すっかり成長したつばめたちは、我が物顔で車庫に住み着いている。
ついに、巣の数は6個となり、ツバメの総数は11羽になった。
この暑さで、わたしは車をガレージに入れたいのだ。
朝、出勤するときに太陽に浴びてギラッと外にいる車が不憫でならない。
おまけに真赤な色で暑さ倍増。
こんなことなら車の色を白にすればよかったかも。
市町村の許可なく卵やヒナがいる野鳥の巣を撤去することは、鳥獣保護管理法により禁止されていて、巣については、鳥が巣立った後であれば撤去しても問題ないが、中に卵やヒナが残っていたら罰せられる。違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金いずれかの刑罰が課される可能性があるとか。
ということで、彼らは家賃も払わず住み着いて、何かあったら家主が罰金を払うなどは理不尽だが、保護されているのだから仕方がない。
でも、わたしもこの暑さから車を保護されたい。
つばめに乗っ取られても、訴えるわけにはいかないのである。
あれこれ苦心してみるのだが、糞の散らばりを見ると、車庫入れする勇気がわかない。
近所の方が「そこの家のツバメが来て、糞をしていったわ」と、笑っていた。
その家は、もうツバメが来ないようにしたらしい。
ただで住まわせて、他に糞をしたら、うちのせいになるとは、これまた不条理な話である。
とはいえ、前にカラスに入られて、入り口に網を張ったので、より安心の住まいになったことだろう。
ツバメの来る家はしあわせが訪れるというが、そうでも言わないと迷惑な話である。
でも、ツバメの姿が可愛いので得をしていると思う。
これが、ハトやカラスだったら、車庫を開放しないだろう。
シュンと飛ぶ姿がまたかっこいいのである。
なので、ついつい彼と呼んでしまう。うちに彼と呼べる者がいないからだ。
もうしばらく我慢しよう。
「暑いねえ」と声をかけ、しばらく温度計を置いてみたら、37℃になっていて、シャッターを開けて出入り自由にしたが、これでは車をここに入れても同じだなと思えた。
家主としては、賑やかな動く動物がエサも与えずにいるということが楽しいのではないかという気になった。
今年は、巣から落下する雛もいなかったことを喜ぼう。
うら若き乙女の時は、悪い虫がつかないよう親が心配していました。
今では、どんな虫もつかない年頃。
せめて寄ってくるものは、つばめでもありがたいです。
孵った雛がつがいになって、また巣を作っている様子で、親子三代はいる気がします。
安心・安全・食事(餌)豊富・川近し・
オーナー優しい・管理万全・暦年契約可・
「来年も来ます・今度は夫婦で来ます」
・・・なんか、凄い事になってますね。
でも偉いなあ。尊敬します。