べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

アルミ製カーポートの雨樋にスズメが巣を作る ~防鳥ネットの設置

2024-06-30 11:01:48 | リフォーム奮闘記

アルミ製カーポートの雨樋部分のスズメ対策です


近年は建物作りの現場でも小動物との戦いが繰り返されています。
ハチ、コウモリ、鳥、ネズミ、ハクビシン・・街中の住宅でも頻繁に見受けられるようになり、外部への防護ネットの設置は欠かせない要素になっています。
里山でクマやイノシシと遭遇する機会が多くなったのと同様に、都会でも自然が豊かになってきている傾向にあるのでしょう。

今回は、まさかのアルミ製カーポートの雨樋にスズメが巣を作っているという事例への対応です。



アルミ製カーポートの軒先は雨樋になっています


アルミ製カーポートの構造とスズメが巣を作るプロセス
枯草を折板屋根の隙間から雨樋まで運搬し、そこに巣を作ります


他のスズメのなわばりがあるらしく、一度場所を決めるとスズメのペアが諦めずに執拗に巣作りを繰り返すようです。
設置したネットも体当たりをしているらしく、外されて、そこから入り込むほどの執念深さです。

というのも、カラスから巣を守るために、カラスの入ってこれない場所を絶えず求めていて、最終的にカーポートの雨樋を見つけたというところでしょうか。
大雨が降れば雨樋に水が溜まって巣にも影響を与えるのでしょうが、草ワラを大量に盛って嵩上げして水没しないように工夫がされているのかも知れません。

スズメはハチを退治してくれるので有用な生物ですが、巣を作る場所が雨樋なので、集水器に詰まって水が流れなくなる原因になります。
また、糞なども周辺に散らしていくので掃除をしていかないと酸によって外壁が錆びたり、汚れが付着して固定化してしまったりと、色々な害が考えられます。

雨樋に入り込む経路は上下の2ヶ所あるので、そこを塞いでいきますが、下手にビス止めをして屋根に穴を開けると雨漏りの原因になるため、本体に傷を付けない方法で防鳥ネットを張ってみました。

 防鳥ネット(上方)

折板屋根の上方は比較的容易に対応できます。



カーポート屋根の上方からの侵入経路


この部分に防鳥ネットを設置します


設置終了


 防鳥ネット(下方)

折板屋根の下方は少し取り付け方法が難しくなります。



折板屋根の下方からの侵入経路
雨樋部分からワラが見えています。


初期のネットの固定
ネットをマグネットで取り付けてみました


こういうカゴ状に落ち着きまいた


防鳥ネット取り付け終了


クステリアの各メーカーでも、今後はこういう防鳥対応を製品設計とともに対策を盛り込んでいく必要があると思います。
入り込まれた場合でも、掃除やメンテナンスがしやすくなる工夫も出てきます。
特にアルミ製カーポートの雨樋は一体型となっていて部品交換も難しい製品もあります。
雨樋の掃除が難しいアルミ製カーポートです。人間でも手が届かないので、スズメもそこを選んでいるわけです。


折板屋根の場合は意外な場所に隙間ができるので、防虫、防鳥、対コウモリの方策を行っていかなければならないでしょう。
しかも、同じ形状が多数繰り返されるので、その対応ヶ所も単純作業が延々と続くことになります。

製品対応をするのか、グッズ対応をしていくのか・・動物との戦いは果てしなく続きます。


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アルミ製屋根の雨樋修理 ~便利なアルミ樹脂複合板

2024-06-18 10:12:23 | 外装工事

メーカーが製品の製造中止をすると部品調達が困難となります


「雨が降ると風除室の水がバシャバシャと落ちる」

という問い合わせを受け、現地を調べると、アルミ製屋根の雨樋部分が破損し、そこから雨が漏れ出していたことが判明しました。
雨樋の端部の樹脂部品が劣化、破損していたのが原因です。
もう20年以上前の製品なので、部品自体が調達できません。

