。微生物の活動の場となる土塗り壁は、まさに「生きた材料」なのです。

強制的に土塗り壁を活性化したい場合は、土塗り壁の表面に有用な菌(酵母や乳酸菌類等)を希釈して混ぜた水を噴霧すれば良いと思います。市販の加湿器に有用な微生物を入れて空気中に放散させるのも一つの手段です。


土塗り壁へ・・






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リサイクルできる土壁

2015-02-05 22:02:17 | 伝統構法について
土壁の材料は何度も練り直してリサイクルされてきました







土塗り壁の材料は、
何世代も繰り返し使われています


土壁を解体して、
出た土を練り直し、
再び土壁の材料として使います


土壁を拡大してみると・・・



砂の周りに細かい粒子が集まり、それを粘性質が取り囲んで固まった構造です。
所々に空隙(隙間)があり、ここに空気中の水分や埃を取り込みます。
また、何度も繰り返して使う事で、善玉菌が繁殖し発酵してきます。

発酵した状態だと、腐敗菌の活動が抑えられます。


発酵の話へ・・

呼吸をしている土塗り壁へ・・


土塗り壁へ・・






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土塗り壁の工程

2015-02-04 21:30:14 | 伝統構法について
土塗り壁の塗り方です


昔から伝わる土塗り壁は、その地方ごとに材料や工法が微妙に異なりますが、大まかには次のような工程で作られています。

1.柱と柱の間に「通し貫(とおしぬき)」を設置する
2.通し貫に「コマイ」を編む
3.コマイに練った土を塗る

コマイに関しては、他地方では竹を用いるのが一般的の様ですが、新潟県ではアシを数本束ねた物が使われます。竹よりも水辺に生えるアシの方が豊富に採れたようで、これを利用していました。


コマイ壁下地の作り方


格子状に組まれたコマイに練り土を塗って行きます


土塗り壁の塗り方

表から塗って、裏に出た固まりをコテで仕上げます


練り土を塗った後、しばらく放置して完全に乾ききるのを待ちます。



乾くと表面にひびが入るので
ヒビを埋めながら練り土を薄く表面に重ね塗りをします。
中塗り:なかぬり

更に中塗り面が乾いてから
表面を仕上げます。
上塗り:うわぬり



この様に土壁を仕上げるのには何工程もかかるのです。

壁を塗る時期は土が乾く夏の間が良いとされています。また、壁の下地になるコマイは冬の間に左官屋さんが作り置きをしていたそうです。



夏場に壁を塗ってヒビを入れる


冬場にコマイの材料を用意しておきます


自然に逆らわないサイクルで季節に沿った作業をすることで、日本の風土に合った壁が作られていました。


関連記事

土塗り壁塗り替え工事

通し貫と土塗り壁


土塗り壁へ・・





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土塗り壁について

2015-02-04 12:17:01 | 伝統構法について
昔ながらの土塗り壁についてまとめました


 土塗り壁の基礎知識


土塗り壁とは??


土塗り壁の造り

土壁のリサイクル

呼吸をしている土塗り壁

土塗り壁の耐震性

土塗り壁の防火性能

土塗り壁の断熱性、気密性


 土塗り壁のリフォーム方法

土塗り壁を活かした断熱改修工事には大まかに2通りの方法があります。

 内貼り工法 (外観重視型)

 外貼り工法 (室内環境型)









伝統構法について

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古民家再生

2011-05-14 14:29:34 | 伝統構法について
これまで古民家を再生した事例をご紹介します。

  古民家材料を使った新築物件
  古民家材料+間伐材+伝統構法による新築事例
  新潟県中越地震に耐えました


  1階を車庫に改装
  1階に車庫を取るための補強工事例

  土台のジャッキアップ事例
  地震や長時間経って土台が不等沈下を起こした場合の処理

  ジャッキアップ・サポートアイテム「揚げる君」
  土台揚げの便利アイテムの開発

     実際に使ってみた・・



  イメージボード
  古民家を再生した場合のイメージ


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