Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

初場所が終わって

2012-01-25 00:40:00 | ノンジャンル
初場所が終わりました。
モンゴル勢の20場所続いた優勝に歯止めが鰍ゥった、といっても日本人ではなく、エストニア出身の大関把瑠都の優勝です。

新大関稀勢の里は11勝とまずまず。琴奨菊は千秋楽で給金となんじゃこりゃですが、まあああいう相撲スタイルはむらっ気があるわけで、春場所に爆発すれば大関として合格でしょうが、これが続くようでは看板唐黷ナす。

白鵬は緊張の糸が切れたのでしょうね。ますます「未だ木鶏たりえず」の双葉山には遠く及ばない「心」であり、朝青龍に対して無理やり作り上げた優等生の大横綱、というメッキがはがれてきました。

さて、初優勝した把瑠都、大関での優勝ですから来場所は当然綱とりです。と、いきなり横審から横槍が入ったのです。

連続優勝でも内容を見る、という委員長の声ですが、外国人嫌いもここまで来ると立派というか、内規にもないハードルを課して何としてでも外国人の昇進を阻止しようと言う卑劣な根性には呆れます。これが社会の木鐸を自称する新聞社のトップだったのですからお寒い限りです。

そういえばこの御仁、野球賭博の発覚時に参加した力士をかばったり、中継を中止したNHKを批判したりと、メディアのトップだった経歴にしてはコンプライアンス意識が絶望的に低いですが、先の某人気球団を巡る騒動でもメディアのトップのガバナンスの意識が問われたように、コンプラやガバナンスの意識が決定的に低い人間が率いるメディアが上から目線で記事を垂れるというのは絶望的に皮肉な事態でしょう。

確かに把瑠都は稀勢の里戦での変化がありましたが、変化が常に悪いのか。
引っかけてとったりを多用する白鵬はおとがめなしですし、そもそも稀勢の里も変化をしてます。
要は楽しみにしていた大一番なのに期待を裏切ったからケシカラン、という私憤でしょう。決して横綱足るものの資質を問うような大所高所からの発言とは認められません。

あの一番、もし負けていれば白鵬の緊張の糸も切れずに日馬富士戦を戦い、変化も出ずに白鵬が勝ったかもしれません。そうなれば千秋楽に白鵬に追いつかれ、決定戦でも、となってV逸の可能性もあるわけです。
確かに後味が悪い勝ち方ですが、あの勝ち星の価値を考えたら、勝負に徹すると言うのもプロであり、生ぬるい「真っ向勝負であれ」という感傷論を排除した真の勝負師として評価しても良い局面です。

稀勢の里の「32勝」(これは理事会が決めたのだが)には文句を言わず、把瑠都には内規通りでも昇進させないと言うのでは、内規というルールの無視というガバナンスが問われる事態です。
そういう意味では八百長問題以降、改革を注視されている「保護観察期間」の大相撲ですが、横審が一番のガンかもしれませんね。