そういう時は、最終手段である「部品の自作」となります。



下屋の上に設置された風除室の雨がバシャバシャと落ちてくる・・という問い合わせでした。


樹脂製の端部部分が劣化して跡形も無くなってます。
これじゃあ、雨は落ちますね・・


先ずは、樹脂部材とコーキングを取り去って奇麗にします


紙を当てて形を取ります。
このあたりはアナログですね(笑)
下地も考慮してどういう形状にするかをここで決定します


アルミ樹脂複合板を用意しました
外部での仕様には、このアルミ板が重宝します
加工も容易で強度としてコシもあり、耐久性もあります
汎用部材としては「推し」です


アルミ樹脂複合板に形を写します


アルミ樹脂複層板をカットした状態
養生は最後に取ります
これで準備はOK


現場でアルミ部材を取り付ける下地を本体に取り付けます。
樹脂製胴縁や樹脂製野縁が重宝します。
端材も取っておくと何かと便利です


木口部分に防水用のコーキングをたっぷりと塗ります


自作部材を取り付けます


最後に、部材の周辺部をコーキング処理して完成
樹脂の下地材はわざと隙間を開けて設置していて、そこに防水シールを充填するようにしています。



反対側の雨樋も同様にして修理します


部材の取り付け終了


修理完了。
これで雨が漏らないか様子を見て頂きます



「樹脂」は使用する場所によりますが、10年くらいで劣化して15年もてば良い方ではないでしょうか。
コーキングも基本的には5年が寿命と言われています。
なので、樹脂+コーキングだと10年が限界と見ています。
アルミ製の屋根やカーポートはせっかく主たる材料がアルミで長寿命なのに、樹脂部材で耐久年数が半減してしまうわけです。

メーカー部品の保存期間は製造を中止してから5年が基本です。上手くいけば10年くらいは部材が残っている可能性があります。
よって、製品を設置したら10年後にメンテをすれば、何とか20年は使用できる計算となります。

20年前はアルミ屋根も比較的安価に設置できましたが、現在の物価高の傾向下では解体費も含めて倍以上の価格になる懸念もあり、補修して使えるならば補修した方が良いと思います。

今回はアルミ樹脂複合板を用いましたが、耐久性から見ればコーキングの方が寿命が短いので、コーキングが切れて水漏れをしだしたら、同じ作業を行えば良いことになり、
アルミ樹脂複合板は20年以降も存在しているでしょうから、アルミ製屋根は半永久的な寿命を持つことになります。



自作部材の場合は、製品そのものの構造を知っていなければ問題は解決しません。
水が漏れない為のポイントを熟知していれば応用も効くしアイディアも出てきます。

実際やってみると「こんなものか」という簡単なもので、コロンブスの卵なのですが、そこを難なくこなして問題を解決していくのです。





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蛇口が回しずらくなったらレバーハンドルを・・ 

2024-06-18 10:11:29 | バリアフリーを考える

単水栓でもシングルレバーに交換することが可能です



   「蛇口からポタポタと水が止まらない」

・・という問い合わせでお伺いしたお客さんのお宅です。
水栓金具のパッキンの交換を行い、その場で水が完全に止まる事を確認したのですが、後日「やはり水がポタポタと止まらない」と連絡を受けました。
結局、

  高齢となり蛇口を完全に回して水が止められなくなった

という結論に至り、改善策としての「シングルレバーハンドルへの交換」をお薦めし、施工後はスムーズに水が止められるようになったと好評です。



台所の水栓金具ですが、回すタイプのハンドルです。
キュッと最後まで回しきれず、ポタポタと水が滴り落ちる状態でした。


SANEI シングルレバー単水栓上部 PR171-13を取り付けました


シングルレバーだと、水を止めるためのパッキンを「テコの原理」で止めるため、回すハンドルのタイプよりも力が少なくて済みます。



手洗い器の水栓金具も・・


手洗い器の場合でも応用は可能です。
フリーのノズルタイプの吐水口にすれば、手洗いの際に水が跳ねない程度の場所で水を出せるので重宝します。


こういったアイディアは、以前に考案した高齢者用フレキシブル・水栓金具の応用です。
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高齢者・身障者の洗い物をサポートする水栓金具です「座って使えるキッチン」を計画した時、座りながら手の届く範囲が限られてくるため、通常の位置に取り付く水栓金具は使...

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「ユニバーサル・デザイン」と俗に言われているのでしょうが、高齢者だけでなく健常者でも扱いやすいので、積極的に導入していこうと思っています。
価格もメーカーが用意するよりも比較的安価で済むのでオリジナルの水廻りの設計に適していると思われます。


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